ふるさとの川 常 願 寺 川 の 今 朝 マ ガ モ 日 記 @ 平成15年4月1日(火)〜7月31日(木)
我が郷土水橋
立山あおぐ特等席・海岸より冬の蜃気楼“浮島現象”が見れる
朝日が顔を出す、標高3000m級の山々が連なる立山連峰に源を発し、
富山平野を縦断し富山湾に注ぐ常願寺川河口付近を毎朝、徒歩で自転車で散策していた。


羽根を切られ飛べないカモ達に始めて逢ったのは、平成13年4月の中頃。
毎朝逢いに行く内に情が移り、エサを与えるようになった。その後の触れ合いやカモの生態等を
四季それぞれの風景を日記風に記録してみた

キッポチャンのスマイル

餌を啄ばむキッポチャン
ふるさとの川 常願寺川の今朝 マ ガ モ 日 記      次回へ 平成15年 8月1日(金)〜11月1日
チョビ姿見えず また梅雨空に 7月31日(木)
 梅雨明け発表あったのに、まだぐずつき気味の空、それにも増して我が家には数日前から真っ黒な雨雲が覆い被さっている様だ。
 チョビ君≠ェ我が家を脱出した日から何するにも心ここに在らずの状態の女性達いや私もカモ・・・。
 昨夜隣家の庭で追い詰め手元近くまでやって来たが気を察してか高い塀に飛び上がりそこから逃げ去ってしまった。
 今日は朝から全く姿を現していない。野生に戻り清々している様子が手に取るように判るだけに辛い。
 他の二匹の猫達もなぜか寂しそうに見える。
 ところでマガモ達も今朝は姿を現したが近くまで来なかった。
 私の姿を見ても近づいて来ず、なぜが去って行ってしまった。誰か前に来てエサを腹一杯与えられたのか。
 車の轍が在ったがそれが何か関係あるのだろうか。明日の様子が楽しみだ。 
脱出したチョビ君 雨雲に覆われる 7月30日(水)
 例のチョビ君≠ェ二・三日前から脱走してしまった。
 我が家の三匹の猫達は外に出られないように二階の戸を絞めきり居場所とされていたが
 野生経験の長い?チョビ君には二階の窓からの脱出劇は至極簡単な出来事に過ぎないが家族にとっては意表の3度目の脱出劇である。
 朝寝床で外の猫の騒々しい鳴き声を聞き、またよその猫が騒いでいるくらいに思い出て見る事をしなかった。
 この時既にチョビ君が二階の窓から小屋根に飛び移り3m近い下へ飛び降りてしまった後で他の野良猫と縄張り争いをしていたと後で想像したが、
 全て後の祭りだった。
 以前から居るイクラ君≠竍ミイコちゃん≠ヘ外の様子は窓から良く眺めていたが飛び降りる事など考えられなかった。
 幸いにチョビ君°゚所の家の庭や縁の下に居るようで時々鳴き声が聞こえるが自ら戻って来る気配がない。
 我が家の女性達は凄く気になるらしく暇を見つけては隣家の庭等を眺め、「チョビー・チョビー」と呼びかけエサを置いたりしている。
 私は腹がへったら帰って来るだろうと楽観しているのでその平然とした態度が気に障るらしく、ご機嫌斜めだ。
 キッと帰って来るだろうと思うのだが・・・。帰ってもらわないと私が一番困る。女性軍の風当たりが強いから・・・。
 それにしても性根?の悪い今年の天候だ。また梅雨に戻ったような今朝の空模様だ。
 車で水辺まで行き、クラクションを鳴らしマガモ達を呼び寄せた。(チョビ君も呼んだらやって来る様になるのはいつ頃か・・・。)
 クラクションの音を聞きいそいそとやって来る仕種を見ると私の愛玩動物になってしまったようだが自然に戻そうと自問自答もして苦悩しているのも事実だ。
 2年以上も雨の日も雪の降り積もった日も毎朝会いに着てえさを与えているのだから非常に可愛く思うのが当然だが
 毎朝猫三匹にエサを与えている妻の今の気持ちを思うと判らないではないが他の事がおろそかになるのが私としては・・・ちょっとだけ困る。
 早く帰って来てくれチョビ君!<}ガモ達を見習って・・・。
 堤防横の水を張られた休耕田に十数羽のカルガモの親子が頭を水の中に付けるようにして楽しそうにエサを探していた。
 近づこうとすると遠ざかる。
 私の本心は、このマガモ達も自然に戻りどこでも自由に飛んで行けるようになれば良いがと思っている。
指が痛い!  朝焼け空に僧ヶ岳毛勝三山がぼんやりと 7月29日(火)
 海岸沿いの堤防上を走っていると波打ち際のテトラポットの陰から潜水服を着て浮き袋を抱えた男性が姿を現した。
 何事かと目を凝らして良く見ると網袋のようなものが見え、蛎貝を採っていたのだと判った。
 私も中・高生時代にカキガイを採りその場で食べたものだ。
 海に突き出した堤防の先で2〜3m海中に潜り、ドライバーを小石で叩きもぎ取る。
 手や足は蠣殻で傷ができ、沢山採れたものだ。
 採ったカキを海水で洗い口の中へ入れる。そのとろけるような口触りと潮の香りが最高の味で今でもその感触が残っている。
 その為最近は、冷凍カキは余り食べたくなく、特に生は口にした事がない。
 贅沢言うか我侭と言うか変わり者が正解かも・・・。
 マガモ達も私の影響で食べ物(エサ)の好みも変わってしまったようだ。
 私が今与えている猫のエサがもっとも好物で誰かが投げ与えるのであろうパン片や米粒が残されている事がある。
 嘴の先に差し出して与える時、嘴で噛まれても痛くはないが、
 飛び上がらせて与えると、嘴の噛む力と衝撃で小さなエサを掴む親指と人差し指がかなり痛くなる。
 血は出ることはないが皮膚がかさ付くくらいだから仕事に影響が出る。
 ジャンプさせて与える方法はマガモにとって良い方法であるが私にとってはかなりキツイ方法だ。
 何か良い方法がないだろうか。  
マガモの学習能力 梅雨空開けるが山並み開けず 7月28日(月)
 青空が広がり朝陽が眩しかったが自転車で海に近い堤防上を走ると肌寒く感じ、ぎらぎらしたあの夏の日照りが待ち遠しい。
 何時もの水辺にSL等の写真や最近野鳥の写真をHPで掲載されているお客様の百沢さんに出会う。
 昨日この場所で撮影したカワセミの写真を見せてもらう。
 【百沢さんのホームページ】
 私も数回この美しい「飛ぶ宝石」と言われているこの鳥を見かけたが写真に撮ることができなかった。
 いつも上流の方から低く飛びやって来て用水溝の向こう側のセメントの上に止まり、しばらくして下流に飛んで行く。
 本流と用水の合流付近に沢山の小魚がいて格好のエサ場であるがアオサギやマガモそしてカラスやトンビが時たま居るので毎日はやって来ない。
 朝陽に映える背中の光沢あるコバルトブルーが目の前を横切ると一瞬幻想的な世界に引き込まれる。
 百沢さん今日もカワセミとの出会いを待つそうだ。(昨日は10時頃と昼からの2回見かけたそうだ)
 マガモ達も上流方向からやって来て二人が佇んでいたので最初はためらっていたがやがて上がって来た。
 羽根を広げ飛び上がらせてエサを与えていたがお互い牽制したりやる気がみんなに出てきたようだ。
 全員足元までやって来てえさを如何にしてでも食べようとする行動が見られる。蒔いてエサを与えないので待っていてはエサが得られないと思ってか。
 しかも「もうないよ〜」と言うとさっさと川へ戻って行った。
 最近は、以前よりやや少なめにエサを与えているがこの事がよりコミニケーションがとれる要因になるかも。 
ウミネコが仲間入り? 待ちわびる夏山ご開帳 7月27日(日)


ウミネコの幼鳥

チョコレート色の羽色・淡いピンク色の嘴と脚、
嘴の先にまだ赤い班がないようだ。
 今日北陸地方にも梅雨明け宣言があった。
 梅雨明けが例年より5日位遅いそうだが今年の梅雨は、
 雨量は例年並だったが日照時間は例年の半分くらいに少なく気温も2度・3度低かった。
 今朝も青空が広がり明るく感じられたが
 夏の太平洋高気圧の張り出しではなく北からの冷たい高気圧の影響か寒く感じた。
 やや上流の水辺でマガモ達にエサを与えていた時、
 用水溝のそばに一匹の野鳥がいる事に気がつく。
 遠目で一瞬キッポちゃんでは…と思い胸がときめいたが
 目を凝らしてみるとカモメの一種だと思われた。
 私が近づいて行っても逃げなく人間に慣れているよう仕種だった。
 残っていたエサを投げ蒔いてみたが感心を示さず、雑草の中の何かを啄ばむ時に
 2〜3個嘴の中へ入れただけで他のエサを啄ばみに行く様子がなかった。
 漁港近くではセグロカモメやウミネコの成鳥達が2〜30羽近く北に帰らず留まっており
 毎朝市場へ魚を買いに来る魚屋サンから魚のアラなどを貰っているので
 常願寺川の中州から早朝飛んで行く姿を見かける。
 このような色の幼鳥を10羽位見かける。
 北の国ではカッパエビセンが大好物と聞いたことがある。
 餌付けで仲良くしようかな〜。いや自然自然に・・・。そっと・・・・・・
特訓!!エサやり 西空に青空覗くが東方の山並み今だ雲の中 7月26日(土)
 今日7月の最終土曜日、
 わが町の夏祭り水橋橋まつり″s事が町の中心を流れる白岩川近辺で花火大会やご神灯流しそして屋台納涼夜店等が開かれ多くの人出で賑わう。
 橋まつりは130年近い伝統があり、県下では最も早くから花火が打ち上げられ川に流されるご神灯が川面に映え夜空を彩る花火がより一層華やかに描かれ
 我がふるさとの夏の夜の風物詩となっている。
 しかし天候が悪いと情緒や楽しみも半減するので数日前から天気予報が気になってくるのは私だけではない。関係者は勿論住民も・・・。
 常願寺川堤から西の空を見ると斑模様に青空ができていたが、
 堤から海岸線を一回りし白岩川の堤に辿り着く頃には天上部まで広く青空が広がって来てホット胸を撫で下ろした。
 まだまだ安心できない。例年日中良い天気だったのにこれから花火が打ち上げられるという頃に雨が落ちてきて落胆した事が良くあり、
 「水の神様のお祭りだから・・・」と関係者の嘆きとも慰めとも言える言葉がささやかれる。
 マガモ達のエサやりは今日から思考を凝らして彼らの特訓しようと思う。
 ただ嘴の先にエサを差し出すでは芸が無さ過ぎるし、体力や能力を使わないで良い思いをする事は、マガモ達の為にもならない。
 我が家の猫にも「お座り!」とか「待て!・お預け!」とか飼い主の勝手?な躾(しつけ)らしき事を行なって与えている。
 長い首を上げ嘴を差し上げた上方約30〜40cmくらいの所にエサを差し出してみた。
 2〜3匹は羽根を広げバタつかせ飛び上がり啄ばんだ。一匹は着地した時にこけたので一人微笑み喜ぶ・・・単純〜ん。
 お互い突っつき合い牽制し我こそは・・・とえさ採りを挑戦する。
 これは良い方法だ。ジャンプで頭は勿論羽根や足の鍛錬になるかもしれない。
 少しづつ高くしマガモ達のトレニングにしたい。また私の変態?道・楽の幕開けになりマガモ日記≠熨アくカモしれない。 
明日から特訓? 霧雨に野山煙る 7月25日(金)
 薄暗いが雨音がなく、窓のカーテンを開きさっと眺め自転車で出かけられると思い玄関を出たが
 半袖から出していた腕に霧状の水滴が徐々に膨らんできて流れ落ち、自転車を諦め車で行く事にする。
 大暑も過ぎぎらぎらした夏の太陽が眩しく毎日照らされている筈なのに・・・今年は例年の半分くらいの日照時間で温度も低い。
 この頃、早朝の海の眺めも晩秋から初冬のような薄暗いモノトーンの世界が広がっていて肌寒いような景色だ。
 いつもなら河川敷の畑には早朝から野菜作りを楽しむ数人の老人達がいるが今朝は見られなかった。
 今年はやはり作物の生育が悪くなすびの味も皮が硬くあまり美味くないそうだ。
 天候も良くできの良い美味しい作物を採りに行く時は楽しいが、意に反すると自然に出かける足も重く感じるのだろう。
 私もマガモのメスがいないとここに来る気概も薄れてくる。メス一匹に感情を左右される様では大の男の威厳が損なわれる?ようでは・・・。
 そこは移り気な小生、何時もは何となく眺めていたカモメや白サギ達、そしてセミやトンボのほうに関心が向くから持ち前の気質なのだろう。
 水辺に立つ私の姿を見つけたら首を伸ばし片目で確認したらやって来るマガモ達が我が家の三匹の猫と同じ愛らしく感じ明日また来ようという気が起こる。
今朝も・・・  大辻山の三角形状雲間に際立つ 7月24日(木)
 久し振りに明るい日差しが顔を出した今朝、
 常願寺川対岸にあり、いつもは数百羽いるサギの森から沢山の白サギが四方に飛んで行く姿が目に飛び込む。
 朝、寝ぐらからエサを求めて田畑や休耕田にグループで飛んで行くが
 今朝は特別白サギ(コサギ)やアマサギの白さが朝陽に照らされきらきら輝きしばし見とれる。(持っていったデジカメ電池切れで撮影できず残念)
 マガモ達もエサをやり過ぎたから胴体が重くなり飛べないのだろうか。水平飛行が出きるが高く飛べない。
 水平飛行なら百メートル近く飛んだのを見たことがあるが、高さは十メートル以上高く飛んだのを見たことがない。
 カルガモのように朝夕飛び交っているのを見ると可愛そうに思えてくる。
 エサをやる事を今朝もためらうが・・・。 
高く飛べないマガモ達 夏山何処へ? 7月23日(水)
 灰色雲が空を覆い、霧雨が朝の出鼻をくじく。
 富山県地方の6・7月の日照時間は例年の半分くらいで梅雨明けも1週間以上遅くなるとか。
 このような憂うつな日は、車の中でカーオーディオのボリュウームをガンガン上げ身体で音楽を楽しむに限る。
 特にポピュラー音楽のポールモ―リア・グランドオーケストラの軽快なリズムが心の中まで刺激してくれる。
 辺り一面が霧雨に煙った景色が開ける常願寺川の堤の上ではオリーブの首飾り≠ェ流れ始めた。
 あの手品やマジックショウ等でバックグランドミュージックに必ずと言って良いほど流されるあの曲だ。
 マジュシャンが灰色空のカーテンを振り払って夏の明るい景色を引き出して欲しいものだ。
 水辺まで車で行くが、川の中程にいた五匹のオスガモ達私の車を見つけやって来る。
 時々みんなで横向いて片目でこちらを眺めている様子が判る。
 それにしても益々冴えない表情になってくる。主の様に用水溝のそばにいるハグレアオサギのしょぼくれたような表情と甲乙つけがたい。
 メス達も居なくなり、ヒナが帰り温かそうなファミリーが数組も集団で居るカルガモ達と仲良くできないマガモ達。
 この頃ではカルガモの集団が空を飛ぶ姿が見られる。
 しかし遠くまで飛べず行動範囲が少なく楽しみ度合いも小さい可愛そうなマガモ達だ。
 エサを与え続ければ羽根が生え揃い遠くまで飛べるようになると思ったが、本当に残念だ。 
足の裏のタコ?・・・マガモの 青空のぞくが山今だ雲の中 7月22日(火)
 昨日の雨上がりの午後、富山市郊外にある自然の森古洞の池周遊の散策に行く。
 散策と言うより今年も夏山へ行きたいので足のトレニングも兼ねて出かける。勿論後の古洞の温泉が主目的かも・・・。
 上り下りと思ったより厳しく雨後の泥濘や滑りやすくなっていて予想外の大汗をかいてしまった。 
 しかしウグイスの鳴き声やセミの声を聞き結構楽しく歩いていたが
 何よりも嬉しかったのは、2種類の蛇に出会った事だ。
 アオタイショウは珍しくないが山カガシに出会った時はしばらく見とれてしまった。
 周囲の緑に映えるヤマカガシの赤が印象に残りカメラを取り出すがメモリーが無くそうこうしている内に逃げ去ってしまう。
 残念だったが途中出会った家族連れの男児が途中でマムシに会ったの話しに冷や汗が背筋に流れるのを感じた。
 中心市内から近い所に自然豊な憩いの場所がある。夏休みの子供達には身近なバードウオッチングや自然観察できるかも・・・
 近くに富山市天文台もある。(木・金・土曜の夜は天文観測会があり星空を楽しめる。 7時30分〜9時30分まで)
 今朝のマガモ達を見て特に気が付いたのは澄んだ川の中で巧みに動かし移動する脚の裏だ。
 黄橙色の足の裏に白い水胞状の物が幾つもあることだ。水の中では白く膨らんで見えるがはっきり何の役目をしているか判らない。
 陸を歩く時のクッションの役目をしているのかも。なぜなら人間の足の裏のタコ状に見えるから。
 
エサも泥も嘴の中に  雨に煙る 7月21日(月)
 朝からやや強い雨が降っていた。
 昨日はエサ場に釣人が居てマガモ達には会えなかったので今日は車で出かけた。
 堤から河川敷の大きな水溜りがあったりぬかるんでいる所を縫うようにしてに水辺までたどり着く。
 近くに居そうにないのでクラクションを鳴らしてみる。
 アオサギが「ガ〜ガ〜」と腹立たしそうに逃げ去ったが・・・。
 やって来たやって来た。昨日は食べてないので胴体をモンローウオークのように揺すりながら慌ててやって来た。
 雨足が強くなってきたので車外に出ず、ウインドウを少し開け手を差し出し蒔いてやる。
 私を(大好物を)待っていてくれたのだろう奪い合う様に食べる。
 エサから泥からいっしょに食べるので嘴の周りが泥だらけ、分別して食べるはずがない。
 一粒でも多く食べたい一心で嘴を激しく土に嘴を突っつくが巧く口の中に入っていくものだ。
 食べた後、水溜りで必ず水を飲むが、
 水は人間がうがいする様に嘴を上に向けのどを通すから不思議だ。
 エサを吸い上げる様に水はできないのだ。 
釣人が・・・ 雲の下の山裾が開く 7月20日(日)
 曇り空だが雨が落ちてくる心配なさそうな休日、
 常願寺川沖の海上や河口そして防波堤には大勢の釣人が既に釣り糸を垂れていた。
 マガモにエサを与えている岸辺にも釣人が居た。黒鯉やウグイは陸からも見えるが何を釣っているのか堤の上から見ていて
 判らないが下りては行かなかった。
 マガモ達の姿は見えなかったが釣人の邪魔をしないで今日はエサを与えるのは止めておこう。 
アキアカネの乱舞に 山並み、朝雲の中だったのに午後からくっきりと 7月19日(土)
 家から約50m東側にある神社の大きな木々が昨日すっきりと剪定された。
 今朝家を出る時は雲がかかり全く気が付かなかったが、
  午後家の前から東の方を望むと神社の木々の間に山並みがくっきりと描き出されていた。
 今まで全く見る事ができず気にもかけていなかったが、良く見ると毛勝三山の一つ猫又山だった。
 青の宇奈月ダムサイトにある栃の湯の露天風呂から湖水の上にそびえて見えたあの山だ。
 これから毎日天候が良ければいつでも見れると思うと身近に感じる山になった。
 今朝は堤から下りて行くと用水溝の水辺にハグロとんぼが唯一匹黒い羽根を忙しそうに羽ばたかせ
  目が釘付けになり遠き少年時代の夏休みを思い出していたが
 岸辺のエサ場に行くと今年初めてアキアカネの乱舞に出会い感激する。。
 まだ胴体の赤色薄いが山の方から帰ってくる秋頃には色鮮やかな赤い姿を見せてくれる事だろう。
 下流の方から一列に並んでやって来たマガモ達、色あせてメスが居るのではと思ったが五匹の列に失望する。
 カルガモの親子に餌付けを試みようと思うが・・・。
  白鳥の飛来地富山市田尻池のように沢山のカモ類がやって来て野鳥の楽園に・・・常願寺川下流が。

目に付くヒナだが・・・ 青空広がるが山並み霞みの中 7月18日(金)
 子供達にとって一学期も今日で終わり明日から楽しい夏休みが始まるのに、いつものぎらぎら照りつける夏の太陽がどこへ行ってしまったのか。
 激しく鳴くセミの声も全く聞こえず、海やプールでの子供達の騒ぎも聞こえない静かな夏休み入りとなった。
 今朝の川面もカルガモのファミリーばかりが目に付き相変わらずマガモ達の世界に小さな可愛いヒナの姿は見られない。
 川の真中ほどにいたオス達も私の口笛で五匹そろってやって来た。
 この頃ではオス同士で突付き合うと必ず小さな羽毛が落ち澄んだ水面に浮かび流れて行く。
 激しく争うと数片も流れて行き、水辺の緑の葦の傍を白い羽毛が回転しながら・・・遠ざかって行く。
 帰りに休耕田の雑草の中にカルガモの親子が並ん歩いていたが近くではキジのメスが首をすぼめる姿を見えたと思ったら
 オスのキジがメスとヒナが居ると思われるその場所から目をそらさせる為か他の休耕田の方へ飛んで行き姿を隠す。
 夫々のヒナ達が羽ばたく日も近い。 
チョビちゃんに譲るよ、今日の日記 西方の能登の山並み湾上に浮かぶ 7月17日(木)

『イクラちゃん』の居場所占領

『ミイコちゃん』も控えめに
チョビの独り言 【4】 トップアイドルに・・・
僕の持って生まれた男前の顔と愛嬌の良さで家族の皆さんに「チョビ・チョビ」と可愛がられ
今では辻谷家のトップアイドルに上り詰めてしまった。
僕がやって来るまで奥様は『ミイコちゃん』を抱っこして寝ていたが
この頃では毎日僕が腕の中に抱かれて眠りにつくようになった。
焼もち?やいて『ミイコちゃん』は、椅子の上や冷蔵庫の上でぽつんと独り寝している。
そして時たま左の写真の様に恨めしそうに僕の様子を垣間見るように覗いている。
いつもはお嬢サンが特別可愛がるっている『イクラちゃん』と添い寝しているベッドの上も
僕が占領してしまった。
もっとも僕が少年だからおじサン猫やおばサン猫の温かい愛情の現われかも知れないが。
旦那様の愛情表現は、指につばを付け僕に差し出すのでペロペロ舐めてあげると
(お嬢サンは、目を剥いて嫌がるが・・・。)お礼に僕の身体中マッサージしてくれる。
これが又気持ちが良い。
手や足が自然に伸びてきて目も瞑って恍惚の顔になってしまう。
『イクラちゃん』や『ミイコちゃん』は、旦那様の唾の付いた指先近づけると
嫌がって向こう向くが・・・。きたな〜いって。僕は平気・・・マッサージして欲しいから。
マガモに会わない日があっても・・・ 再び梅雨空に 7月16日(水)
 2年前からマガモ達に会いに行くのが私の朝の日課になっていたがもう一つ・・・。
 わが町の中心を流れる巾百メートルに満たない白岩川河口近くの右岸にある弘法大師堂を訪れている。
 3年以上前からマガモ達に会わない日があっても弘法はん(さん・・・でなく)に会わない日はない。雨の日も雪の日も。
 些細な訳がある。
 3年前の一月、2000年富山国体が秋に予定され私がソフトボールの審判委員に委嘱されていたが、
 当時、片膝が痛く曲げ伸ばしが非常に困難をきたしていた。
 特に球審をする時は試合のへ集中力が膝痛により疎外されるのではと大変気にかけていた。
 ソコではっと気が付いたのが困った時の神頼み・・・≠ナなく『弘法はん頼み』とあいなった。
 この地には弘法はん伝説があり、毎朝大勢の老若男女が近隣から祈願に訪れ崇められている。
 小さい時祖母から朝飯前に仏壇の前で手を合わせ般若心経を唱えることを強いられて?いたお陰で薄ら薄らに覚えていたが
 約50年ぶりに経典を見ながら何時しか思い出し、お坊さんに負けないくらい?早く読経できる様になっていた。
 等身大の弘法はん像の膝を撫でるなどしている内に何時しか痛みも忘れ、
  毎朝の礼拝のみが続けられ日課になってしまった。
 国体のソフトボール審判が無事やり遂げる事ができたことは言うまでもない。
 しかし、やはり緊張していたのであろう。
 『南無大師遍照金剛』の称名を大会当日の試合前に唱え様と思ったがどうしても出て来なかった。
 毎朝何度も唱えているのに度忘れするほど上がっていた様だ。
 一つだけ悔やまれるケースがあったが合格点だったのがお蔭様だった。
 それから今もずっと続けている。今後も続けて行く積もりだ。
 今朝もマガモ達は、居なかったが口笛を吹いていると上流の方からやって来た。
 今ではキッポちゃんが居なくても自ら上がって来て指先のエサを啄ばむ。
 その後陸の上で私に気を許すかのごとく安らいだ表情を見せてくれる
カルガモのヒナ日毎に増えて 薄日射すが山並み雲の中に 7月15日(火)
 執拗などんよりした雲も今朝は薄日が射すような薄い雲になり、所々に青空が顔を見せるようになって来た。
 何日振りかな太陽が顔を出す明るい日差しに照らされるのは・・・。
 昨日も記したが海には白波が立つ大きな波で誰が連絡したのかサーファーが波乗りを楽しんでいた。
 青い空青い海と真夏の情景とは言えないが仕事前の一時を十二分に楽しんでいる姿だった。
 常願寺川の中州では、今朝も小さな黒っぽい点状の生き物が多く見られるようになった。
 眼を凝らして良く見るとカルガモの集団だ。
 生まれて間もないヒナを連れた数組の親子達が水辺で日向ぼっこをしている様だ。
 それに比べて身近なマガモ達の寂しい姿が哀れを誘う。
 カルガモやキジ等自然界で生きてきた野鳥は小動物等に狙われる事無く産卵しヒナを孵すのに
   家禽のマガモは自然環境に戻されても巧く孵すことができない。
 人間に慣れさせた私にも大きな責任があるが、無農薬栽培と言ってヒナを利用し用が無くなったからと言って
 食したり、羽根を切って自然界に放したり人間の身勝手な考えを押し付けている様だ。 
今朝の空のようなオス達の行く末 梅雨空から初冬の風情に 7月14日(月)
 今朝の日本海は空はどんより曇り、北風がやや強く海も荒れカモメが乱舞している様子は、まるで初冬のような風情だ。
 半そでの夏の衣装を着ていると肌寒く感じ、とても夏の気象とは思われない。
 車で行くが堤の上に着くと、陸にいたマガモ達が気がつきこちらのほうへ足早にやって来る。
 用水を挟んで右側にアオサギがやはり寒いのか首をすぼめ佇んでいた。
 オス達の風貌も晩秋から初冬にかけてはもっとも華やかなカッコイイ容姿だが、こればかりは、時期に適い夏羽(エクリプス)になってきて哀れな?姿になりつつある。
 キッポちゃんも居なく男所帯になってしまったので格好もドウでも良くなってしまったカモ。
エサを食べる時もシロツメ君を追い払う事が無くなったハゲU号君、これからどうなるか行く末案じられるオス達五匹の運命はいかにも寒気?がする。
遠くから姿見るのみ 梅雨空に夏山何処に 7月13日(日)
 今朝は昨日書いたようにソフトボール審判により家を早く出なければならず、マガモ達に会う事が出来なかった。
 大会会場へ行く途中常願寺川に架かる今川橋からマガモ達が居そうなエサ場を横目に見るがカルガモ達親子が十数匹が水面に見えるのみだった。
 日曜日なのでえさは誰かに貰えると思うがキッポちゃんの消息だけはまだ気にかかる。
 大会終了後、帰りに今川橋を渡ってから堤上道路に車を止め、クラクションを鳴らしてみる。
 数回鳴らしてしばらくしてマガモ達が陸へ上がって来た。キッポちゃんは居ない。
 長い首を一層伸ばし辺りを伺い私を探している様子が判ったが、エサを持って来てないので下りて行かなかった。
 みんなが背伸びして羽ばたきしだして私を呼んでいるような気もするが心を鬼にしてその場を離れた。
明日は会えないカモ どんよりした空、山容覆う 7月12日(土)
 今朝もすっきりしない空模様、海からの北風強く遠くの工場の煙突からの煙が真横になびいていた。
 寄せる波のざわめき聞こえる用水溝のいつもの場所に、マガモ達と一匹のアオサギが談笑するように向き合っていた。
 その仲を割くように私が堤から下りて行くとマガモ達は迎えるように寄って来てくれるが、
 アオサギは両脚をさよならと上下に振り「ガ〜ガ〜」と奇声を発し飛び去って行った。
 今年の梅雨は、キッポちゃんに会えない寂しい私の今の気持ちと同じ灰色雲が広がり陽の光が姿を隠した日々が例年より多く感じられる。
 朝霧がかかったり、水面に靄がたち込めている風景が毎朝の様に見られ、農作物の日照不足による弊害が懸念される。
 明日は、私の生きがいでも有るソフトボールの審判で早朝家を出なければならず、マガモ達と会う事ができないかもしれない。
 女子三部リーグ富山大会(残念ながら球審できず)が予定されているが、良い試合を運営できます様に影ながら祈って欲しいものだ。
 その為に今朝は少し多めにエサを与えたのだから・・・。
雨に濡れた葦の中探すが 毛勝三山の稜線ぼんやりと 7月11日(金)
 来春に迫った還暦同窓会の世話人としての案内状作りにてんてこ舞いのこの頃、カミサンも猫の二匹も三匹も世話する事には変わりないと思っていたが、
 チョビ君∴齦Cのお陰で従来の倍以上の神経をすり減らし、夫婦二人でいらついているようだ。
 お互いやり甲斐がある事、可愛いい見帰りがある事を行なっているのだが間違いや意に反する事が発声すると投げ出したくなる様だ。
 私の方は他の世話人と相談しながらやっているが、我が家の猫については私は勿論娘二人は全く世話をせずエサ・食事とカミサン任せで手を出さない。
 もっとも男児のチョビ君≠ノ抱っこして添い寝してもらっているからカミサンも満足?しているかも・・・。
 私はマガモのメス、キッポちゃんが姿を見せずオス達のみに会いに行くには段々寝起きが悪くなってしまった。
 今朝もキッポちゃんを探そうと長靴を履いて行ったが、前夜の雨粒で濡れた雑草の中を特に自分の背より高い葦の中には入り探すのは大変だった。
 用水溝から下流付近を出来る限り探して見たが見つからなかった。下半身は勿論、頭もびっしょりと濡れていて本当に疲れた。
 居なくなって十日位なるがこんなに長いのは初めてでオス達の様子からも何処に居るかも想像できない。まだ抱卵を信じているが・・・。
 今朝も川面にのみ靄が漂っていて、海の方へなびいている。幻想的な光景に少しは心癒されるが・・・。 
迫力かける?マガモ日記  雪形消えた僧ヶ岳が 7月10日(木)
 傷跡まだ痛々しいが体調が回復し、性分の野良の血とまだ幼少による好奇心の現れか大人しいと思っていた第三の猫チョビ君≠ェ
 夜でも鳴いたり騒いだりして家の中を動き回って、他の猫も含め家族全員なかなか寝付けず、今朝の私の起床は目覚めが悪く辛かった。
 もっとも南風が強く蒸し暑い陽気で寝苦しくまんざらチョビ君≠フみの所為でもないようだ。
 堤上から眺めると既に五匹のオス達がアオサギ一羽と陸の上の草むらで座る様にしていた。もう誰かにエサを貰い食後のくつろぎ中なのだろうか。
 水辺に下りて行くと私と判り出迎えるようにやって来た。シロツメ君もいっしょになってやって来た。
 最近では殆どグループのみんなと特にハゲU号君に追いかけられる事は無くなったようだ。
 ただ青首の背中側にハゲU号君に噛まれ押さえ込まれたのだろう毛が抜け地肌が剥き出しになっていて痛々しい。数回で出来る傷跡ではない。
 メス達の傷跡に似た、発情期の雌雄の合体の様に上から押しつぶされるのでその凄まじさが計り知れる。
 メスのキッポちゃんも見えず,オス達のやや迫力にかけた風袋と態度が滲み出ているこの頃のマガモ日記だ。 

下流方向に居るか? 立山の稜線薄墨色で描かれる 7月9日(水)
 今年の富山県地方の梅雨入り後の日照時間が特に少ないように思う。
 今朝もどんよりした曇が空一面に広がり、海や常願寺川水面には白い煙が薄く漂うように霧がかかっていた。
 キッポちゃんが姿を見せなくなって1週間以上になったので上流方向の葦の中で抱卵していないか探す為に長靴を着用し口笛を鳴らしながら歩いてみた。
 水辺の葦は背丈位に伸びキッポちゃんが見を護るには好条件だが、探すのには大変困難だった。
 その内上流と異なり下流方向からマガモ達の鳴き声が聞こえ始めた。
 出てきた場所から見ると居るとすれば用水溝より下流にいる事になるのか。
 エサを食べ終えた後も下流の方へ泳いで行った。今日はもう探す時間もないので明日探す事にする。
   チョビの独り言【3】 又みんなに心配かけて     心配かけてごめ〜ん
           ア〜疲れた〜
   昨日の夕方、ヒロ姉ちゃんの部屋に行くと、横のベランダへのドアーが開いていたので、久し振りに外気にあたり
   辺りの風景を眺め楽しんでいた。
   その内僕の野良の血が騒ぎ出し、隣の家に飛び上がり屋根裏に入ってしまった。真っ暗な空間をさ迷っていたが・・・。
   後で判ったが、僕が2時間近く・・・(お嬢サンは、6時間だって)居なくなった事で家族の皆さんがてんやわんやの
      大騒動になったらしい。
   しばらくしてベランダに帰り付くとヒロ姉ちゃんが抱き上げてくれ泣き出し涙が頬を零れ落ちてきた。
   どうしたのだだろう〜なぜ泣くのだろうと、思っていたが
   とんで来た旦那様や奥様の顔にも涙がこぼれており眼も真っ赤であった。
   奥様が抱っこされていたヒロ姉ちゃんから僕をさらい捕り、押しつぶされるのではと思うくらい強く抱きしめられた。
   「何処に行っとったがけよ〜。心配かけて〜」と・・・。
   次に旦那様に渡され、僕の顔をひげ面で擦りつけられ擦りむけるくらい痛かった。
   頭をぽかんと叩かれ、やっと僕がみんなに大変心配かけたことが理解できた。
   後で奥さんと旦那様が「私が帰って来たので泣いて抱き合って喜んでいた」とヒロ姉ちゃんが教えてくれた。
   ちょっと冒険し過ぎたかな〜。はんせ〜い・・・!。
キッポちゃん一周間姿を見せず 雲低く垂れて 7月8日(火)
 昨日は7月7日七夕、天の川を挟んで織姫と彦星が出会う日と朝から空模様を気にかけていたが梅雨空の朝となった。
 富山市郊外の丘陵地にある古洞の池傍の市立天文台で星を見る会≠ェ開催されるので期待していた。天候が回復する事を。
 幸いにも夕方近くから青空が覗き始めて来た。
 池端の駐車場から湖岸を縫う様にした道路1km以上を薄明かりの中ジョキングしながら駆け上って行った。
 7時半の開始時には既に子供を含む多くの天文愛好家が集っていた。
 幸いにも望遠鏡の先には今日の目標の織姫・彦星が鮮やかに見る事が出来た。
 勿論夏の三角形の明るい星が光り輝いるのを肉眼でも観測できるが、刻一刻と移動して行くのが手に取るように見え感動する。
 天文台職員の七夕に関する説明も判りやすく楽しい心に残る一夜となった。
 今朝のマガモ達もオスのみ、キッポちゃんの姿が見えない。
 一周間姿を見せず,今までで一番長く姿を隠している。
 長くなった葦の中で抱卵中を信じ動揺させないよう捜しに行くことをためらう。もう少しこのまま様子を見たい。
 堤横の木の枝には、トンビが1羽私の方を見ているが悪名高いカラス達が見当たらない。 
窓からごめ〜ん 強い雨足に 7月7日(月)
 連休二日目と子の中で強い雨音を聞き、いつもの朝より遅く起床する。
 日帰り温泉行きを計画し、開館が遅いので通勤ラッシュが緩む頃にマガモ達に会いに家を出た。
 車で河川敷を通りいつもの水辺に着く。対岸の緑濃い景色も霧雨で霞む。
 強い雨足で車外に出れず、クラクションを鳴らし私が来た事を告げる。
 やがて上流の方からオスのみがやって来た。今日もキッポちゃんが姿を見せない。抱卵中と信ずる。
 窓を開けエサを蒔いてやる。食べた後は濡れた羽根を整えるかのように背伸びし羽ばたきや身震いをしだした。
 山間の露天風呂に浸かり山肌の風になびく木々に見とれている頃には雨も上がり薄日さえ射してきだした。
心和む触れ合い 梅雨空覆い山々見えず 7月6日(日)
 「う〜ん、審判帽子忘れて来た、どうしょう!」
 大切な試合に審判帽子を忘れてくるとは・・・・。苦悩し冷や汗が流れ落ちる・・・その時に目を覚ました。
 夢であった事に、ホット胸を撫で下ろすが首の周りには汗をじっとりかいていた。
 今日は休日で、小学生のソフトボール試合の審判を担当する事になっていた。学童の試合を審判するのは始めての経験で緊張していた。
 大人の試合では国体や大学生の大会等で体験しているが,まだルールや試合経験の少ない学童の試合は何が起こるか全くわからない。
 大人の試合では起こり得ない事が時たま発生するらしく日毎に重苦しい重圧を感じていた。
 球審を担当する。22対2の大差のつく試合では有ったが選手全員元気に最後まで一生懸命やってくれたので
 大人の試合以上に大きな声で気合を入れてやり遂げる事が出来た。
 やはりとんでもないケースが発生したが、試合運びに影響が無く、以後の経験にプラスになった事に違いない。
 マガモ達には、試合に行く前に会って来た。キッポちゃんは居なく、オス達五匹がやって来た。
 梅雨空でアルプスの山並みが見え無かったが、大きな川の岸辺に佇み辺りを見渡し深呼吸するとすがすがしい空気が体内に入り
 焦る気持ちも和み落ち付いた気分になってきた。
 童心に帰り?マガモ達にエサを与え野鳥の囀りを耳にし、対岸近くの浅瀬に居るアオサギや留鳥となったカモメ達と目で触れ合う楽しい一時を過ごした後、
 気合を入れて会場に向かった。
今朝もオス五匹のみ 久し振り!朝の白馬岳 7月5日(土)
 青い空を映した川面と緑濃い対岸の草木が鮮やかなコントラストを背景にに
 久し振りに五匹揃ったオス達の記念写真が撮れた。
 暑い夏が近づき、自慢のオス達の風貌も色あせてきた。
 嘴の色や青緑の首も嘴の付け根や目の周りから茶色くハゲ始め、黒い三本の尾羽のカールも殆ど無くなり、
 羽根全体も色あせ解れたような容姿になっている。
 最後まで仲間外れになっていたシロツメ君も漸くオス達の仲間に入る事が出来、
 五匹お揃いでやって来るようになった。
 今だリーダーは決定していなく、ツメナシ君・ミドリッポ君・ハゲU号君の三つ巴の指導権争いが続いている。
 ツメナシ君がミドリッポ君を突っつき、ミドリッポ君がハゲU号君を突っつく。
 ハゲU号君は、ツメナシ君には優位なのか突っつく事が出来る。
 皆相手に突っつかれると逃げ腰になるので一目置いて居る事になる。全くの三つ巴だ。
 後ろの方に居るハゲT号君は、誰にも突っつかれず又誰も突っつくような事はしない。
 シロツメ君は、ハゲU号君にのみエサを食べる時食べてはいけないと言う意味か排除され追いかけられる。 
水を使い羽繕い 青空のぞくが山並雲の中 7月4日(金)
 白い雲間に真っ青な空が顔を出し広い海や常願寺川の川面も青く染めた今朝、アオサギ十数羽が対岸近くで一塊になって朝陽に照らされ青い水面に映えていた。
 昨日からの強い風がまだ残り、向こう岸の葦に居るオオヨシキリやカッコウの鳴き声が大きくなったり消えたりしていた。
 マガモ達もエサ場に居なく呼び続けていたが風で聞こえないのだろうと帰ろうとした時、上流方向から鳴き声が聞こえ慌ててやって来た。
 今朝もキッポちゃんの姿は無く、シロツメ君が他のオス達と一緒にやって来た。
 やはり始めは五匹仲良くエサを啄ばんでいたがハゲU号君のみがなぜかシロツメ君を突っつき排除しようと追いかける。
 食べ終えた後,全員羽繕いを行うがなぜ水を口に含み、くちばしを横に振り水を払った後、羽元を擦る。
 水のない陸ではしないが、水溜りがある時はやはり水を使い羽繕いをする。これもマガモの生態七不思議の一つだ。
 キッポちゃんは又抱卵中か。いつまで産卵するのだろうか。
チョビの独り言【2】  「ごめんなさい!」又出費させちゃって!
 
 今日1週間ぶりに病院へその後の症状の回復具合を見てもらいに行く。
 僕自身は元気になったと思っているので、行く時入れられた籠の中と自動車の騒音・揺れが我慢できなかった。
 僕を見るなり先生が「お前、この家族の皆さんに何かお返ししないとだめだぞ〜!」とおっしゃった。
 その言葉がチクリと心に痛かったが、その後首を摘んでワクチンの注射をされたのには、とびっきり痛かった。
 お腹や脚の傷も殆ど回復していて心の問題も大分良くなったがまだしばらく他の猫達といっしょにしない方が良いそうだ。
 僕の方は,彼らと対面しても何も感じないのに相手達が興奮して過剰に意識しているだけだと思う。
 早く仲良くしたいのに僕は・・・。
 病院のお会計の窓口で看護婦さんが「ワクチンと処置料○千円頂きます!」と言うのが聞こえた。
 僕も「うわ〜高い!」とぎくりとしたがお嬢さんと奥様の表情は大きな注射を打たれた様に痛そうだった。
 「人間様より高くつく処置料」と言う会話が車の中でささやかれていた。
 二人に合わす顔はないが、小さな籠の中で注射の痛さと衝撃に絶えているので愛想笑いも見せられない。
 面目ない。ごめ〜ん・・・。
グループ入り?シロツメ君。『チョビ』君は・・・ 高曇りにアルプスの稜線描き出される 7月3日(木)
 この頃、水橋の海岸では平日の朝でも多くの釣り人がのんびりと釣り糸を垂れている。
 白岩川河口を挟んだ堤防上は勿論、砂利の海岸の所々でも最盛期を迎えたキスを釣る人達を見かける。
 常願寺川沖ではレジャーボートによる太刀魚釣り、防波堤上ではサビキによるアジ釣り、ルアーによるスズキ釣りを行なう若者も土日には遠くからやって来る。
 時たま黒鯛の50cm以上が釣れ、魚拓にして地元の新聞紙上を賑わしている。
 今朝もキッポちゃんが姿を見せなかった。
 シロツメ君が他のオス達と一緒にやって来て、珍しく陸まで上がって来た。三つ巴のオス達の後ろから様子を見ながら啄ばみに来る。
 恐る恐る近づくその仕種が滑稽に見える。仕舞いにハゲU号君に追いかけられる。だいぶ気を許されているがメスのキッポちゃんがいたら又別かも知れない。
 我が家の以前からいる猫達も新参入の『チョビ』君』を意識し出している様子が感じられる。
 私達家族が『チョビ』君を撫でたり抱っこしているので鼻をくっ付け盛んに匂いを嗅ぐ動作を行なう。
 都会生まれの『イクラ』ちゃんなど全く大人しくなってしまいぽつんと離れ、戸の影や椅子の下で小さくなって居たりする。
 気が強い『ミイコ』ちゃんでさえ抱っこして『チョビ』君の居る部屋に近づこうとすると「フ〜」』と唸り、姿を見ると脚に力を入れ離れ逃げようと暴れる。
 なぜこのような状態になるのかまだ判らない。『チョビ』君は我関せずで唸り声も上げず、ツメも出すような荒々しい動作もしない。
 しかし徐々に近づけ慣れさせようと思うが時間がかかるかもしれない。

オスのみ姿を・・・ 梅雨空広がる 7月2日(水)
 今朝、どんより曇っていたが雨は降らないだろうと思い自転車で家を出るが、途中の白岩川河畔を過ぎる頃から
 小さな雨粒が顔に触れ始めた。たいした降りではないと思ったが雨宿りする場所の無い河川敷行くにはためらい、家に引き帰し再び車で行く。
 西の方にある能登の山並みは上空の黒い雲と異なり、明るさが広がる薄雲の前に薄青く描き出されていて、この後の天候の回復が予想された。
 水辺にはマガモ達の姿がなく、口笛で呼び続ける事数分、上流の方からシロツメ君含む五匹のオス達が泳いでやって来た。
 キッポちゃんが一緒で無いので陸へ上がってくる事をせず右往左往し出した。キッポちゃんを呼びに戻ろうかともしているようだが行かない。
 仕方なく上流の砂浜のある水辺に行ってもう一度呼び寄せてみる。やはりキッポちゃんは姿を見せず、オス達のみやって来た。
 この場所は、キッポちゃんが居なくてもオス達がやって来る。シロツメ君も始めは一緒になって私の指先のエサを啄ばんでいたが
 やがてハゲU号君が排除しようと突っつき追いかけ出した。何時もの様に目の前で三匹によるエサを巡るバトルロイヤルが演じられる。
 口笛吹きながらエサを与えていたが最後までキッポちゃんは姿を現さなかった。
 又産卵し抱卵しているのだろうか。帰りに堤から水辺を見下ろしてもやはりキッポちゃんの姿がソコには無かった。 
キッポちゃんだ!  雲低く垂れ山並み見えず 7月1日(火)
 キッポちゃんが居た。
 一周間ぶりに姿を現した。もう亡くなったと思い諦めていたが元気な様子だ。産卵し抱卵していたのだろうか。
 今朝、用水溝の下流側でオス達四匹と一緒にいるところを堤上から見てびっくりした。
 いつものエサを与えている上流側の水辺で口笛を吹くとキッポちゃんを先頭に
 用水に架かる小さな橋を渡り急いでやって来た。
 私も嬉しいがキッポちゃんも大変嬉しそう。
 エサの味と何よりも私を覚えていてくれたのには感激する。
 今朝はカラスは一匹も見えない。
 オス達もキッポちゃんが食べるのを突付いて排除しようとせず待っている何時もの様子だ。
 キッポちゃん居ないと思いエサを少しのみ持って行ったので物足りない様子だった。
 明日から以前の様に多く持って行くから。
エサ忘れて行く 山の頂付近まだ雲の中 6月30日(月)
 今日で今年も半分過ぎる。月日が経つのが早く感じるのが年のせいのみでない。妻に言わせると「あんた何でもやり過ぎ忙しいの!」と来る。
 仕事関係の役員は終了したが町内や今一番忙しく?感じているのが来年迎える還暦行事関係の世話役だ。
 還暦御祓いや還暦祝賀同期会の世話役会議の連続でついつい酒量も増える。会議は口実で何時になっても同級生と酒を酌み交わすのが楽しい。
 今朝は仕事の休業日、ゆっくり散策出来るので自転車で家を早く出る。梅雨の晴れ間で青空が覗き海からの風もすがすがしい。
 遠くの能登の山並みも紺色に連なってい銀色の海上に浮かぶ。立山連峰は頂上付近にはまだ雲がかかり山裾のみ広がってきた。
 いつもの岸辺には何も居なく対岸で囀るオオヨシキリの鳴き声のみが冴え渡っていた。
 マガモ達を口笛で呼び寄せるがしばらくしてシロツメ君を含むオス五匹が上流方向から姿を見せた。
 夏になり格好良かったオスの容姿も青首が少し禿げ羽根も色あせてきている。特徴だった尾羽のカールも緩んで伸びている感じでだらしなく見える。
 夏羽への衣替えが始まっている。
 オス達のみではエサを食べに上がって来ようとしない。キッポちゃんが居ないので目前の川面で右往左往している。
 投げ与え様としてやっと気が付いた。エサを持ってくるのを忘れていた事を。やはりキッポちゃんが居ないので私の気が緩んでいる。
 何をする為にここへ来ているのだろうと妻に知れると年のせいか忙し過ぎと嘲笑される事間違い無し。
 帰りに遠回りして浜辺や河畔を一周して帰るが野鳥達との楽しい出会いがあり気が和む。
  ∴ 今、巣だったばかりのような嘴が白いすずめが目の前で「チュンチュン」と囀っていて1〜2m近づいても逃げ様としない。
  ∴ 騒がしく鳴き、じゃれ合う二匹とそれを見つめる母らしく静かに眺め佇むハクセキレイの親子。 
  ∴ 尾が青く長いオナガ ?が二匹海岸近くの民家の庭木に止まっていた。年に一・二回見かけるが写真に撮るのが難しい。
  ∴ 長く伸びていた雑草が刈られ短い草が芽吹き始めた草むらにムクドリが集まりえさの昆虫類を盛んに啄ばんでいた。
 新規家族に加わった猫『チョビ君』、今家に居る猫達よりずっと大人しく可愛気が有る。体調も普通に戻って食欲排泄歩行は順調に回復した様だ。
 頭や身体尻尾までなぜてやると気持ちがよいのか目を瞑って前足を伸ばしたり縮めたりして気持ち良さそう。
 『黒助』は、頭や身体を撫ぜられると気持ち良さそうだが尻尾を撫ぜられると怒り歯は立てないがガブッと噛んでくる。痛くは無いが尻尾は嫌なのだろう。
 『チョビ君』まだ唯一匹一つの部屋に隔離されている。他のネコとまだ合わせていない。 
私の名が『チョビ』 今朝も雲低く垂れて 6月29日(日)
 何時もマガモ達にエサを与えていた近くの葦の中で囀っていたオオヨシキリがキッポちゃんが居なくなった同じ頃から対岸の方で鳴くようになってしまった。
 キッポちゃんもオオヨシキリも私の背より高く伸びきった葦の中で抱卵していれば良いのだが。
 水辺で口笛を吹き呼んでいると、ハゲ君達が水平飛行してしばらく遅れてツメナシ君とミドリッポ君が泳いでやって来た。
 だいぶ上流の方からやって来た様だが万が一キッポちゃんが居るとしたらずっと上流の方かもしれない。
 エサを食べた後、水飲みや羽繕い・羽ばたきそして頭を掻いたり首のストレッチなど見せてくれたが
 キッポちゃんが居ないとなぜか空しいデモンストレーションに見える。 
チョビの独り言【1】 よかった!〜生きていて
 僕が昨日から辻谷家の仲間入りしたオスネコ君で〜す。
 名前は、女性軍の案が採用され『チョビ』と名付けられました。
 ヒゲやマツゲが「ちょび髭」の様だからそうです。
 ちなみに旦那様は、『寛太』だったそうですが、僕もその名が男前の顔に合っていると思ったのですが・・・。
 耳なんか旦那様と同じピンと立っいて格好良さそうですが気持ちが優しい?のでしょうね。女性の案が
 事故の後遺症は、脚の傷跡がまだ完治していないけど伸ばしたり縮めたり自分でストレッチして
 リハビリしています。
 脚のみで頭や胴体を打たなかったのは幸いだったと病院の先生が言っていたけど、
 まだ心の傷が治っていないのかすっきりしません。
 食事も美味しいし、トイレも便所で自分でできるので早く元気になりたいな〜。
 今は唯一匹良い部屋に居るけど、時々仲間の鳴き声が聞こえてくるので気になっています。
 とにかく代わる代わる顔を見せる人達が良い人達のようなのでうれしい。良かった〜生きていて。
キッポちゃんの別れの日か 強い雨足に 6月28日(土)
 昨日の夕方山裾丘陵付近のグランドへ行くが、久し振りに立山連峰のくっきりしたシルエットを眺める事が出来た。
 北の方の朝日岳長栂山から南の方の薬師岳から鍬崎山まで小さくなった残雪が黒い山肌に印象的に映えていた。
 しかし今朝起きる頃は、大きな雨音が窓を打っていて生憎の週末になってしまった。
 常願寺川も水嵩も多くなっていて、さすが脚の長いアオサギも川面に居なく、
 用水に架かる小さな橋の下に雨宿りをする様に細く長い首をすぼめる様に佇んでいた。
 強い雨足により車で河川敷を通り何時もの水辺まで行く。
 岸辺にオス達4匹が居たがしばらく姿を見せないキッポちゃんを呼ぶ為にクラクションを数回鳴らしてみた。
 しかしやって来る気配も無く、オス達もキッポちゃんを呼び寄せに行く様子も無かった。益々キッポちゃんの消息が気がかりになる。
 4日間くらい姿を現していない。今までにない長さだ。卵を生み抱卵していてくれる事を祈るがその後の天候や今朝も近くに居るカラス達が不気味に感じる。
 今年は沢山タマゴを生んだがことごとく抱卵に失敗し、身体の表面も傷つき痛々しかったキッポちゃん、食欲があったことのみ救いだったが症状が気になっていた。
 今日28日は祖母や母の祥月命日である。キッポちゃんの生死に区切りをつけなければならない日になってしまうのでは・・・。
 そう思うのは私が年齢を増して来た表れかも。
 しかし又例の交通事故に遭って病院に居る野良猫が家にやって来る,新たな生き物の生還の記念の日にもなる予定日だ。(今夜に来る予定)
 登場人物も少なくなり、日毎のネタも少なくなった『マガモ日記』も重苦しくなってきていたが、
 新たな日記のいや我が家の動物達による波瀾に満ちた喧騒な日々の始まりになるかも・・・。
カルガモの親子 山裾開けつつ 6月27日(金)
 昨日6月26日は、語呂合せでろてんふろのひ=w露天風呂の日』で生来の温泉好きで道・楽人間としては記念の一日としたかった。
 仕事中も記念日の今夜は何処の露天風呂へ行こうか思案しながらやっていたからお客様「ごめんなさい!」かな。
 温泉好きになった原点、思い出の‘山田温泉玄猿楼’か小川温泉元湯そして利賀や五箇山・福光ぬくもりの湯と思いをめぐらしたが・・・。
 高速道路の下り線に入ってしまっていた。小川温泉元湯の洞窟の湯に向かっていた。
 朝日インターチェンジ付近までは道路も乾いていたが一般道路を走るに従い雨粒がフロントガラスを叩き始め心に動揺が走る。
 山間に入り小川沿いではバケツをひっくり返したような豪雨となってしまった。
 わざわざ露天風呂に入湯する為に高速道路使って来たのに強い雨に遭うとはあまりにも運が悪い・・悔しかったが内湯の樽風呂に身を沈めた。
 小川対岸の樹木がライトアップされ新緑に輝き、瀬音を聞きながらようやく穏やかなすっきりとした気分になって来た。
 ホテルから出る頃には雨も上がっていたので露天風呂には入る事にする。7〜8分川沿いの夜道を歩くが所々に街灯があり助かる。
 夜10時近かったが湯船の中には男性の先客があった。脱衣所には裸電球があるが雨空だがやはり虫が集まっていて気にしながらの脱衣だった。
 この露天風呂は泉質の影響かアブが多く、特に夏は常時ハエ叩きが湯船近くに置いてある。夜は安心だ。
 温めの温泉は長湯が出来るがさすが今夜は内湯と露天と二度目は早く切り上げる。露天風呂の日の大願?成就するめ〜らくな£jである。
 我が家の女性軍の呆れた眼が痛い。
 その影響か湯疲れの為か寝起きが悪く、マガモ達との逢引きの足取りも重かった。
 ましてキッポちゃんの姿が今日も見えなかったのでより一層重くのしかかったが
 帰りの白岩川の河畔で川中に二組のカルガモの親子が久し振りの朝陽に輝く水面を隊列組んで泳いでいる光景を見る事が出来た。
 しばらく見とれていたが微笑ましいその光景を見てようやく心も和んできた。
猫の退院 今朝も梅雨空に 6月26日(木)
 憂うつなのは、このごろの梅雨空だけではない。私の心の中にも覆っている。
 何時もお相手してくれていたパソコンの印刷機能がエラーマークを発し、応対してくれなくなってしまった。
 口さがない我が家の女性軍は、やり過ぎ使い過ぎとトンと同情してくれない。哀れみの言葉もない。
 しかも例の交通事故に遭った野良猫が今週の土曜日に退院して来る事になった。
 エサの好き嫌いは有るが自分で食べれるようになり、囲いの中を歩けるようになったそうだ。
 頭や顔には障害が無く、後ろ足に傷があるのみで歩行には支障が無い。となると猫の心の?ケアが心配だ。
 それにも増して我が家に二匹の男女夫々の猫が居る事だ。女上位の力の強いクロ猫と都会生まれで人見知りの肥満ぎみの男猫が・・・。
 益々猫屋敷になってしまう。今も二階で猫の運動会が行われているらしく階下まで走る音が響いている。
 救われるのは、今度やって来る猫は野良の男の子でニ対一で男上位と一般論ではなるのだが。
 我が家の女性軍の関心も当分はそちらの方へ行ってしまうことだろう。パソコンの買い替えも言い出せないかな。
 事故に遭った野良猫の治療費や入院代を我が家(娘が出す・・・そうだが)で捻出するそうだが・・・。あ〜あ痛いな〜。パソコン〜は〜。
 ところで今日もキッポちゃんが姿を見せなかった。二日目だ。
 しかも近くの草むらに鳥の死骸の羽根のみが散乱していた。手に取り良く見ると小さく黒っぽく色からしてキッポちゃんでは絶対無いと思うが。
 オス達も私が来た事をキッポちゃんに知らせに行く気も無い様で、近づいて来たが
 一緒に居たシロツメ君をエサを食べる時に排除しようとするハゲU号君の慌しい動きのみだった。
 この梅雨空に負けずキッポちゃんが食い気も感じず元気に抱卵している事を信ずるのみだ。 
オス同士の三つ巴戦 雨雲に覆われ 6月25日(水)
 夢心地で強い雨音を感じていたが朝起きる頃には聞こえず、カーテンを開け覗くと粉糠雨となっていた。
 ここ数日雨量は少ないが灰色雲に覆われ、朝は霧が辺りの景色を遮っていた。
 いつもマガモ達にエサを与えている常願寺川右岸の用水溝との合流地点の今朝は千客万来の感があった。
 水面にマガモのオス達、小さな用水を挟んでアオサギとカッコウがお見合いをする様に向き合っていた。
 まだ雨が残っていたので河川敷内の道路を通りゆっくりと近づくが、警戒心が強いアオサギは真っ先に逃げ去ったが
 カッコウは数メートル近づいても表情を見せてくれていたがやがて対岸の方へ飛んで行ってしまった。
 四・五日葦の中でのオオヨシキリの囀りは聞かれなくなっていたがカッコウがここに居たという事は、
 カッコウが近くの葦の中のオオヨシキリの巣に托卵しているのではと考えたが。
 マガモ達の中にキッポちゃんの姿が無かった。この頃1日おきに姿を現している。産卵しているのかもしれないが雑草も生い茂り葦の長さも背より長く、
 見つける事は難しい。元気だと思うが・・・。
 オス達はえさを食べた後川に帰って行ったが、お腹も膨れキッポちゃんも居ないからか下流のほうから姿を現したシロツメ君と争う事無く
 交わっていた。
 何時も一緒に居る仲の良さそうなオスの仲間も、いざエサを食べる時になると三つ巴の突っつき合いを行い、互いに牽制するから不思議だ。
 私のエサを持った指先で一匹が啄ばんでいると優位なオスが身体を突っつき排除し自分が啄ばみ始める。
 そこで又優位な別のオスがやって来て体を突っつく。これを繰り返し目の前で回転する。
 えさがなくなり帰って行く時は一緒に仲良く帰って行く。
 ハゲT号君は全く蚊帳の外で他を突っつきもしない代わりに突っつかれもしない。気が向けばエサを啄ばみに来る。
 そして他を気にして直ぐみんなの後ろへ下がって行く。
 シロツメ君もキッポちゃんが居ない時、えさを食べ終えた頃には、やおらみんなと近づいても安全と考えているらしい。
 不思議なマガモ達の相関図だ。 
シロツメ君の友達 霧雨が降り 6月24日(火)
 今朝、街中を走行中はあまり感じなかったが開けた河畔の堤防上に来ると小雨に霧が伴っていて対岸の景色も見えないくらいだった。
 四・五日前から朝は霧が出ている。日中は25度を越え、夏日になる日もあるが朝は冷たい空気が入り込み海や川面に霧がかかり、ひんやりしている。
 マガモ達は今朝も堤防下の短く刈られた草むらで啄ばんでいた。近くにはハト数匹も同じく楽しそうに啄ばんでいた。
 いつもエサを与えている用水路の近くにタマゴの欠片が落ちていた。
 全く中身はなく、手にとって見るとマガモの・・・キッポちゃんのタマゴと違うような気がした。
 殻の色が真っ白でやや小さい感じで、指でつぶしてみると殻の硬さもマガモと異なり硬くなく細かく壊れた。
 何のタマゴか判らないがカラスが運んで来て食べたのだろうと想像した。
 堤防道路脇の雑草の刈られた草むらでカラス三匹がやはり啄ばんでいる。
 陸の上でマガモ達にエサを与えていると久し振りにシロツメ君が泳いで近づいて来た。
 オス達四匹首を伸ばし警戒音を発し出した。まだエサやメスとの関係で仲互いしている様だ。
 川へ下りて行き追いかけ出したのは、背の羽根の中に赤味が出てきたハゲU号君だった。
 シロツメ君暫く泳いで逃げていたがやがて水上歩行する様に飛びだし、十数匹のカモメだ居る中州の方へ飛んで行ってしまった。
 マガモのオス達やカラス・トンビに追いかけ狙われたりする為に行動半径も広くなりカモメやカルガモそしてアオサギ達の仲間に近づこうとしている様だ。
 単独行動では危険が多いので身を護る為の学習能力を自然に身につけたのだろう。 
キッポちゃんの水浴び 今朝も霧が・・・ 6月23日(月)
 今日は夏至、日中が1年で一番長い日で明日から今度は日毎に夜が長くなってくる事になる。
 数日で1年の半分が過ぎるとは・・・。本当に月日の経つのが早く感じる年齢になってしまった。
 毎日が充実した日々を過ごしていて老い?を忘れてしまっているのなら良いのだが・・・。
 ちょっとスポーツやパソコンをやり過ぎると肩や腰が痛くなる。シップ薬や目薬が放せなくなってしまった。
 それでも何でもやりたく集中する性格により妻や娘達女性軍に軽蔑?され老人子供扱い?にされる事もしばしば。
 『マガモ日記』も「もう止めるだろう。今も止めるだろう。」と思っているらしい。意地でも続けてやると決意はするが・・・。
 しかし段々書くネタが少なくなって来ているのは事実だ。
 今朝も昨日居なかったキッポちゃんが堤防下の雑草を刈られたばかりの草むらで盛んに落穂や種子・根粒などを啄ばんでいた。
 オス四匹に囲まれ嘴には泥が黒く付着していてダダッコのような風体に感じられた。
 それでも私が下りて行くとキッポちゃんを先頭に何時もエサを与えている場所まで一列になってついて来た。
 相変わらずキッポちゃんの食欲は盛んだ。もう食べたくないと言う仕種は見たことが無いくらいだ。
 食べ終え川に下り水を飲む。勿論嘴に水を含みうがいをする様に上を向け喉もとを流し込む。
 その後エサを与えてくれたお礼に私に水浴びや羽繕いや羽ばたきを目の前で見せてくれた。
 水浴び時の嘴の動きが巧妙で一定の決まりがあるように動かす。
 表現し難いのが残念だがつい見とれてしまう。だから何時か文書が巧く書けるまで表現ができるまで『マガモ日記』を書きつづけて行きたいが・・・。
キッポちゃん現れず 霧が視界を 6月22日(日)
 今朝も冷たい空気が入り込んだのか霧がかかっていた。
 ソフトボールの審判で早朝に出なければならず車で常願寺川堤に向かう。
 何時もなら堤防上に車を停めるとマガモ達は,例え川に居ても私と気が付くとキッポちゃんを先頭に陸へ上がって来るが、
 今朝は上がって来なかった。
 訳は下りて行き一目瞭然
 まずキッポちゃんは居なく、水辺にパン屑が沢山散乱していてすずめが時々やって来て居た。どうも昨日からある様だった。
 お腹が一杯のはずだ。
 キッポちゃんの姿が見えないがオス達の様子から上流の方で抱卵中の様に思われる。  
マガモに会えず 6月21日(土)
 今日はマガモ達と会えなかった。
 早朝にお客様からの来店予約が入り、散歩に出かける時間がなくなり夕方に早く仕事が終わったら出かけようと思っていたが
 全て当てが外れてしまった。
 朝夕お客様が込み合い、日中に途切れる事があった。
 途切れたその間に娘が、例の猫の様子を見て来てもらった。
 大分元気になり、自分でエサを食べる事が出きるようになったがまだ動く事が出来ないらしい。
 呼びかけると「ニャ〜オ〜」と反応し鳴くが、さらに顔を近づけたりすると「フ〜!」と怒るような顔をするらしい。
 怒るほど元気になったと言う事かもしれないが、今居る二匹の猫の事など考えると思いやられる。
 マガモ日記から猫日記になりはしないか・・・。
 いやマガモ日記のお陰で早起きが出来、素晴らしい自然や動植物と対面し沢山の感動も得られたのでやはりこのままずっと早起きを続けて行きたい。
強風に耐えるマガモとカラス 黒雲を山に追いやる台風崩れ 6月20日(金)
 季節外れの台風が再び日本付近にやって来た。今年2度目になるが日本海に進路をとると共に弱まり温帯低気圧になってほっと胸を撫でおろす。
 朝、家を出る頃はまだ台風余波で南西の強い風が吹いていて、海面や川面には白い三角波が立ち雨が伴っていないのが幸いだった。
 堤から岸辺の付近を眺めるとマガモ達は陸に上がり風上に向かい身を屈め強風に耐えている様子だった。
 用水横の陸に何か黒いものが・・・。目を凝らして眺めると20cmぐらいのカメだった。近づくと甲羅の中に頭を隠し止まったが
 マガモ達にエサを与えている内に用水に落ちて行ってしまった。陸に上がって何をしていたのか邪魔をしたが逃げ足の早い事。
 今朝も卵がないか辺りの草むらを探したが無かった。
 近くの河川敷内の木にカラスが二匹止まっていた。この木の上からマガモ達の様子を観察されるとマガモのタマゴなんか格好の餌食になってしまう。
 ところでカラスの木に止まっている脚の力には感嘆する。
 人間でも吹き飛ばされそうになる強い風なのに平然としている。
 勿論頭を風上に向けているが殆どぶれていなく、脚元も揺れていない。木の枝を鋭い脚のツメで挟んでいるがその力強さに驚く。
 カラスの頭脳だけではなくその運動能力に驚かされる。自分の数倍大きいトンビにもこの辺りの空中で戦っている様子が伺えられる。
 風上の対岸の方からカッコウとオオヨシキリの鳴き声が聞こえるが今朝も数匹のすずめが近くまでやって来た。
タマゴ無造作に・・・食する 僧ヶ岳・毛勝三山のシルエットが 6月19日(木)
 今朝、いつもの岸辺のエサ場の傍の短い草むらの中にタマゴが無造作に置かれているのを見つける。叩いてみると硬いのでマガモの・・・。
 と言うよりキッポちゃんが生んで間もないタマゴだろう、何となく温もりがまだ残っていた。
 温める気もないのか近くに居てみんなとその場を離れているキッポちゃん。
 草木で囲みタマゴを生み温めようとする所謂産座にはなっていなくカラスでなくても人間でも容易に目が付き易い場所だった。
 堤の上から見た時は、キッポちゃんとシロツメ君含めたオス達五匹と傍にアオサギが一匹そしてカラスが三匹水門の上に居て
 ここ暫く必ず居たオオヨシキリの鳴き声がなかった。
 私がカラス達にタッチの差で早く見付けたことになる。このままここに置いていてもカラス達の格好の餌食になってしまう。
 勿論家にもって帰った。
 私自身は湯で卵は余り好きではないが早速湯でて見る。殻はニワトリより硬く殻と白味が剥がしにくく、白味が一皮剥けてしまった。
 黄味部分がやや大きく、表面も黄色くニワトリの様に黒味がかっていないので美味そうだが・・・味は・・・苦手により味がなくうまく感じない。
 勿論家族は気味悪がって誰も口にしない。猫のえさが飼料のためか敬遠している。
 最近は猫が美味しいもの高いもの栄養のあるエサを食っている時代なのに。
 今年3個目のマガモのタマゴを食った事になる。エサ代の代償にいやいや?だが食べているのだ。カラスには絶対やれない。
 猫の三日目は、妻や娘が問い掛けると「ニャ〜オ〜」と返事はするが立ち上がる事は出来ず、自分でエサを食べ様としない。
 医者によると骨折もなく内臓も損傷がないようなのでこの状態は4〜5日まだ続くのではとの事だった。
 勿論飼い主が現れる様子もなく、もし元気になって自分で食べれるようになると我が家の住民に加わる気配になりつつある。
 娘は勿論飼う気、妻も仕方がないと・・・私は全く嫌いではないがそれでなくても女性軍の関心が動物達に向き過ぎていると思っているのに。嫉妬心?でなく。
 益々私の待遇?が悪くなるような気がするので乗り気ではないが・・・。
 しかし私も毎朝のマガモや野鳥達の方へ気配りし楽しさを堪能しているからフィフティーフィフティー?かな。
 今朝もいつも良く見るハクセキレイではなく背黒セキレイが三匹飛んで来て、その内一匹が3m近くまでやって来て感激する。
猫一進一退? 濃い霧で視界100m未満 6月18日(水)
 昨日の猫は少し状態が良くなり、人間の問いかけに反応し「ニヤ〜オ」と鳴く事もあるそうだ。
 しかし自分でエサを食べ様としなく動こうともしない。まだ一進一退状態で集中治療室に居る。
 お医者サンに飼い主が判らない事を告げた。
 娘は「幾らお金がかかっても〜」と言うし、私達やお医者さんは安楽死も猫の為にもと・・・考えの相違が表面化してきて
 親娘の険悪な状態が見え隠れしてき出した。あ〜あ娘の膨れ面と冷たい視線を浴びなければならないし・・・。
 もう1日病院において様子を見る事にした。
 自分でエサを食べれる気配があるようだったら歩けなくても家で飼うことも選択肢の一つにと妥協案を出したのは?私だが・・・。
 私も動物が好きなのは娘に負けない積もりだが・・・。しかしいつも世話をしているのは・・・大人達のような気がして・・・何処の家も。
 キッポちゃんは今朝まったく姿を現さなかった。オス達はやって来てエサを食べ終えた後暫く待っていたがやって来なかった。
 やはり抱卵しているのだろうか。
傷ついた猫 朝からやや強い雨が 6月17日(火)
 車で出かけていた娘が目を泣き腫らしながら帰って来た。
 その異常な様子に仕事中の私も妻も大いに驚く。「どうしたの〜事故おこしたの〜。」「何あったの?」と聞いても言葉にならない。
 漸くして「猫が・・・」「猫が轢かれて・・・」と口から漏れてきた。「猫ひいたの?・・・」と聞くと頭を横に振る。
 家の前の今乗って来た車を指差すので急いで車の中を覗くと、助手席の座布団の上に黒い猫が横たわっていた。
 血の量が少ないので外傷が余り無いようだが既に脱糞し目を剥いてしまっていた。
 咄嗟にあ〜もうだめかな〜と思ったが
 娘が「医者へ連れて行って」と言って泣きじゃくる。我が家に猫二匹いるので可愛そうに思うのは人並み以上だ。
 行き付けの動物病院は休日により隣町の病院へ電話をかけ妻と二人で行ってもらうことにした。
 病院の先生によると頭や上半身には外傷は無いが腰の辺りを強打しているようで1日置いて見ないと生死は判らないそうだ。
 生きていても下半身が麻痺するかも・・・とも。安楽死も一つの選択肢とも言われたそうだ。これは娘には理解できない。(娘と言っても二十歳代後半)
 首輪は付けていないが糞の中にはキャットフードが入っているので人に飼われていたのではとの事だった。
 病院に預けて帰って来た娘に「何処でどうしたの」と事故の様子などを聞いてみた。
 走っていて道路の中央に猫が横たわっていて再び車に轢かれるかと思い、車を停め横たわる猫を車の中に入れたそうだ。
 良くも傷ついた猫を抱きかかえたものだと感心するが無我夢中だったのだろう。血や内臓が余り出ていなかったので出来たと思うが・・・。
 飼い主が居るのではと思い、事故現場の近くの家に電話してみたが該当する猫が居ない様だった。
 そうなるとこの後が大変だ。娘の気持ちと医者の考えと私達との感情のずれが頭を持ち上げてくる。
 あ〜あ大変な事になるな〜。
 今朝のマガモ達は、雨降りが強かったので車のまま河川敷を通り水辺まで行く。
 そこに居なかったので、クラクションを鳴らすとオスのみが上流より姿を現した。キッポちゃんの姿は無かった。
 陸へ上がって来たオス達に雨脚が強いので窓を開け,中から投げ与える。昨日もキッポちゃんが居なかったのでもしかして又産卵も考えられた。
 エサを食べ終えた後、オス達は上流方向へ戻って行った。キッポちゃんはやって来る気配が無いと思い,引き帰し堤に上に来て
 水辺を見るとキッポちゃんと先ほどのオス達が一緒に陸へ上がって来ていた。オス達が呼びに行った様だ。自分たちが食べた後だったが・・・。
 再び戻りキッポちゃんのみにエサを与えたのは言うまでもない。 
キッポちゃんの姿見えず 濃い霧が立ちこめて 6月16日(月)
 夜半にやや強い雨音を聞いていたが朝起きる頃は、止んでいて自転車で出かける。
 まだセキは出るが頭がすっきりしているので体調はソフト審判をやったお陰で?吹っ飛んだらしい。
 街中ではさほどに感じられなかったが常願寺川河畔に出て濃い霧が立ち込め対岸も見えないくらいだった。
 いつもの水辺にはオオヨシキリの鳴き声だけでマガモ達の姿はなかった。
 暫く口笛を吹き呼んでいるとオス五匹がやって来た。キッポちゃんの姿が無い。
 代わりに何とシロツメ君が他のオスたちと一緒にやって来たのにはびっくりしたがもうそろそろみんなの仲間に入れると思っていた。
 それにしてもキッポちゃんはどうしたのだろう。オス達もエサを食べ終えた後、上流の方へ泳いで行った。
 上流の方には元気に居るだろうと思うが・・・。キッポちゃん。
マガモに会えず 東の方まだ雨雲残る 6月15日(日)
 今朝も何となく頭が重い。布団の中で体温を測ってみると37,5度も有る。
 しかし今日は私の生きがいの一つ、ソフトボールの審判が予定されていて行かなければならなく又行きたい。
 風邪薬を飲み、歯を磨き顔を洗ったら気合が入ったのか審判副を着たらしゃきっとして来たから不思議だ。
 球場へ行く途中マガモの居る河原を堤防上道路から眺めると居なかったのでそのまま向かう。
 大会は、中学生の春季地区大会で大人の試合と異なる状況があったりで別の緊張感もありくたびれる。
 球審をした時など朝、微熱があったことも忘れ汗びっしょりになり思いっきり大きな声や動きで気持ちがすっきりして試合を終えた。
 人間が単純なのか家に帰り体温を計ったら36度だった。家の者も呆れるくらいだ。
 その後温泉に行ったのは言うまでも無い。好きな事をしたら病も吹っ飛んで行く・・・?。
マガモの脚にアリの隊列が どんよりした雲低く垂れて 6月14日(土)
 今朝の起床がなぜか足が重いと思ったのは、足元のふとんの上で寝そべるメス猫の影響のみではない様だ。
 二三日前からの風邪ぎみが頭だけでなく、足にも来ている様でその気になるまでテレビを見ている。
 やがてスポーツニュースで巨人が阪神を降した事を目に焼き付け気持ちを入れ替え家を出る。
 長島選手が現役の頃は、テレビの試合中継にくぎ付けだったが最近は勝敗はどうでも良いが、心の片隅にまだ応援しているところがあるらしい。
 どんより曇った梅雨空だがまだ雨粒は無く霧状の湿り気が車のウインドーガラスに触れているような天候だった。
 相変わらずオオヨシキリが葦の中にたつ3〜4m位の木の上に留まり、鮮やかな鳴き声が川面に響き渡っていた。
 マガモ達にエサを与えていると橙色の足元に小さなアリの隊列が延々と伸びていてびっくりする。
 長い帯状になっているが小さな無数のアリが行き交っていて何を目的に移動しているのか判らないがついつい見とれてしまう。
 マガモ達の脚にはアリの刺激が感じ無いのか全く感心を示さない。
 私は一匹でも触れられると大変なので早々に退散する。興味はあったが何となく背中が痒くなってくる。
 風邪で昨日お風呂に入っていないのも影響あるのだが・・・。 
帰らず強請るキッポちゃん 大辻山の三角形状のみが雲間にくっきりと 6月13日(金)
  梅雨前線の影響で北陸地方も梅雨入りし、朝家を出る頃には低く垂れ下がった雲から小さな雨粒が落ちていた。
 自転車で行けないほどの雨脚ではなかったが、ここニ・三日温泉の入り過ぎが祟り風邪気味により車で行く事にした。
 堤上道路に出て立山連峰を望むと低く雨雲がかかっていたが
 なぜか山麓の大辻山の三角柱状のみがくっきりと浮かび上がっていた。
 中州にはカモメ達が殆ど居なくなり、アオサギが対岸付近にポツンぽつんと佇むのみですっかり寂しくなってしまった。
 ただ堤傍の緑の田圃の中に数匹のアマサギの白さが映えていた。
 今朝もキッポちゃん、エサを食べた後オス達がいそいそと川へ戻っていったが唯一匹傍らに残り、
 まだまだ強請るような眼差しで私をを見つめる。
 近過ぎると両目で見れないので小さな片目でじっと見つめられると何かを語りかけているような錯覚に陥るから不思議だ。
 エサを食べた後、間もなく白い糞をお土産において行く。
 雑草の種子と共に土などをお腹に入れると黒い糞として体内から排泄され。 
痛々しいキッポちゃんの近況 山の稜線ぼんやり連なる 6月12日(木)
高曇りの今朝、雲間の薄日を背に剣や毛勝三山の稜線がぼんやりと連なって現れた。
残雪も高所の谷間に細く短く描かれるのみになった。月日の経つのが早いものだ。
昨日の朝は、堤防サイドの雑草が背丈位に伸びていたが今朝はきれいに刈られ、
ハトやツグミなどが落穂を盛んに啄ばんでいて楽しそうだった。
それに引き換え、マガモのキッポちゃんの姿態や様子が見ていて痛々しい。
昨日もツメナシ君の権力の示威行為かキッポちゃんの首を噛みのし上がろうとしていたが、
キッポちゃんは振り払い逃れた。
発情期は過ぎているのでオス達の地位争いの犠牲になっているような気がする。                             
最近は何時も羽根の肩翼を出しっぱなしで、首の後・背中や臀部辺りに禿げた後があり、
痒いのか嘴でしょっちゅう擦っている。引っかき傷のようになっている所も見られる。
羽根も千切れが目立ち、今年はタマゴを多く生んだので人間で言う産後の肥立ちが悪いと言える。
オス達の思いやりも足りない。今やマガモ達の中の唯一匹のメスになってしまった。
食欲があり、オス達より多く食べるのだが追い付かないらしい。
何時もこの目で強請られるとついつい指先のエサをキッポちゃんに向けてしまう。
枯れた雑草のような表面の羽毛と異なり肩翼のふっくらとした異様の白さが際立つ。
いつもは身体にまとわり付くように仕舞われているので目にする事は無いが、
最近特に目に付き出した。
陸でうたた寝して居る時も肩翼は仕舞い込まれていなく、尾羽も開いていて何か病気に罹っているのではと思うほどだ。
その他の動作や仕種には異常は無いと思われるのであまり心配はしていないが。
            
マガモよりも・・・ どんよりした曇り空広がる 6月11日(水)
 梅雨入り間近を思わせるような今朝の空模様、遠くの山や海が雲に覆われ胸を締め付けるような憂鬱な気分にさせてしまう。
 いや,天候よりも途中白岩川河畔を通って来てその川の水や流れの余りにも汚さに落胆したからかもしれない。
 川の上流から穀倉地帯の田畑を潤し流れ来て濁事は納得できるが漂流してくる刈られた雑草の多さには憤りを感じる。
 一級河川の常願寺川は河口付近でも透明度は随分高くきれいだが二級河川の白岩川や上市川は透明度は全く無く濁った水の流れだ。
 支流がコンクリートや鋼矢板で用水化され自然ろ過しなくなって汚れたまま下流まで流れ着いてしまう。
 この頃の海岸線は雑草やゴミが沢山打ち上げられており、上流で草やゴミを流す人達はこの光景を想像した事があるだろうかと思う。
 特に言いたい。みんなのお腹の中に入る新鮮な魚を水揚げしている漁港の船溜まりの中の汚さは筆舌に尽くし難く、
 北風と打ち寄せる波でゴミなどが入り組んだ魚港に入り込み溜まってしまう。ゴミの始末には大きな労力が必要とか。
 何時もきれいな職場でと高齢な漁業従事者のみに意識改革を望むのは所詮無理なお願い、
 我々消費者がきれいな川にする為絶対ゴミや草などを流さない様気を付けたいものだ。
 かの源義経や芭蕉がこの川を渡ったと言い伝えられているが、わが町の名前水橋≠ニ共に何時いつまでも誇れるような
 今も昔も変わらない美しい水の流れと四季夫々の海と山の姿、そして町の名前を後世まで残して欲しいものだ。
 上市川河口左岸の波打ち際近くの陸にうす紫色に可憐に咲いたハマヒルガオ≠フ花が海風にそよいでいたのが
 穏やかな気分に戻してくれた事がせめてもの慰めか。 
痛々しいキッポちゃん 今朝も薄い雲覆う 6月10日(火)
 今朝はいつもより早く目が醒めた。
 昨日三箇所の温泉巡りを行い、湯疲れ興し寝付きのビールで酔いが回り意識朦朧と床についたようだ。
 露天風呂に浸かり湖面や谷筋をそよぐさわやかな風で火照る身体を覚ましている内についつい湯船に入る回数が多過ぎたらしい。
 いつもの河原に冷えた海風が漂い川面に白い靄が覆いかぶさっていて幻想的な風景がかもし出されていた。
 堤の上からマガモ達が居ないか岸辺を探していたが居ない様だったので下りて行こうと足元を見ると五匹が堤下で草を啄ばんでいた。
 顔面に草屑が付き嘴には黒い土などが付着し色鮮やかなマガモのオス達のダンディー姿態も台無しだ。
 キッポちゃんも春からオス達の求愛活動?や沢山のタマゴを生み産後の肥立ち?の影響か
 首の後ろが禿げたり、背中や臀部に傷跡があり盛んに嘴で羽元をしごいている様子が痛々しい。
 エサを強請るキッポちゃんの眼が愛らしくついつい与えるエサの量が多くなる。メス一匹に与える量とオス四匹に与える量が同じかもしれない。
 オス達よ暫くは我慢せよ元気なキッポちゃんに早く立ち直って欲しいと願っているだろう。
女性上位 上空真っ青だが遠くには霞みが 6月9日(月)
 上願寺川の中州には一時数百羽のカモメ達が居て朝陽に白い羽根や胴体が輝いて目を楽しませていたが
 この頃は、ややくすんだ色のウミネコが十羽位居るのみになってしまった。
 代わって近くの葦の中で激しく鳴くオオヨシキリの囀りが河川敷一帯に賑わしく聞こえる。
 今朝は陸の上に居たマガモ達、横を向き首を持ち上げ私を確認した後駆け足する様にやって来た。
 何時もの様にキッポちゃんがまず初めにくちばしを差し出しエサを求める。
 その間オス達はじっと見詰めているから感心する。オスに指先を差し出すと漸く嘴を向けてくる。ここも女性上位らしい。
 近くにシロツメ君が着ているが上がって来れない。ハゲ君に引きが見つけ下りて行き追いかけるいつもの光景だ。
 後でシロツメ君には上流の水辺でそっとエサを与えてやる。嬉しそうに食べる仕種が可愛い。 
一列に並んで 青空覗くが前夜の雨雲山の方に残る 6月8日(日)
 前夜の稲光と雷鳴を伴った激しい雨で今朝の河畔の清掃が中止かと思ったが、青空が覗き実施された。
 よって、マガモ達とは夕方、日が沈んでから会いに行った。
 休日により日中に訪れた人達にエサを沢山貰っただろうと思い持って行かなかった。
 私を見て上がって来たが何時まで経ってもエサをくれないと思ったのかそそくさと降りて行ってしまった。
 日も落ち,鉛色に染まった水面をキッポちゃんを最後尾に従え一列になって下流の方へ泳いで行った。
 海からの風と波に逆らい、身体を揺すりながら去って行った。
はぐれシロツメ君 薄い雲低く垂れて野山見えず 6月7日(土)
 遠くの景色をを隠した低く垂れた白い雲の中にぼんやりとした茜色したお日様がぽっかりと描かれた今朝、
 白い空を映した常願寺川河口沖合いには既に数十隻のレジャーボートが浮かんでいた。
 水橋の海岸線は、沖合いも防波堤上も大勢の釣り人で賑わっていた連休初日。
 いつものマガモのエサ場近くにも車に積んで来たボートを下ろすのに適した岸辺があり、寝覚め間もないのか落ち付きがなさそうな今朝ののマガモ達だった。
 昨日草むらでタマゴを抱いていたキッポちゃんも陸で所在なげに佇んでいた。勿論既に昨日生んだであろう卵はそこにはなかった。
 エサをやっていると水辺にシロツメ君が姿を現した。途端にオス達が騒ぎ出しミドリッポ君を除くオス達が飛んでおり追いかけ始めた。
 暫く追いかけ戻って来たがシロツメ君は対岸の方へ泳いで行き、見ているとカルガモ達と戯れている様子だった。
 まだカルガモの子連れを見ていないからメスは抱卵中だと思われ、オスに警戒されているのだろう。
 何処へいっても安住の地のない逸れシロツメ君のこの頃のようだ。 
あった!タマゴが・・・ 上空青空遠くは霞む 6月6日(金)
 今朝は寝坊していつもより3〜40分家を出るのが遅かった。
 既に幹線道路は、通勤時間帯で車が行き交い自転車で通行するには注意が必要で緊張する。
 常願寺川橋詰から堤防上道路に出ると
 海や川そして田園風景が広がり、野鳥のさえずりも聞こえ肌に触れる空気も爽やかで緊張も解けほっとする。
 エサ場近くでオス二匹が座って日向ぼっこしている姿が見えたがキッポちゃんが居ない。
 しかし私が堤からそっと下りて行ったがオス達のささやくような鳴き声を発しキッポちゃんに教えたのか近くの草むらから姿を現した。
 昨日タマゴがあり、傍らで産卵している様子だった場所を覗いてみるとやはり又タマゴがあった。今朝生んだ様だ。
 しかしまだ抱卵中だと思いそのままにしておく事にする。やはりアイガモの家禽でタマゴを沢山生む様だ。
 今日の新聞によるとアイガモを使った自然農法で無農薬の米作りの記事が載っていた。
 先月ふ化したひなを苗がやや成長した田園へ放し、雑草取や害虫駆除の役目をさせるそうだ。
 役目が終わり引退すると・・・希望者に譲るそうだが、インターネットによるとHPで肉にして販売している事を紹介している全国の農家も沢山有る。
 何ともかわいそうな事だがこれが現実かもしれない。
 ここにいるカモ達もアイガモ農法で一生懸命働いた後?肉にされなかったが羽根を切られこの場所に放されたようだ。
 十数匹いたのが2年あまりで三分の一の六匹に減ってしまった。
 生来の家禽により、カルガモやキジのように産卵する場所を選べず、トンビやカラスそして小動物の餌食になってしまい、
 雛に孵すことが出来ないのでただ減っていくのみだ。
 引退するアイガモの成鳥を譲るそうだが・・・。常願寺川のマガモ達の仲間入りしてもらおうか・・・とも・・・。
タマゴの傍で産卵 雲一つ無い青空しかし山には霞みが 6月5日(木)
 見上げる空は雲一つない澄み切った青空、さぞや素晴らしいアルプスのパノラマが・・・とあおぎ見ると残念ながら霞みの中にぼんやりと山並が描かれているのみだった。
 最近、朝は山に濃淡霞みがかかり全容が現れる事が無いが、夕方頃は残雪が夕日に映える立山連峰が見る事が出来る。
 マガモ達も陸の上で日向ぼっこをしていた。私が堤防上道路で自転車を降りるのを見つけ、かけるようにしてやって来た。
 アイガモの習性かメスが先ずエサを食べ始める。オス達は暫くそれを見ていてなかなか一緒に食べようとしない。
 ところが食べている途中でキッポちゃんが異様な鳴き声を発し、近くの草むらへ入って行った。オス達もそれに続いて行ってしまった。
 食べている途中で抜け出すのあまりない事だ。
 エサ場に近い短い草の中により数メートル近づき覗くと屈んでいる様子が見えた。しかも近くに一個タマゴがあった。
 抱卵するのではなく,産卵中なのだ。傍のタマゴを手にとって見ると朝ツユで濡れている様なので昨日生んだタマゴに感じた。
 家禽のニワトリのように沢山のタマゴを生む事になる。
 産卵し始めた3月頃は、形も大きかったが今ではニワトリのタマゴよりやや小さいように見る。
 家に持ち返ってゆでタマゴにと思い帰るが途中で友人に会い、訳を話し与えてしまった。 
エサを与える人が・・・ 初夏の山並み顔を出す 6月4日(水)
 鮮やかな筋雲が青空に映え、久し振りに立山連峰の勇姿が浮かび上がって今朝、
 日差しよりも放射冷却の影響か過ぎる空気が出した肌に心地良くさわやかに感じられた。
 残念ながらいつものマガモの居場所に男の先客がありパンを投げ与えていた。
 キッポちゃんとオス4匹が見えたので今朝は近づかずこのまま帰る事にした。
 澄んだ空気の中をオオヨシキリの響き渡る鳴き声を聞いただけで良い気分になる。
またまた抱卵・・・ 山並みぼんやりと 6月3日(火)
 澄み切った青空が広がり、川や海も映し青く映え気持ちが良い朝だった。
 河畔につい途端オオヨシキリの鳴き声が冴え川原に響き渡っていた。
 珍しく5匹のオスが用水口の岸辺にいたがいつもの通り、エサをくれる私の姿を見付けるとハゲU号君がシロツメ君を追い払う。
 この仕種が面白い。十数メートル追いかけ捕まる事はないがお互い必死の様子だが又デモンストレーションの様にも見えるから不思議だ。
 キッポちゃんが今朝も居ないので気にかかり,三日前にいた草むらに行って見るとやはり屈んでいた。抱卵注だ。
 鶏と同じでこんなに沢山産むのだろうか。やはりアイガモで家禽の種類なのだろうか。無知の私には見当が着かない。
 勿論オスのみではオカの方へ上がって来なく、またキッポちゃんを迎えに行く様子もなかった。そっとしておこうと思った。
 あまり期待を持てないが。
 遠回りして帰るが上市川堤から横の休耕田の雑草に中にキジのメスが抱卵しているような様子が見えた。オスのキジが近くにぽつんと雑作なく立っていたが・・・。
マガモ達に会えず 雲の上に剣や立山三山が薄っすらと 6月2日(月)
 今朝は昨日に続いてソフトボールの審判のため、マガモ達に会う事は出来なかった。
 殆ど毎日会っているが、前回会えなかったのは旅行に行ったときと審判で早く家を出た時のみだと思う。
 体調の都合で又家庭の都合で休んだ事がなかったのは良かったのだろう。
 通勤時間帯のラッシュにより時間的に都合がつかず残念だった。
 審判が終わり、久し振りに夕日に映える立山連峰の勇姿を見る事ができた。
 暫く見なかったので残雪が山の中腹より遥か上に追いやられている姿を見て月日の経つ早さを実感する。
すでにタマゴはなし 小雨に煙遠くの山や海 6月1日(日)
 今日明日とソフトボール全国高等学校総合選手権大会の審判を担当する事になっている。
 家を早く出るため、マガモ達に会うため車で常願寺川に向かう。
 キッポちゃんの抱卵が気になりどうしても行きたかった。
 結果は無残だった。堤の上から岸辺で泳ぐキッポちゃんが他のオス達と一緒にいるところが見えた。
 昨日タマゴがあった草むらに行って見るとそこにはもう卵はなかった。殻の欠片もなく何も残されていなかった。
 誰の仕業か全く判らない。
接近厳禁!キッポちゃん抱卵中 雨雲に覆われる 5月31日(土)
 季節はずれの台風が四国に上陸し、県内にもその影響か今朝の出掛けに小雨が降っていた。
 ここ数年、幸いにも台風の被害に遭っていない富山県地方だが、田植後間もないのでその影響が懸念される。
 車で河川敷を通り水辺に着くと、雨雲を映したすりガラスのような川面に5匹のマガモの影が見えた。
 キッポちゃんを含むグループ五匹かと思ってよく見ると青首五匹のオスのみだった。頭をそろべて一見仲が良さそうな仲間に見えた。
 ところが私の姿を見付けるとシロツメ君を排除しようとするオスが出てくるから不思議だ。やはりエサやメスの関係で仲たがいするようだ。
 離れて行くシロツメ君、しかしオス達のみでは陸へ上がって私の方へやって来ようとしない。
 キッポちゃんが居ないのでまさか昨日のタマゴを生んだ草の中で抱卵しているのか気になり見に行くことにした。
 オス達をキッポちゃんの居そうなところへ迎えに来させないよう遠回りしてそっと草むらへ入って行くと屈んでいるキッポちゃんが見えた。
 目を合わせる事無くさっとその場を離れた。昨日はタマゴのみあり、離れていたので抱卵を放棄したと思ったのに思いがけない事でちょっぴり嬉しくなる。
 ただ巣の有るところが水辺よりさほど高くなく,台風による水嵩が増し流されないか心配だ。
 長い草が生い茂ってカラスに見つかる事も少ないと思われるので台風の影響が少ない事を祈るのみだ。
 少しでも長く抱卵してくれる様期待しながらその場を離れた。
タマゴそのまま この頃、晴れてても山に霞みや雲 5月30日(金)
 常願寺川右岸の水辺に咲くニセアカシアの白い花がおりからの南風により、青空を映した川面に舞い落ち、白い絨毯のように下流に伸びている。
 私の姿を見て、キッポちゃんを先頭に上がって来たが産座を離れていることが気になり,早速上流の昨日タマゴがあった草むらへ行って見た。
 長〜く伸びた草むらをかき分け入って行くと緑生い茂る草の根元に白いタマゴが・・・ぽつんと昨日のままになっていた。
 まだ?カラスに見つかっていないようだ。長く伸びた草がカラスの目隠しとなって幸いだったがキッポちゃんが抱卵を放棄してしまったのだろうか。
 タマゴから離れている時間が長いが、今日はこのままにしておく事にした。
 エサを食べた後は何時もの通り陸でうたた寝を・・・。
 今朝も幾種かの野鳥達と出会ったが、家に帰るとツバメの番が駐車場の電球や軒下に止まったりして飛び交っていた。
 猫を飼ってからツバメが巣を作っていないが、以前の様に巣が作りやすいようにシャッターの下に板を取り付けてみる事にした。
 ベニヤ板を切り、ガムテープで補強して巣を作ってくれていた数年前を思い出しながら取り付けた。
 明朝、ツバメの番がやって来てくれる事を心に念ずるが・・・。 
オス同士の戦いと一個のタマゴ 遠くの山や海霞みの中に 5月29日(木)
 週末には台風が日本列島に近づくとの予報がニュースで報じられていた今朝、
 上空は青空が広がっているが,遠くの山や海が見渡せる河口辺りから遥か遠くを眺めると
 地平線や水平線辺りは霞みか雲で全く見えず、雲間から射す陽の光が数本の線条痕となり写し出されていた。
 青空映す川面にはめっきり少なくなったカモメ達に代わりアオサギの数が多く見られ羽根を広げ日干ししているものもいた。
 何時もエサを与えている陸には、車で乗り付けカメラの三脚を構えた見知らぬ男の人が佇んでいた。
 マガモ達が居そうになく上流の水辺で呼んでみるとオス達がやって来た。数えてみると5匹・・・。何とシロツメ君も一緒にグループの中に居た。
 仲間の中に入れてもらったのか・・・。
 ところがその後、異様な光景を目撃する。
 キッポちゃんが居ないので(後から判るが)、卵を抱えているとも知らず暫く口笛吹き呼んでいたら近くの草むらからひょっこり姿を現した。
 その時突然、オスの一匹がキッポちゃんの首を噛み合体しようと押さえ付けはじめた。ツメナシ君のようだったが。
 それからオス達の壮絶な争いが始まった。
 オスを噛むもの、キッポちゃんを押さえ付けるもの羽根をバタツカせ戦っている。
 始めは水辺の草むら近くだったが、キッポちゃんが川に逃れようとしたのを離れずに追いかけ、水面を水飛沫を上げながら十数メートル引きずり
 キッポちゃんが逃れ、オス達もようやく離れた。途端にシロツメ君がみんなから慌てて離れるように逃げ出した。
 一匹のメスを巡る権力争いが始まったのだ。オス達三すくみの中に野心を抱くシロツメ君の参入で益々激しくなるような気がする。
 キッポちゃんの首の後ろは,オス達に噛まれて痛々しそうで浅瀬で盛んに全身の羽繕いを始めた。
 キッポちゃんが出て来た草むらを覗くと緑の草むらの中にに白いタマゴがぽつんと一個生みつけられていた。
 全く信じられない。
 今年初めてタマゴを見付けたのは三月初旬である。今朝のタマゴ発見で2ヶ月半にかかってこんなに沢山生みつけられるとは考えられないが。
 図鑑やHPで調べているが全く判らない。合鴨農法や合鴨料理のHPがいやでも目に入る。 
マガモの七不思議 ?
青空なのに…かすかに山際が 5月28日(水)
 常願寺川河口近くの河川敷内水辺に大きな数本の木が有り、数日前から白い花が咲き誇っていたが、
 白い霞みや低く垂れた雲の背景でさほど目立たなかったが、今朝の上空抜けるような青空で可憐な白い花と若緑色の葉っぱの色が冴えていてきれいだった。
 実は木の名前が判らず、花と葉が着いた一本の枝を家に持ち帰り樹木図鑑≠ナ調べて見る。
 なかなか難しい。花の形や葉っぱの形を見比べて見るとよく似た木が沢山あり時間が要した。
 これが『ニセアカシア』と決め手になったのは、葉枝の形だった。良く聞く名前のアカシアと似ているが別らしい。一つ又勉強になり得した気になる。
 今朝のマガモ達は何時もの場所に居ず、口笛吹き呼んでみると上流の方からオス四匹がまず顔を出した。
 私が判ったのか又戻って行った。暫くしてキッポちゃんを中に囲んでやって来た。陸に先頭で上がって来たのはやはりキッポちゃんだった。
 オスだけの時は、ためらってなかなか上がって来ないがキッポちゃんは真っ先に上がって来てくれる可愛い奴だ。
 オスの誰もがキッポちゃんが私の指先からエサを啄ばむ事を排除しようとしないが、
 オス3匹は、何時も記すように三すくみになっていて目の前で必ず回転している。
 本当に不思議な相関図だ。
 ミドリッポ君が啄ばんでいると、ツメナシ君が横に来て首の辺りを突っつき牽制する。 
 ミドリッポ君が下がり、ツメナシ君が啄ばむと今度はハゲU号君がやおら近づき突っつく。するとツメナシ君が避ける様に横に行く。
 U号君は、なぜかミドリッポ君の所在を気にしながらエサを啄ばむ。そしてミドリッポ君が近づく。
 みんなに平均に与えようと右手と左手と夫々引きつけながら与える。
 ところでハゲT号君は自らエサを求めに来ず後ろの方でぽつんと居るので誰も牽制しない。仕方なく腕を差し出し引き付ける様にして与える。
 少ししか与えないが川へ戻った時必ず全員水を飲む。嘴を水に付け吸い上げれないのか嘴を上に向け流しこみ、のど元がピクピク動くのが見える。
 小さいエサは嘴を下げていても吸引されるが、水は嘴を上に向けなければ吸い込まない不思議な生態である。
 上流の草むらにみんな上がり、何時もの日向ぼっこ。
 やはりオスが片翼ストレッチはするがメスはやらない。水の吸引,オスの三すくみと共にマガモ七不思議の一つだ。 
真っ白な肩パット 霞みの中に薄っすらと山並みが 5月27日(火)
 朝、家を出る頃小さな雨粒が乾いた道路を濡らしていた。
 トレニングの積もりで自転車のキーを取り出してきたが、車のキーに取り替えに向かう。
 帽子を被り、雨具を身につけて行けば、大層濡れるような雨の量でなかったが。
 昨夜の温泉の浸かり過ぎか、なぜか寝起きがすっきりせず、今朝の空模様のような気分だ。
 しかし、堤に出ると薄っすらと立ちこめた霞みの中にオオヨシキリの冴え渡る鳴き声が響いていた。
 丁度用水口を中心に上流と下流のアシの間を行ったり来り飛び交っていた。
 アシの上のほうに留まり、「ここに居るよ!」と教えてくれているかのように揺れている。カッコウの鳴き声も対岸の方から聞こえてきていた。
 勿論オスキジのよどんだ空気が割けるような鳴き声も時々聞こえる。
 主客転倒になってしまった最近のマガモ日記≠ナある。
 どうしてもメス一匹のみのキッポちゃんの方へ関心が行ってしまう。キッポちゃん中心に回っているこのマガモ達。
 今朝も盛んに羽繕いするキッポちゃん。両翼の肩は真っ白な肉厚の肩パットのようで、地味な羽毛に似合わない鮮やかさだ。
 尾羽も気持ちが良いのか扇子の様に広げ羽繕いする。
 何時もは見る事が出来ない、落ち着いた気持ちの時に見せてくれる珍しい仕種かも。
 しかしメスの片脚、片翼伸ばしのストレッチを見たことがない。今朝もオスが一匹見せてくれたが。
猿とマガモ 薄い雲低く垂れて 5月26日(月)
 この日夕方より牛岳麓に有る出湯山田温泉玄猿楼≠ノ温泉は入りに行く。
 私の温泉好きの原点と言うか生まれて最初に温泉に浸かった大変思い出の有る温泉である。
 戦後間もなく・・・50数年前になるが、やはり温泉好きな親父に連れられて湯治に行った。
 現在は、昔の面影が全くないが,緑に囲まれた辺りの景色と横を流れる山田川の清流のせせらぎの音だけは、昔と変わらない。
 露天風呂の他に2箇所の風呂場があるが、真っ先に行くのが釜風呂の有る小さな露天風呂だ。
 やや温めの石の湯船に身を沈め瀬音や野鳥の鳴き声を聞きながら幼き頃の温泉風景を思い出していた。
 特に夏の湯治場風景を思い出す。
 あの頃は他のお客さんと同間が当たり前で、楽しい思い出が沢山有る。
 胡弓の哀愁の有る素晴らしい響きと始めて出会ったのが幼い頃なのになぜが今でも耳に残っている。
 ただ,あの頃飲んだ温泉の匂いや味と最近の匂いや味が何となく違っている様に思えてならない。
 小さな猿の口から出ていた昔の湯質と今の湯質が若干違う様に思う。
 それとも私の舌を含め味覚感覚がずれてきたのだろうか。とにかく、一人露天風呂で物思いにふける。最高の贅沢を満喫して来る。
 今朝のマガモは、キッポちゃんを含め全員揃ったがやはりシロツメ君が仲間に入りきれていない。
 グループに近づき過ぎるとハゲU号君に追いやられている。まだまだ苦しい立場の様だ。
 目の前の短い草の上でくつろぐ一匹のメスを囲んで4匹のオス達の長閑な風景。
 私に心を許して安心しきった眠りについている。時々白いまぶたが開き私を見ているようだが又白いまぶたが上がってくる。
 ときどき首や脚を伸ばしてストレッチを行うが暫くして首が垂れてくる。人間のうたた寝のような仕種だ。
 こちらまで仲間に入れてもらったような童話の世界に引き込まれる。 
キッポちゃん現れず 白いベール何時まで 5月25日(日)
 さわやかに晴れた日この月、幾日有っただろう。晴れるが薄雲や霞みがかかる。
 今朝も遠くの景色が白いベールに包まれている。月初めにチュッポちゃんの亡骸と遭遇してから何となく憂鬱な気分が尾を引く。
 キッポちゃんの3〜4日の抱卵と希望を持たせた日々も合ったが無残な結果に終わり、今だすっきりした気分になれない。
 先月今月と身の回りで不幸が続き、喪服の着用がここ数年にない頻度となってしまった。もうここらで転換点を迎えたいものだ。
 すっきりと起床できず何時もより遅く河川敷に着くと,すでにぼんやりとしたお日様が頭の上近くに有り、
 マガモ達にエサが与えられてしまっているだろうと想像したが案の定、用水横の陸の上に米粒が山になっており、
 用水合流付近にオス達が居るが口笛を吹いても上がって来なかった。そうキッポちゃんの姿が見えないのだ。
 暫く呼び続けるが最後まで姿を見せなかった。カラスやトンビが近くの木にいないのが気になったが探すのは止めにした。
 シロツメ君も他のオス達の視界内に居るので、もしキッポちゃんが水辺の草むらにいても近づかない限り追い払いに向かわないだろう。
 思うにちょっと離れた場所の草むらに居るかもしれない。
 用水から上流で刈られた雑草が沢山流れて来た。マガモ達は雑草の中に好物があるのか騒々しく嘴で啄ばみ楽しんでいる様子。
 常願寺川本流は澄み切ったきれいな水が流れて来ているが、用水からは田や街中を流れて来るのでゴミや今朝のように雑草が流れてくる。
 川上の人達は川へ何気なく流すかもしれないが下流や海岸ではこれらのゴミや刈られた雑草がどうなるか考えないのだろうか。
 ここにも自分だけれが良ければ言う人間の醜い部分が現れている。
 人間関係で泣いたり怒ったり、気分が優れない日々とさようならとしたいが。
 澄み切った青空の下で思いっきり大きな声で好きなソフトボールの審判をしたいものだ。「ストライ〜ク」・・・と。
又一人ぼっちのシロツメ君 今朝も遠くの景色霞む 5月24日(土)
 常願寺川河口沖合い1Km辺りが空と海が白い霞みで覆われ、50隻以上のレジャーボートが浮かんでいた。
 今年も太刀魚の釣れるシーズンがやって来たのか、近隣のボート基地から集まって来たようだ。
 川原も風がなく、暑くもなく寒くもなし、目には何時しか伸びた水辺の草の中に日毎に開く黄色のアヤメの花が鮮やかに・・・。
 のどかな初夏の風情が辺りに漂っていた。
 堤に佇ム私を見付けたのか岸辺に居たマガモ達がキッポちゃんを先頭に陸に上がって来た。
 近くに居た俳句を嗜む老女がその光景を見て腰を抜かさんばかりにびっくりした。
 川に居たきれいな野鳥が陸にいる人間の所にうれしそうにやって来るのだから。
 私はおばあちゃんに説明してあげた。
 マガモだけど人間によって繁殖されたアイガモで、2年前羽根を切られてこの場所に離されたのだと。
 十数匹居たけど今ではメス一匹にオス五匹の六匹だけになってしまったことも。
 指先の餌を嘴で啄ばむ様子にも大層驚いた様だった。
 暫くしてシロツメ君が岸辺に近づいて来たと思っていたら今まで餌を啄ばんでいたハゲU号君が追い払う様に飛んで行った。
 グループの中に入れるのではと思っていたがここ数日又みんなと離れた所に居る。
 キッポちゃんを虐めて反感をかった事が想像できる。特に最近U号君の威厳が強くなりリーダー的存在になっている。
 キッポちゃんを取り巻く五匹のオス達の相関図がマガモ達の世界を支配をして行くだろう。 
キッポちゃんごめ〜ん 雄大なアルプス何処へ 5月23日(金)
 今朝はいつもより寝坊をした。昨日の温泉の入り過ぎとその後のビールが効いたようだ。
 最近気分が良くない事が合ったのでついつい酒量も増えてしまった。
 思い出すと腹が立ち残念で又情けなくなって来るから憂鬱気分になる。
 マガモ日記で書くのも異常だがキッポちゃんの可愛い目を見ると吐露してすっきりとしたい。

 私の仕事は理容師で県の理容生活衛生同業組合に加盟している。
 ところがその組合で経理不正流用事件が昨年発覚した。
 十年近く前から稚劣な経理処理で不足金が出始めたが経理担当事務員が経理部長や事務局長に相談する事無く
 無断で数種類の定期預金を解約し補填し、その穴埋めを先物取引でと独断で行ったが失敗し,発覚するまで五千万円位の使途不明金が発生してしまった。
 発覚後、現理事長以下数人が辞任しその他の理事も含め弁済された様だがまだ三千万位不明金が存在する。
 ところが私が納得がいかないのは、当組合が再生する為の重要な出発点であるべき次期理事長に事件発覚当時の経理担当部長が新理事長になった事だ。
 各地区で選出された新理事達の満場一致の推挙で選ばれたと言うことが総会で発表され、驚きの声が数ヶ所から上がった事は言うまでもない。
 しかも就任挨拶では、経理担当事務員の不正を見ぬけなかっ説明も、
 なぜどうしてこのような事件が発生したかの言動もなく不思議に思ったのは、私一人でないだろう。
 増して一般会計1年分の4分の3位の使途不明金を今まで公になっていなかった共済年金剰余金で補填する案が緊急動議され決定してしまった事だ。
 事前に新旧役員達及び選出役員所属会員に知らされていたのか詳細に審議する事無く成立してしまった。
 このような重大な案件が事前配布の資料に掲載されず委任状提出会員にいかなる説明がされるのだろうか。
 末端の支部まで議題を下げ十分に議論すべきではと私は思うが。 
 この様な組合運営で昨今の理容店を取り巻く厳しい経営環境の先行きを委ねることが出来るだろうか。
 それでなくても若い理容師達の組合に対する厳しい意見に対処できる重厚な指導力を発揮できるか懸念される。
 この上は、組合広報誌次号でどのような抱負が理事長を始め各部長さん達が述べられるか大いに注目してみたい。 
以前の陸の上で 五月晴れも遠く霞む 5月22日(木)
 今日この頃の日の出は、5時前となり朝の散策に出る頃はすでに陽光は霞みがかかった山の上より遥か上から顔を出している。
 雲一つない抜けるような青空が頭上に広がっている良い天気だが、遠くの方の地平線上は何時も霞んでいて山や海の向こうが見えない。
 マガモ達も以前餌を与えていた水辺の陸の上で柔らかな初夏の陽光を浴びて日向ぼっこをしていた。
 この場所で会うのは1週間ぶりだ。キッポちゃん、もうタマゴを生む事がなくなったのかもしれない。
 キッポちゃんの縫いぐるみのような可愛い目を見ていると童話の世界に私唯一人入っているような不思議な気分になってくる。
 目線を下げ横からマガモ達を眺めると我が家に居る猫達以上に表情が豊富で楽しい。
 何と言っても細く長い首が色々の感情で夫々動きが有り判っているだけでも大分有る。
 首を伸ばし辺りを警戒する様子。首を下げ伸ばし相手を威嚇し追いかける動作。水を飲み込む時、嘴を必ず上に上げる。
 片翼広げ片脚伸ばし首を前の方に突き出しストレッチする時の気持ちよさそうな表情・・・等々。
 十数匹居たマガモ達も六匹のみになってしまい、メスなどキッポちゃん唯一匹になってしまった。
 タマゴは生むが雛を孵すまで抱卵する事が出来ず、減る事があるかもしれないが増える事が期待できなくなってしまった。
 何と言っても飛来のマガモ達の仲間に戻る事も出来ず、先行きを思案すると厳しい環境のみ待っているようで悲しい。 
キッポちゃんと握手 遠くの海や山霞みに煙る 5月21日(水)
   小満(しょうまん)余り聞きなれない語句だが、24節気の一つで暦の上では今日がそうらしい。
 毎朝僅かな時間だが自然を眺める事により多くの生き物との触れ合いや感動を得る喜びに浸れる。
 寒い晴れた朝、その勇姿を誇らしげに披露してくれる立山連峰もこの頃は、霞みか雲に覆い隠されてしまい、
 遠く海の向こうに浮かんで見えた能登の山並みも殆ど姿を現さない。
 雪も解け冬枯れした水辺に僅かに芽生えた若草が今では大きく伸び、
 所々に黄色や青いアヤメの花が淡い陽光に照らされ鮮やかに咲き誇っている。
 アオサギの優雅な飛型、カモメ達の乱舞、
 そしてウミネコ、キジ、カッコウそしてシジュウカラ等の鳴き声を競い合う様に交差する常願寺川原の早朝。
 ペタルを漕ぎ、汗ばむ額にさわやかに触れる海風、5Kmばかりの豊かな自然と向き合う楽しい朝の一時だ。
 今朝のマガモ達は、以前のエサ場の水辺にぽつんと唯一匹シロツメ君が用水から流れ来る草木の種子を啄ばんでいた。
 キッポちゃんを始め4匹のオス達、そこから下流100m位の短く刈られた草の中で柔らかい土の中を嘴を差込み採餌していた。
 今までになく4日間も抱卵していたキッポちゃんも
 産卵した様子もなく、タマゴを奪い去られた傷心を感じさせずに元気な顔を私に向けてくれた。
 小さな可愛い目が私を覚えていてくれたのか真っ先にやって来てくれた可愛い奴だ。
 キッポちゃんと私とのささやかな握手が嘴と指によって久し振りに行われた。 
可愛そうなキッポちゃん 雨雲山並みを隠す 5月20日(火)
 寝床よりカーテンの隙間からほんのり明けてきたなと思っていたら,,暫くして窓を叩く大粒の雨音に驚く。
 出ることが何となく気が重くなり、再び横になっていると、気が付くと雨が止んだのか音が聞こえなくなった。通り雨だったのだろう。
 家を出る時、ツバメが1羽車庫の軒先を伺うように飛び回っていた。我が家に猫が居なかった数年前には巣を作り雛が孵っていたが
 猫を飼ってからぴたっと巣を作る事をしなくなってしまった。窓際で日向ぼっこする猫達を見つけ危険を感じたのだろう。
 ツバメには可愛そうに思うけど仕方ない。
 それよりもキッポちゃんのこと、4日間草むらの産座で抱卵するキッポちゃんが今日も居る事を期待しながらペタル漕ぐ。
 いつもの川原一面にはカッコウの鳴き声が響いていた。気持ちの良い気分はほんの一瞬だった。
 水辺の陸の上にまたまたパン屑が山になっていた。気が付いたが二匹のカラスと1羽のトンビが近くの木に止まっていた。がっくりとなる・・・。
 直ちに、まだ雨に濡れている草むらをキッポちゃんの産座に向かう。緑の草むらの所々に黄色のアヤメの花が今を盛りに咲き誇っていたが・・・。
 目を凝らして覗いてみるが・・・。キッポちゃんの姿はそこにはなかった。
 露出した丸い地面にはタマゴの欠片が2〜3片残され黄味らしきものは全くそこには付着していなかった。残念な光景だった。
 今までになく4日間も抱卵続ける事は初めてだっただけに期待をしていたが・・・。至極残念な結末になった。
 下流の方の何処に居るのか探して見た。いつもはカルガモのグループが居る付近からオス3匹が姿を現した。
 キッポちゃんとオス一匹は・・・と探すと、岸辺の草むらにいた。タマゴを抱卵している様に屈んでいないので呼び寄せた。
 久し振りだったがいそいそとやって来たので川面へエサを投げまいてやった。に激しく奪い合っていたが
 キッポちゃんも沢山食べれた様で「ご苦労さん」と心から労いの声をかける。
 帰りに堤の上から遠くの岸辺の短い草の上でキッポちゃん唯一匹佇んでいる様子が目に入る。
 なぜか物思いにふけ遥か彼方を眺める女性の哀愁を漂わせるようなシーン?だった。。
キッポちゃん、二日間産座に 霞みか雲か、山見えず 5月18日(日)・19日(月)
 キッポちゃん、産座に居る事確認。
 18日は、カラスが川原の木と付近の民家の屋根を往復している様だったが、19日は見なかった。
 オス達は、シロツメ君が仲間に入り葦の近くにいたが呼ぶことなくまたえさも与えなかった。
 キッポちゃんに刺激を与えるのを止める。 
がんばれキッポちゃん 今朝も薄雲山を覆う 5月17日(土)
 薄い雲を透かした淡い陽光を浴び、サーフボードに掴まり沖を眺める十数人の黒衣のサーファーが波間に漂っていた。
 常願寺川河口では、雪解け水多い川の流れと北風による風波の相乗効果でサーファーにとっては絶好の波乗りゾーンである。
 しかしより大きな波を望み、沖の方から来るうねりが大きな波に生まれ変わるのを期待しながらボードにつかまり、泳ぎながら眺めているのだ。
 今朝のマガモ達は、いつもの水辺には居なかった。
 キッポちゃんが草むらの産座に居る事を心から願い、こちらの方へ呼び寄せる事はためらった。
 暫く辺りの様子を見ていたがカラスも居る気配がなく、トンビも居なかった。
 物静かだとよりキッポちゃんが抱卵しているか気がかりになって来た。確認に行くいや行ってはいけないと自問自答するが気が弱い私は負けてしまう。
 見に行く事にする。もっとも用意良く長靴は履いて来ていた。始めから見に行く事を決めていた様だ・・・。
 昨日の居場所に居てくれると思い遠回りしながらそっと近づく。傍にミドリッポ君は居なかったがキッポちゃんの屈んでいる姿が見れた。
 幸いにもキッポちゃんは、私に気がついてなくこちらの方も見ることはなかった。
 そのままそのままと念じながらその場を離れた。また他のマガモ達を探す事もせず勿論エサも与えず早々に帰って来た。
 帰途、田植後の苗も少し伸び、田圃が淡い緑が広がって来ている中に頭の黄色いアマサギや白いサギのコサギがエサを啄ばむ光景が見られた。
 のどかな水田風景を垣間見居る事が出来た。 
キッポちゃん産座に、傍らにミドリッポ君が 灰色雲低く垂れて 5月16日(金)
 夜来の雨も霧状になり、車か自転車かと迷ったが僅か三日前の検診の結果が頭を過り,これも運動の為にと意を決し?ペタルを漕ぐ。
 しかし、街を抜け辺りを見渡せる堤の上に出ると、海上に三角波が立ち白波も見える冷たい北風が吹いていて一瞬身震いするがより強くペタル漕ぎ行く。
 遠くの視界を遮る灰色雲が低く立ちこめる憂鬱そうな周囲の空気だったが、広い川原の緑の雑草の中に可憐に咲くムラサキツメ草が風にそよいでいるのが目に飛び込む。
 こんな日和だからか身近な雑草にも心が引かれ赤紫色の鮮やかさが際立つて見えた。
 今朝のマガモ達は、下流の方にに四匹のオスガモの姿のみ見えキッポちゃんの姿がそこにはなかった。
 翼羽の白い羽根が目だつシロツメ君もオス達の仲間に入れるようになった様子で、発情期も過ぎオス達の気持ちも穏やかになって来たのだろう。
 二日間キッポちゃんを見ていないので今朝は様子を見る為に長靴を着用して来た。
 まだ濡れている雑草の中をかき分け居そうな下流の水辺を足音忍ばせ歩いて行く。
 暫く行くと伸びた雑草の上にミドリッポ君の緑の頭がニョキッと現れて私の方に顔を向けた。嘴の色でミドリッポ君だと確信する。
 辺りを見渡すとやはり居た。キッポちゃんが屈みこんでいる様子が判った。しかしそれ以上近づく事はしなかったが抱卵している様子だ。
 ミドリッポ君が近くで見守っているのだろうか。オスがメスの近くに佇むのは余り見ない。最後の抱卵で両者で決死の現れと想像したが・・・。
 しかしすでに、あのカラスがマガモの頭上や辺りを飛び回っている。メスが草むらに居ると言う事は卵がそこにあるということを学習してしまっている。
 メスが産座を離れてしまったらそのタマゴはもうカラスのエサになってしまうだろう。
 キッポちゃんとミドリッポ君両者で一致協力してカラスに打ち勝って欲しいものだ。他のオス達も二匹に離れる事無く見守ってほしいものだ。
 明日からは、マガモ達を呼び寄せる事を止めようと思う。他の人達も日中はエサをやらずにいて欲しいものだ。 
シロツメ君、他のオス達と接近? 辺り一面霧雨に煙る 5月15日(木)
 我が家に二匹の猫が居る。メスとオス夫々だがその出生が大きく異なっている。
 今日あえて記したいのが黒い雌猫のことである。名前は・・・家族夫々呼び方が違うので正式な名前がないのかもしれない。
 私はその容貌から『クマ』『クロ』と呼ぶことが多い。野良猫の血筋で気が強くいつも都会生まれのオス猫を追い回し喧嘩をけしかけ威嚇している。
 我が家の女性上位が猫にも影響されたと言いたいが決して口にする事は出来ない。内緒です。
 なぜなら女性軍は『ミーコ』『ミーチャ〜ン』と親しげに仲間の様に呼びかける。女同士だからか待遇も良いのだろうか。
 私は猫に殆どエサを与えた事がない。
 だがメス猫の『クマ』は私に懐いていて、気休めや横になってテレビを見て居る時など懐に来り、股間や腹の上で眠ったり、
 仕事終えた後行くと猫なで声を出し足の辺りに首や背中を擦るように寄り添ってくる。
 と言うのも、この猫の命の恩人が私である。エサを与えなくても恩義を忘れず感じている様だ。
 3年近く前、我が家の前に大人のコブシ大の生後間もない捨て猫に手を差し伸べ牛乳を与え、その後の優雅な生活を与えたのが誰あらん私である。
 時たま女性軍に対する腹癒せに虐める事が有る。ちょっとした他愛のない仕打ち?だが女性たちから異常人間の様に軽蔑される。
 この猫にとっては快感なのか逃げずに又やって欲しいのか私にまとわり付いて来るから不思議だ。
 何をするかと言えば・・・背中を強く撫で擦る、尻尾の前部を両手で激しく叩いてやる。これが又猫にとっては快感らしい。
 足を大きく伸ばし,背中を曲げ尻尾を直立におっ立て気持ち良さそうにニャ〜ンと鳴き何度も何度もせがむ。虐めでなく愛情表現?と認識している。
 余談?だが寒い冬の夜は必ずカミサンの懐に入って寝ているようだ。私が一緒に寝ようとさらい込むと強く拒絶して逃げて行き決していっしょに寝ようとしない。
 カミサンからエサを貰っているものな〜。仕方がないか〜。温かくなってきた今日この頃私の布団の上で寝る事も有るが・・・。
 余談が長くなったが、今朝のマガモ達は、オス達シロツメ君を含め五匹が姿を現したが陸へ上がって来ず下流の水辺の葦の近くに居た。
 発情期も過ぎ仲違いする用件も無くなったからかシロツメ君と他のオス達の距離が短くなってきている様に思われる。
 キッポちゃんは全く姿を見せなかった。又産卵しタマゴを抱いているのだろうか。今日は姿を見ない二日目なので見に確認に行くのは止めにする。
 すでにパン屑は無くなっていたがキッポちゃんが上がって来ないのでオス達も来る気配がなく、エサを与えず帰途に着く。 
・・・犬の死骸が・・・ 三日続きの蜃気楼出るか? 5月14日(水)
 今日ほど『マガモ日記』を書くのにが気が重い日はなかった。
 いつものエサ場近くの用水溝にえたいの知れない大きな物体が横たえているのが堤の上から見えた。
 何だろうと目を凝らしながら近づいて行きびっくりすると共に血の気が失せた。
 何と、大きな洋犬が浅い水の中に死んで横たわっている姿だった。1m以上も有る成犬で外傷がな可愛くく眠っているようでより一層痛ましく感じられた。
 なぜここにと思わずに居られない。流れて来た様子もなく、誰かが亡骸をここに捨てたのだろうか。
 今日は、昨日のパン屑の残りがまだ沢山残っており、
 今朝もキッポちゃんが姿を見せず、
 最近この場所をゴミ捨て場と勘違いしている心無い人達がいるし
 そして今朝の犬の死骸・・・。何となく書けない。 
すでにタマゴ無し 今朝も霞み海山覆う 5月13日(火)
 昨日の人間ドックの検診で太り過ぎで中性脂肪が沢山?付いていて運動不足ではと保健指導員に言われて・・・エ〜運動不足?あれれ。
 1週間に一度のビーチボールの練習、そして毎朝のランニング・・・と言ったのに聞き返しが何時間練習?何十分のランニング?ときた。
 ビーチの練習が約50分、ランニングが約7〜8分と答えたら数年前の健康記録を見てだいぶ運動量減っていますね〜。と言われてしまった。
 アルコール飲む量と食事量が同じで運動量が減ってくれば体重オーバーでコレステロールが付いてきますよ〜気安く仰るが。
 毎朝の散策コースを徒歩によれば良いが、一回り1時間以上かかるので今朝も自転車で家を出る。今朝は長靴を履いて。
 いつもと異なり汗ばむ位に力強くペタルを漕ぎ遠くまで回ることにする。
 堤の上から用水口辺りを見るとキッポちゃんを含めてマガモ達が既に居た。下りて行って愕然とする。
 水辺にパン屑が山になって残っていた。食べ飽きたのか誰も啄ばむ様子がなかった。もう食べ飽きたのだろう。
 近くにすずめが3羽チュンチュン鳴きながら飛びまわっている。今日は地区のゴミの収集日なのでいつものカラスはこの場所に来ていなかった。
 キッポちゃんがここに居ると言う事はもう卵がないのだろうか。岸辺の雑草の中を見に行く為に長靴を履いて来た。
 結果はやはり無かった。タマゴの欠片もそこには無かった。カラスの仕業に違いない。悲しい結末になってしまった。やはり私が温めてやらなければ。ならないのか
 冗談では無くなってきた。良い方法を指導していただければならないか。自然環境指導員か野鳥保護指導員の皆さんに。
 帰りに遠回りして来るが何種類かの野鳥と巡り合えた。早速野鳥図鑑で調べてみたがこの一時がまた楽しい。
  ・ パン屑を啄ばみに来る3匹のすずめ達。
  ・ 美しく着飾ったキジのオスを二匹。
  ・ アオサギ達やカモメ達が浅瀬に。 飛んで居る時のアオサギの脚に可笑しささえ感じる。
  ・ ムクドリがあちこちの草むらに。
  ・ もずより大きく尾が体長の2〜3倍長い鳥が二羽激しく鳴いて飛ぶ。  はっきり名前が判らない。
  ・ チドリが三羽海岸の波打ち際で餌を啄ばんでいた。
 海岸道路を走っていて今日のような日蜃気楼が出ないかな〜と思っていたら午前中に魚津方面で見る事が出来たとニュースが伝えていた。
  今年すでに7回目の蜃気楼の出現になった。 
またタマゴを抱くキッポちゃん 霞みか雲か山並み隠す 5月12日(月)
 今朝はいつもより早く家を出る。出かける予定があったが昨日マガモ達に会えず、何となく気にかかっていたので出かける。
 夜半の雨も上がり、青空が広がってきていたが、まだ遥か山の方には雲や霞みが架かり、山並みを薄っすらと被っていた。
 海の潮も引いていて川の中州には、カモメ達が食後の休息しており、時たま舞い上がり朝陽を浴び、白く輝いていた。
 水辺には既にマガモのオス達が漂っていた。しかしキッポちゃんの姿はなかった。
 暫く口笛で呼んでみるが出てくる気配がなく、オス達も陸へ上がって来ず下流の方へ泳いで行ってしまった。
 マガモ達戻って来ないのでお腹が空いていてキッポちゃんを呼びに行った様子でない。
 チュッポちゃんの事もあり心配になり、雨に濡れた雑草をかき分け下流の方へ探しに行く。
 葦の中の雑草もマガモ達の姿が隠れるくらい長く伸び以前よりは見つけ難くなっていた。
 岸辺のちょっと高い雑草の中にキッポちゃんの抱卵して知る姿を見付けた。私を見つけ首を伸ばした時タマゴが一個有るのが目に入った。
 今年何個目になるか思い出してみると10個近くなるが殆ど同じ場所を産座にしていない事になる。
 キッポちゃんが無事であった事は何よりだが、やはり卵を産み落とした場所がいつも居る一匹のカラスの採餌行動の範囲内にある。
 明日・明後日と続けられるだろうかタマゴを抱く事を・・・。
 私が抱卵して雛を孵せるものなら・・・と後ろ髪引かれる思い出そっと引き返して来る。
 履いていたズボンや靴の中の靴下までびっしょりと濡れていた。 
マガモ現れず 低い薄雲が立ちこめて 5月11日(日)
 今週の郷社の春季祭礼を迎え,早朝から除草清掃に参加した。
 平素は立ち仕事により、屈みながらの草むしりは時折背伸ばししなければ続けられないきつい作業だったが
 きれいになった境内を見て少年の頃、毎日暗くなるまで遊んでいたシーンを走馬灯のように思い出していた。
 今では境内で野球や相撲して遊んでいる子供達を見かける事はないが、私達が小さい頃自町内や近隣の町内の子供達と学校から帰ってくると三々五々集まって来た。
 三角ベースの野球や地面に地図のような線を引いての肉弾戦そして相撲と境内中を遊び場にして飛びまわっていて今のような雑草など生えていた記憶がない。
 石灯籠や石塀にボールを投げ一人で野球練習したり、鬼ごっこで縁の下を駆けずり回った4〜50年前を昨日のように思え一人懐かしんでいた。
 しまった。昨日はマガモ日記≠ナエサをくれるお兄さんと自称していたがついつい昔を懐かしみ本当の年齢を吐露してしまった。
 しかし健康で元気に毎日自然と親しめる体力と気力を授けて頂いたのは、小さい頃このお宮さんで思いっきり遊ばしてくれた賜物かもしれない。
 沢山の思い出があるこの境内に多いに感謝したい。
 実は今朝、マガモ達は何度呼んでも姿を見せなかったのだ。鳴き声すら聞こえない。
 本流の水位が低く、霞みがぼんやりと川原を覆っていて用水からの流れ落ちる音が辺りに響き渡り私の呼ぶ口笛がマガモ達に聞こえないらしい。
 残念だがマガモ達に会わずに帰ることにする。
 霞みで雄大な立山連峰は勿論富山湾の周辺の景色も見えず、寂しい朝だった。用水口脇に一匹の白い鯉がいるのみだった。
 堤の僅かな登り坂を腰を擦りながら上がって行った情けない格好のご老体?が一人いた。
お腹一杯 山覆っていた淡い雲あかね色に 5月10日(土)
 あ!エサのお兄ちゃんだ。もうお腹一杯なんだけど・・・。
 さっきいつも河川敷の畑に来るおばあちゃんに珍しくパン屑を貰ったから。おばあちゃん、日の出前にもうやって来るから。
 お兄ちゃんのエサは美味いし、でもお腹一杯だし・・・。毎日いただくし・・・。どうしよう・・。みんなどうする?・・・。ちょっとだけもらう〜?。
 じゃ〜ちょっとだけいただく〜?。じゃ〜上がって行こう。いつもならこの上がって行く坂も軽やかなんだけど今朝は何となくきついね〜。
 みんなもお兄ちゃんに笑顔を笑顔を・・・。笑顔を取り繕うのもエライネ〜。
 おはよう!いただきま〜す。あ〜うまい。やっぱりお兄ちゃんが持ってくるエサ一番美味しい。あ〜あさっき一杯食べなければ良かった〜。
 もうお腹に入らない、お兄ちゃんごめ〜ン。みんな帰ろう・・・。
 お兄ちゃん!お詫びに良い事教えてあげる。上流に頭が黒く羽根の白い私達の仲間のようなつがいがいるよ〜。  
 カモメさん達と姿形が違うから判ると思うけど・・・。私達と違って人間に慣れていないから・・・逃げ足早いよ〜。
朝陽を浴びてうたた寝 上空青空広がるが山並み今だ雲の中 5月9日(金)
 昨日の強い雨風と打って変わって今朝は抜けるような青空が広がって来たが
 天井川の常願寺川堤の上では車から降り、冷たい北風が海の方から吹き抜け一瞬肩をすぼめた。
 高い堤の上から辺りの田園風景を眺めると田植を終えた田んぼと共に水の張られていない休耕田の多さに驚く。
 美味しい米作地帯の富山平野でも減反により作付け面積が少なくなっているが大変残念な事である。ただ雑草の生えた荒地のような緑地が広がっている。
 いつもの水辺にはマガモ達の姿が無く、上流に居るカモメ達の鳴き声に負けないような大きな口笛で呼び続ける。
 これからが面白い。
 まず下流の葦の葉陰から姿を現したのは、二匹のオスだった。はっきりと確認できるほど近くには来なかったがツメナシ君とハゲU号君だったのではと思った。
 10m位近づいて私を見てか一匹が飛んで下流の方へ行った。もう一匹は泳いでだったが。どうも二匹が偵察にやって来たらしい。
 暫くしてキッポちゃんが岸辺の葦の林に沿っていそいそと泳いで来る姿が見えた。5〜6m後にオス達4匹が一列に並んでやって来る姿も。
 私を確認してキッポちゃんを迎えに行ったオス達。可愛いことをするマガモ達だ。
 エサを食べ終え、川で水を飲んでからまた陸上がってきてへ目の前の雑草の上で日向ぼっこをし始めた。
 片脚立ちで眠るオス、嘴を背中の羽根の中に刺して眠るもの等私に気を許している様子が判るくらい安心している様だ。
 オスの緑青の顔の中の白いまぶたが消えて黒い眼が見えないから・・・。朝陽を浴びて本当に気持ち良さそうに眠っている。
自然の餌腹一杯に・・・ 強い雨風視界さえぎる 5月8日(木)
 カエルの合奏と言えばのどかな音の風景に感ずるが、昨日の田んぼのそばを通った時のそれは闇夜に響き渡るような激しい音色だった。
 オスのアマガエルの恋のさや当ての一世一大の桧舞台の合奏会だったのかもしれない。
 雨を呼ぶ鳴き声、その影響か今朝は激しい風雨に見舞われ、大小河川の水嵩が増しいつも中州に居るカモメ達の多くは河口の砂浜で風上の北に向かって佇んでいた。
 マガモ達も陸に上がり肩を寄せ合い風上に向き耐えている様子だった。キッポちゃんのみ嘴を背中の羽根の中に刺しこみ眠っていた。
 強い雨風で車外に出ることも出来ず、ウインドワイパーを強にしてマガモたちの様子を見ていた。
 餌を強請りに来る気配がなく、暫くして全員川へ戻って行った。
 その結果、餌を欲しがらない訳が判ったような気がした。
 水嵩が増し激しく流れる用水にゴミや雑草などの中にマガモの餌になる植物の種子・茎・葉そして根等が沢山流れて来ているようだ。
 用水と常願寺川が合流する地点では渦巻き状に浮遊しているゴミ状の中を嘴で激しく啄ばんでいた。
 今食べなければ食べれないと言うような乱舞するような食い気だった。
 お腹一杯食べ,そして陸で休憩し、しばらくして又川に戻り食べるの繰り返しが想像できた。
 野鳥達は食い溜めが出来ないと聞く。又食後間もなく糞をするが食べるものによって白い糞と黒っぽい糞と異なるのが面白い。
 猫の餌のカリカリを食べた後は白い糞で、水中ではくもの巣を投げかけるようにする。
 種子等を食べた後は黒っぽく未消化の草を含み下痢しているのかと思うが大丈夫らしい。
 今朝は,全く餌を与えなかった。 
キッポちゃんのハゲ目立つ 雲間に僧ケ岳・毛勝三山の頂顔を出す 5月7日(水)
 立夏も過ぎ、例年なら田植も済んでいるが米の品質の関係で今年は遅く植える事を奨励され、
 今だ半分くらいの田圃で終わってない富山の穀倉地帯。
 今朝は南からのやや強い温かい風が吹く中、常願寺川堤近くの田では田植機が陽光写す水田を行ったり来り忙しげに動いていた。
 マガモ達も珍しく陸の上の草むらで肩寄せ合い和んで居る様子だった。
 堤から降りてくる私の姿を見つけ迎えに来てくれた。
 餌を与えていて気が付いたが、キッポちゃんの首の後ろが以前より禿げてきているのがくっきりと判るようになっていた。
 このハゲは、オスに合体される時嘴で噛まれ水中に押さえられてできるハゲ傷だ。
 オス間の相関図からツメナシ君とハゲU号君にやられていると思われる。
 番の形成期も追え、繁殖期も過ぎようとしているが、求愛ディスプレイもなく合体するシーンが目に付き始めた矢先の、
 チュッポちゃんの死でますますキッポちゃんを巡るオス達のの主導権争いが始まりによる示威行為だ。
 チュッポちゃんのお相手のミドリッポ君は、大人しい方だったのでシロツメ君にも良く狙われ、死の間際は首の後ろが痛々しそうだったが
 キッポちゃんのそれも目立ち始めてきた。
 餌を啄ばむ時も感じられるが、ツメナシ君が食べているとハゲU号君が突っつきに来て牽制し、ツメナシ君もハゲU号君が近づくと後ろに避ける。
 しかしハゲU号君はミドリッポ君を一目置いているがキッポちゃんとの関係から余り体制に影響を感じてなくて、逃げる態度を殆ど見せない。
 ハゲT号君は、蚊帳の外になりエサ場でも後ろの方で大人しくしているがU号君とは友情関係に有る。
 よって最近は、ハゲU号君がグループ全体のリーダー的存在になってきている。
 後にシロツメ君が下流方向からグループに近づいて来たが、ハゲT・U号君が早速牽制に向かった。
 シロツメ君はまだ暫く,グループに溶け込む事は出来ないだろう。
 いやメスがキッポちゃん一匹になってしまった事でますます一緒に仲間に入っての行動は出来ないかも。  
カモメ・すずめ・マガモそしてカワセミ 視界100m未満、濃い霧立ち込める 5月6日(火)
 今朝、街中を流れる白岩川河畔で少し霧がかかっているな〜と思って常願寺川の今川橋詰めの堤から眺めてびっくり。
 視界が100mも満たない濃い霧が辺り一面に覆い、自転車をこぎ汗ばむ額に湿った冷気が心地良く触れ始めた。
 川中の霧の中からカモメ達の騒ぐ鳴き声が響き渡っていた。
 こんな日和は、呼子の口笛もマガモ達に良く聞こえるだろうと思っていたが,やはり下流の葦の葉陰から一列に並んで
 急いでやって来る姿が目に入った。
 陸に上がったマガモ達に餌を与えていた時、目の前を波状飛行して飛んで行くカワセミを見る事が出来た。
 今朝は残念ながら近くの葦の背に止まり挨拶することは無かったが、美しい自然を覆い被さった朝霧からの返礼のカワセミ出現の演出かもしれない。
 何時になくすずめ達も近づいて来てマガモ達の後ろの方で歩き回っている。
 餌を食べ終わったマガモ達も草むらで片足片翼背伸びをするもの、首を伸ばし背伸びするものまた気持ち良さそうに目を閉じ和むものなど
 心地良さを十分に披露してくれた。
 美しい景色に勝るとも劣らない可愛い生き物達の世界に浸ることの幸せを感じた。
四匹揃って顔見世 低い雲が立ち込め山見えず 5月5日(月)
 今日は、子供の日で仕事も休業日だが道・楽な親父に付合う子供達もいない。
 毎日マガモに会っている事を蔑視する言葉を投げかけるが「今朝はマガモ達どうしていた〜?」と気にかけている様子で
 キッポちゃんとかシロツメ君も良く知っている。
 昨日見かけなかったマガモ達を気にかけて行ったが、口笛を吹いて呼ぶと上流方向からやって来た。
 連休により日中に餌を与えてくれる人がいるだろうと思い、あまり欲しがらないと思ったがキッポちゃんを先頭に上がって来てくれた。
 キッポちゃんは、目の前だがハゲU号君の位置が以前より近づきつつ有るのが謙虚になった。
 ツメナシ君が近づくと突付いて牽制する。ただチュッポちゃんの伴侶のミドリッポ君から突付かれる事が有る。
 ツメナシ君は、ミドリッポ君を突っつく。相変わらず三つ巴だがハゲT号君はカヤの外で餌をもなかなか啄ばみに来ようとしない。
 下級戦闘員になってしまった様で、今朝もカルガモ二匹が20m位近づいて来た時、水上歩行する様にして威嚇しに飛んでいった。
 シロツメ君を見つけても一番先に飛んで行き、攻撃する。可愛そうな気もするがメスによる愛憎関係がオスの地位と多いに関係が有るようだ。
 一匹のメスのみになってしまったマガモ達の世界の今後の成り行きを注目してみたいが、十数匹いたのに僅かシルツメ君を含め
 六匹になってしまった事がいかにも寂しい感じがする。今後増える事が無いと思うと・・・。
 マガモ達に会った後、黒部峡谷に有る黒薙温泉に向かう。
 朝、雲が低く立ちこめていたが車を走らせると共に青空が広がって来て絶好の行楽日和となる。
 僧ケ岳の麓を通り、宇奈月温泉黒部峡谷鉄道駅に着き園観光客の少なさに驚く。
 途中のがけ崩れの復旧作業により終点の欅平まで峡谷鉄道が行かず、鐘釣から奥の峡谷美を堪能する事が出来ないので少ないのだろう。
 昨年も連休に黒薙温泉へ行ったが満員の観光客で鉄道に乗るのに1時間以上の待ち時間が有った事を思い出した。
 ほぼ満員になった列車の車中から見る峡谷は、新緑の若葉が眩しく、遥か下を流れる黒部川も緑青色鮮やかに映え、
 この時期には珍しく風も冷たくなくさわやかな空気が顔に触れていた。黒薙駅から山を縫っての温泉は、通行禁止で
 トンネルの中を通って行く。秘境温泉ブームで年々黒薙の露天風呂に訪れる若い観光客が多くなっているみたいだ。
 横を流れる黒薙川が雪解け水が岩を打ち轟音となり峡谷にこだましているのを聞き、
 新緑の若葉が優しく描かれているのを眺め、さわやかな薫風が温泉に浸かり火照った顔を覚ましてくれる五感満足の幸せを感じてきた。
 自称温泉通の私だが、露天風呂に浸かり小さい缶ビールでのどを潤すを最高の道・楽だと思っているので邪道だと非難されるも承知の上だ。
 罰が当って、右手に虫に刺され赤く腫れてきたのまで毎回でお金で買わないお土産となってしまった。
 
 
マガモ達姿見せず 山肌と雪面のコントラスト際立つ山並み出現 5月4日(日)
 審判予定日により、日の出間もなく常願寺川堤に着き立山連邦を眺め、久し振りに大パノラマを満喫する。
 移動性高気圧の影響で澄んだ青空が広がり、山並みがくっきりと浮かび上がっていた。
 濃紺の山際と岩肌そして朝陽に映える雪の面のコントラストが際立ちしばし見とれる。
 水辺にはマガモ達の姿がなく、しばらく口笛を吹き呼んでみるが姿を現さなかった。気になったが早々に帰途に着き、大会会場に向かう。
 東福寺丘陵麓の会場でのソフトボール大会審判。球審では良い景色を眺める余裕が無かったが一塁塁審をやりながらいつもと異なる素晴らしいアルプスの
 山並みを堪能しながら行っていた。
 左手方向に毛勝山が気高くそびえ、連なる釜谷山猫又山が手が届くような位置にあった。剣岳の容姿をいつも見るのとは異なる。
 いつもの常願寺川堤から良く見えない、富士の折立,大汝山雄山の3000m級の立山三山を望む事が出来、
 陽光に輝く雪面広がる奥大日岳がホームベースよりやや左上部に見る事が出来チラリチラリと眺め楽しんでいた。
 真夏のような日照りだったが雪を抱く山並みが一服の清涼剤だった事は、大変嬉しかった。
今朝もタマゴが・・・ 山を覆う白いベール 5月3日(土)
 昨日は,初夏を思わせるような陽気となった富山県内だったが、富山湾で今年最高の蜃気楼が魚津で見られた。
 自然が織り成す変幻自在の大パノラマに多くの観衆に感動を与えたようだ。
 私にとっては、チュッポちゃんの悲しい亡骸と遭遇したり、子孫を残すべき卵の残骸を3個も発見したり悲しい1日であったが、
 連日のつき抜けるような青空の下では、様々な自然の営みが繰り広げられている。
 今朝も以前餌を与えていた水辺ではマガモ達の姿を見ることもなく、
 誰かがマガモに与えようと思って持ってきたのだろうパン屑が散乱していたが、すずめが無心に啄ばんでいた。
 昨日タマゴの殻が散乱していた岸辺に行ってみる。やはりいた、キッポちゃんと4匹のオス達が水辺の葦の中に。
 今朝もタマゴが生んでないかと葦の中を探して見るとやはり一個有った。
 ちょっと触ってみたが壊されていないが、冷たくなっている。
   丸い産座の上には葦の屑が覆っているようなのでカラスには見難いとは思うが・・・。
 その時突然、キジのメスが近くから飛び去った。
   こちらがびっくりしたがオスのキジが近くで激しく鳴いて私を呼び居つけている様子だ。
 だいぶ深く長くなった雑草の中にキジのタマゴがある。やはりマガモのタマゴを生み付ける場所はカラスには判り易い場所にある。
 どうしようもない天性の生い立ちによる学習能力の違いかと思う。キジの雛やカルガモの雛を見られる日もそんなに遠くない様だ。
 それにしてもこのマガモ達の雛を見る事が出来ないのが残念だ。
 尚、 今は亡きチュッポちゃんの亡骸を写真に撮ったがあまりにも残酷なシーンなので掲載しないことにする。
 代わりに元気だった頃の写真を掲載します。ー合掌ー 


チュッポちゃんの
冥福を祈ります
チュッポちゃん亡くなる くっきり浮かび上がる立山連峰 5月2日(金)
 今朝は、くっきりとした立山連峰の全容が真っ青な五月の空に浮かび上がった。
 放射冷却で空気が澄み切ってしかも、いつもは覆う霞みも南からの強い風で吹き払われたのだろう。
 上流で食後の休息をとるカモメ達の鳴く声が河原一杯に響き渡っていたが、
 マガモ達の姿はそこには無かった。
 口笛吹けど強い風で下流の海の方へ流されているらしく全く姿を現す気配が無く、鳴き声さえ聞こえなかった。
 心配にもなり、上流の方へ草むらを踏み分け歩いて行った。
 ところが、いつものエサ場から30m位上流の雑草の中に羽根と骨の一部のみ残された鳥らしき亡骸を見つけ愕然とする。
 手に取り羽根を広げ、良く見ると翼羽の中に紫羽があり、マガモのメスであることを確信した。
 羽根の色からしてチュッポちゃんに違いない。チュッポちゃんだ。黒褐色の羽毛とまだ血がついた骨のみの無残な姿だったが
 嘴も脚も残されていないのに悲しみを通り越し怒りさえこみ上げてきた。誰の仕業か・・・。
 襲ったのは,野犬・野良猫及びイタチ・タヌキ等の小動物でカラスやトンビの餌食に合ったのだろう。
 今日の未明にやられたのかもしれない。
 元気でお転婆なメスで食欲もおう盛で躊躇する事無く私に近づいて来て湯葉崎の餌を啄ばんでいた。
 よく唯一匹で行動する事も有り,今回の事件はそれが災いとなり悲しい結果になったと思う。
 他のマガモ達を探しにさらに上流の方へ行くとオス達四匹が水辺にいた。
 いつものエサ場から100m以上上流だった。
 私を見つけ鳴きながらもっと上流の葦の朽ち倒れて重なっている水辺で留まった。
 付近を捜すとキッポちゃんが葦の産座に首を出し座っていた。やって来たので産座を覗くとタマゴはそこに無かった。
 ところが近くに卵の殻が三個分位無残に散らばっていた。四・五日間メス二匹が姿を現さない日があったが
 産卵していたのだろう。
 メスもとうとうキッポちゃん一匹になってしまった。産卵するが雛に孵すことも出来ず、今年も最悪の結果に終わってしまった。
 その後、キッポちゃんとハゲU号君の合体が目の前で演じられたがより一層悲しさが増す。

(上の写真  産卵したがカラスに食べられ呆然と立ち尽くす?キッポちゃん。)
(下の写真  ハゲU号君とキッポちゃんの合体。
         判り難いが、オスの嘴の先にキッポちゃんの頭が見える。ハゲU号君の権力の示威行為と思う。)
今日又、メスニ匹現れず 日の出前も霞みに覆われたアルプスの山並み 5月1日(木)
 今日から5月、二三日前の夏のような陽気から一転、家を出る時防寒着を羽織り自転車に乗るが、
 街角を抜け風吹き抜ける河原の堤に出るとハンドル握る手が冷たく痛く感じられた今朝。
 上空つき抜けるような青空が広がっていたが立山連峰は、白いベールに包まれ優しい山肌がかろうじて表現されていた。
 いつもの岸辺に縄張りの主のようなアオサギのみポツンを佇んでいたが私の姿を見て逃げ去る。
 鳥達は飛行する時、夫々特徴有る姿で飛ぶが、特に脚の状態が面白い。
 長いサギの仲間や、中間のカモメ達そして短いカモ類では極端に異なる。
 アオサギは、細く長い脚を尾羽の後部に棒状に差出すように飛行する。その直線の長い棒状が羽根の上下の反動で微妙に動く。
 何時になっても私になつく事のないアオサギ君。もっとも私の餌に全く興味も示さない。
 マガモ達を呼び寄せ様と口笛吹くが暫く姿を見せなかったが、
   最初に現れたのは逸れマガモのシロツメ君で下流から唯一匹でやって来た。
 機会がなく、私を覚えていなく警戒するかと思ったが、付近にオスガモが居ないか様子をうかがってから上がって来た。
 指先の餌を激しく啄ばむ嬉しそうなシロツメ君の姿がそこにあった。久し振りかも・・・。
 最近特に悪態を演じてメスを含む全員に嫌われているが下流にいるカルガモ達と近づきつつあるようだ。
 暫くして急にそわそわし出したと思ったら上流方向からオス達が泳いで来る姿を見付けたのだ。
 食べたいし,逃げなければとその様子が滑稽に思えてきたが、やはりお尻を振り振り陸伝いに逃げ出した。
 やって来たのはオス達のみでメスの姿がなかった。キッポちゃんはこれで三日間姿を現していない。
 陸へ上がって来る様子がなく、シロツメ君が上流方向へ歩いて行ったの慌てて水上飛行して四匹とも上流へ飛んで行った。
 やはりメス達が上流にいると思うが卵を抱えているかどうかは判らない。心配するオス達の姿でメスが居る事は間違い無いようだ。
くメス達の様子を見ることは止めようと思う。 

シロツメ君の勇姿?
川のオス達が気にかかる


メス達を気にかけるオス達四匹
チュッポちゃん現れる 雨雲に広く覆われる 4月30日(水)
 昨日の初夏を思わせるような好天が一転、夜半には台風の襲来かと思う夜半の嵐となり、
 なかなか眠りにつけず外が白み掛ける頃、窓を打つ雨音で目を覚ました。
 風はやや弱まったが、雨が交じり出かけようとする心が挫けそうになる。
 昨日居なかったメス達の様子も心配になり、意を決し車に乗る。
 吹き抜ける河川堤道路に出ると、上流からの強い雨風で車のアクセルもつい強く踏みこむ。
 マガモ達が上がって来る水辺まで河川敷道路を遠回りして行くが、大きな水溜りを幾つも避けてようやくたどり着く。
 林立する葦の陰に真ガの姿が見え,クラクションを鳴らし私が来た事を告げる。
 メス一匹とオス四匹が一列に並んで上がって来た。メスの一匹は、チュッポちゃんだった。
 昨日居なかったメスニ匹の内、キッポちゃんの姿が見えなかった。しかし、ミドリッポ君を除く
 ツメナシ君とハゲ君達二匹が何となくそわそわして川へ下りて行き,上流方向へ行ったり来りのを繰り返している。
 キッポちゃんが上流の水辺に居るのかもしれない。卵を抱いているのだろうか・・・。
 最も気にかかるのは、シロツメ君の悪態である。逸れたシロツメ君がメス達を襲うのでオス達の警戒心が
 このような行動になって現れている。
 いるいるシロツメ君が下流の葦の中でただ一匹ぽつんと・・・。
 近くに逸れ仲間かアオサギが細い首の上の白い冠羽が強い風で後ろになびく姿が空しく見えた今朝の河原だった。
 

チュッポちゃん

ミドリッポ君の夫婦

警戒する
ツメナシ君

            
                キッポちゃんの
危険を感じてか
飛び立つ
ツメナシ君
メス達姿見せず 山々すでに霞みの中 4月29日(火)
 昨日見た立山麓の雪解け水が河口近くまで流れ着いただろうか。
 上流5〜60kmに今だ十数メートルの雪が積もっているこの辺りでは想像さえできなかったが
豊かな水資源となり郷土の人達に潤いを与えている事を実感する。
 例年より遅く田園に水が入り、代掻き田植えと富山の美味しい米作りがようやく始まった。
 今朝はメス達の姿を見る事が出来ず、オス達4匹のみがやって来た。なぜか落ち着きも無い。
 タマゴを抱えているとは思えないが,オス達が上流の方を気にかけている様子が感じられた。
 様子を見に行くことはしなかった。明日の様子を見てみたい。
美食の返礼?の演技 雪の山々青く澄んだ空にくっきり浮かぶ(室堂にて) 4月28日(月)
 富山の公式な日の出が5時3分、僧ヶ岳の北から朝陽が顔を出すのはそれから約20分後、
 私が常願寺川堤から立山連峰を望む頃はすでに陽は高く上がり、霞みが多い薄っすらとした山並みしか見る事が出来ない。
 立山の室堂辺りからの眺望がきっと素晴らしいと確信し、出かける事にした。
 早々に行きたいのでエサを与え帰ろうとしたが、一番貪欲にエサを啄ばんだチュッポちゃんが倒立採餌を演じてくれた。
 他のカモより食べたはずだが、なお水底の餌を採餌するのだから・・・いや私にお礼の新体操を披露してくれたのかもしれない。
  魚市場の近くに有る金刀比羅神社境内で「ホ〜ホケキョ」とウグイスが青空に若葉突き刺す梢で誇らしげに高鳴きしていた。
 常願寺川原でのホオジロ・キジそして神社境内でのウグイスそして立山での雷鳥やツバメと
 妻恋鳥達のさわやかな鳴き声が真っ青に澄み渡った空に響き渡っていた。   
  
全員姿を現す 頭上青空覗くも東方の山姿今だ雲の中 4月27日(日)
 三様の嘴

キッポちゃん。
(黒い部分ない)

チュッポちゃん。
(半分黒い部分)

ミドリッポ君
(緑がかっている)
 今朝、数日振りに雲間から青空が顔を覗くが雲を透かしての薄日でも何となく眩しく感じた
 頭上辺りはすでに青空が広がっていたが東の山の方はまだ雲が覆い、今だその姿を見る事が出来なかった。
 白岩川では濁は残っていたが流れは緩くなっていて
 すでに頭の部分が黒っぽくなってきたユリカモメの集団が灯篭流しのように漂い下るのんびりとした光景がそこにあった。
 柔らかい朝日に映え流れるユリカモメの白・黒が我が町の夏の風物詩御神灯流し≠思わせ楽しい光景だ。
 また近郊の農村部では,田に水が入り代掻き(しろかき)田お越しが行われるが
 トラクターの後ろを起こされた土の中のオケラやミミズを求めて追いすがリ、乱舞する沢山のユリカモメの姿を見る事が出きる。
 これまた海に近い農村部の初夏の風物詩かも・・・。
 常願寺川は今だ水嵩も多く、時々轟音を響かせ流れていて、
 さしもの脚の長いアオサギ達も対岸の水辺に上がって日向ぼっこをしていた。
 カモメ達も遥か上流の浅瀬でのんびりと食後の休息をとっている。
 昨日全く姿を現さなかったマガモ達は、7匹全員が姿を現した。
 と言ってもシロツメ君は、グループと遠く離れていて、近づきそうになるとオスが威嚇に向かおうとする。
 私を待ちかねていた様に・・いや私が持ってくるエサをねだる様にはげしく指先のエサを啄ばむ。
 二日ぶりの大好物に我を忘れ食らいつくメス達。
 ついでに親指と人差し指でチュッポちゃんの嘴を挟んでつかむ握手をする。
 びっくりし、もがくが懲りずに又やって来る可愛い奴らだ。

 
嘴の裏
キッポちゃん
表の優しい流線型に
裏の峻険な地溝

想像できないでしょう

いい女を
だいなしに写して

いじわる〜
シロツメ君のみやって来る 東福寺丘陵を駆け上がる雨雲 4月26日(土)
 今朝、通りすがりに白岩川河畔の桜並木が赤褐色の絨毯のようになっているのに気が付き車から下車し歩いて見る。
 良く見ると、花びらが散り落ちその後、枝に留まっていたが
  ここ2・3日の強い雨風で落ちてしまった萼(がく)が雪のように積もっていたのだ。
 蕾膨らむ桜、花咲く桜に桜月夜、舞い散る桜、そして濡れた路地の桜の額絨毯と
  それぞれの美しさを堪能する桜尽くしの四月だった。
 街並みを抜け堤道路に出ると車が揺れるくらいの南西の強い風が吹き付けてきて、路肩に連なる大根の花が大きく波打つ。
 車で岸辺まで下りて行くが、マガモのオス一匹の姿しか見えなかった。逸れ(はぐれ)マガモのシロツメ君だ。
 クラクションを鳴らし続けるが他のマガモ達がやって来る気配が無く、鳴き声も聞こえない。
  強い風で聞こえないとすれば風上の上流の方にいるのだろう。
 久し振りに悪太郎のシロツメ君にえさを与える。
 翼の羽根の先端部が他のオス達に反撃されている成果ぼろぼろになっているのが痛ましかった。
 初冬の頃が最も鮮やかな出立(いでたち)でダンディーなオスガモも春から初夏になると嘴も禿げ、
  首部の色も褐色が交じり色あせる。
 それと共にシロツメ君がグループの中に溶け込むはずだが・・・。今年は一つのグループになれるだろうか。 
                                     俺がシロツメ君≠セ。悪役になってしまった。
昔はメス達にもてたのに・・・。
男前で,強いし

今は,嘴も禿げだし、
羽根もぼろぼろになり・・あ〜あ・・・・・
痛々しいチュッポちゃんの首の後ろ 常願寺川堤からの眺望、霧雨に煙る 4月25日(金)
 いつもの白岩川河口近くに有る太子御堂に詣でようと車から降りると、
  ハクセキレイと姿が似ているが飛び方が異なる鳥が川面をぶ飛が姿が目に入る。
 目を凝らして見るとツバメだった。はじめ1羽のみだったが、やがて何処からともなく1羽が連れ添うように飛び交っていた。
 我が町で見るのは今年初めてだが、10日ほど前に飛騨の街中で出会っているが、初夏の訪れを感じさせる光景だ。
 マガモ日記の舞台に今朝は,釣り人が一人いたが雪解け水で濁流となっているこの場所で何を釣ろうと・・…と思ったが。
 今まで釣り果ある釣り場でないので、見ていて仕種が素人くさい。釣れないだろう・・。釣れない。
 マガモ達も釣り人を馬鹿にしてか、いても無視して川から上がって来た。
 ところが私の後ろの方から一瞬何があったのかと思ったくらいシロツメ君が襲って来たのだ。
 最近は、シロツメ君もご乱心気味で、オス達が横に居てもメスに襲いかかる。反撃にあう事を十二分に判っているのだが。
 特にキッポちゃんが狙われると、オス達の仕打ちが激しく、
 昨日などは、いつもはエサ場の後ろの方で遠慮深くて大人しく私に近づかないハゲT号君の奮闘が勇ましく,
 この時とばかり勇猛に追いかける。
 その為か最近T号君,左脚を痛めているのか奇妙な歩き方をする。下級戦闘員の損な立場なのかも・・・。
 狙われたのはキッポちゃんで川面に逃げ逃れたが、シロツメ君がオス達に仕返しされている時に
 私の前にやって来て,指先のエサを啄ばみ始めた。何もなかったように。
 メスの貪欲さに改めて関心せざるを得ない。そうでないと卵を10個も生めないとツクヅク思った。
  食べなさい,食べなさい。
 しばらくして、戦い終えてオス達が上がって来た。
 一番力を尽くしたはずのT号君、相変わらず後ろで遠慮深そうにやって来なくて仕方なく投げ与える。
 その投げたエサを求めて(奪うように)チュッポちゃんが突進して行く。呆れるばかりだ。
 食べ終えた後、全員目の前で羽繕いをし始めた。
 雨に濡れた事も有るが、シロツメ君との奮闘で羽根が水に浸かり整えなければならない為だろう。
 水溜りの水を口に含みその後、嘴で羽根の内側を擦るもの。
 頭部を奇妙にくねる様に曲げ,胴体部を擦るもの。
 お尻を頭部に近づける様に曲げ、くちばしで擦るもの。
 片足を後ろへ伸ばし,片羽根を広げ伸ばす片翼背伸びをするもの。
 私に心を許しているのか、いろいろの仕種を目の前で演じてくれた。
 うっとうしい雨模様の朝も、何となく心が癒される。ありがとう・・・。 
チュッポちゃんの首の後ろが酷く禿げている。
 
キッポちゃんも少し禿げているが、チュッポちゃんほどではない。

発情期・産卵期が過ぎれば,自然に治ってくる。

いかにも痛々しい。
オスが合体する時、
メスの首の後ろを
水の中へ押し付ける
様にして、後ろから
乗りかかる。
また、襲う時も首の後ろを激しく押し付ける。
その圧力の強さに驚かされる。
チュッポちゃんも少し気が強いので激しく抵抗しているのカモ?。
オス達の報復 大粒の雨山野を隠す 4月24日(木)
 梅雨時を思わせるようなうっとうしい雨が降り続き、中小河川はさほど増水していないが、上流を雪を戴く山を縫って流れる大きな川は、
 下流近くでは、雪解け水で渦巻く濁流となり流れている。
 葦の中にあったマガモ達の産座は、ほとんど水没し、多くのゴミが覆っていて見る影もない無残な状態だった。
 マガモ達も流れ強い川を避け、陸の雑草の中で嘴で雨に濡れた根元の土を突付いていた。橙色の嘴の周りに黒い粒粒が並んで付いていた。
 強い雨により傘を射しエサを与えるがみんな怖がらず指先まで啄ばみに来るが
 エサを巡る突っつきあいでオス達の三つ巴の力関係が目の前で繰り広げられる。詳細は後日に回して・・・。
 とんでもない事が発生した。
 エサを食べ終え、近くの雑草の中にいた時,突然シロツメ君がキッポちゃんに襲ってきた。私も不意を付かれたがオス達も一瞬何が起きたか判らなかったようだ。
 川に飛んで逃げるキッポちゃんを追いかけるシロツメ君、我に返り二匹を追って行くオス達。
 その時、押さえつけられていたキッポちゃん、水中に潜って逃れた。それからのオス達の反撃がすさまじかった。                                                                                                                                                                                                                                                                   
@ABC
判り難いが・・・ キッポちゃんを襲ったシロツメ君を報復する4匹のオス達。
                       @では4匹で上に乗り押さえつけていたが、Bからやがてシロツメ君がもがき出し
          Cでようやく逃れる事が出来た。羽根をばたつかせ水飛沫が上げ逃げる様子がかろうじて判る。
                       その激しい動きが写し出された。

          先ず一匹がシロツメ君の首の後ろを噛み、
                       頭部を水中へ押さえ込む様にして後ろから乗っかる。(ハゲT号君だったと思われる。)
          他のオスは、首を横から噛んで離さないもの、胴体部を噛んでいるものもいた。
             最後は,水上歩行する様に逃げたが20m位まで追いかけたのは、ハゲ1号君のみで、
           他は、メスニ匹の回りで護るように泳いでいた。
産座にキッポちゃんのタマゴなく 曇天に濃淡鮮やかなアルプスの稜線浮き出る 4月23日(水)
 夜半、家の前の電線を唸らせた強い風も優しい風に変わり、粉ぬか雨が降っていたがペタルを漕いで行く。
 堤防上道路に出るとペタルが重くなり、雨粒が顔を打ち出した。南風により痛さは感じられなかった。
 風のお陰か高曇りながら濃紺の岩肌そして障子戸の裏から電灯が照らされた様に雪面が白く輝いた僧ヶ岳そして毛勝三山の稜線が映えていたが・・・。
 剣岳や立山の頂上辺りから白い煙のような雲が見る見るうちに垂れ下がり覆って来た。南の方からやや強い雨を運んで来たようだ。
 いつもの岸辺にチュッポちゃんのみ上がっていて微笑む様に私を出迎えてくれた。
 オス達は、川にいて葦の中に居るであろう抱卵中のキッポちゃんに私が来たことを告げるような鳴き声を上げていた。
 陸から回って昨日キッポちゃんが入って行った水辺の葦の中を覗いて見た。
 やはり居た。卵は見えないが目を開き座っていた。近くには数ヶ所のタマゴの無い産座が残されている。
 そっとその場を離れるがここもまた悲しい結果が目に見えている。
 メスの羽色に似て濃褐色のススキの枯れた根元だが身を隠すほどの茂みも無く
またカラスが侵入しにくい混んだ雑木もない。
 エサ場に回ってもキッポちゃんは最後まで姿を見せなかった。オス達もキッポちゃんが来ないと感じ、エサを食べに上がって来た。
 相変わらずハゲT号君が近くに来れないでいる。指先からエサを啄ばむ事はしばらくしていない。仕方なく投げて与える。
 それを奪いに走るのが貪欲なチュッポちゃんだ。
 午後、暇を見つけキッポちゃんがいた水辺の産座で抱卵しているか見に行くがいなかった。勿論卵も既に無かった。
 堤横の雑草の中に全員と何も無かったように雨に打たれていた。少しばかりのエサを与えてしまった。 
左がキッポちゃん、右がチュッポちゃん
昨日生んだであろうタマゴは、
午後見に行った時はすでに無かった。
何となく悲しそうな目・・・
灰色雲から涙雨が
今年はもう10個近く産卵したのだが
全てカラスにやられてしまった
今年も…と言うより
2年続きだ
常願寺川に住む
人間に羽根を切られた
マガモのメスの悲しい習性だ
雪解け水で水嵩多い
常願寺川
早朝
沖の定置網の
好物のホタルイカを
お腹一杯食べたカモメ達
僅かに出来た小さな浅瀬に
溢れるように沢山居た。
風上に向かって舞い上がり
上流の中州に全員で移動
食後の安全な休息に
今朝もタマゴを・・・ 鍬崎山のみ雲間に顔出す 4月22日(火)
 今朝は、数日降り続いた雨もようやく上がり,西の空から次第に雲間から青空が広がって来た。
 堤の上をペタルを漕いで行くと頬に触れる風が冷たく痛い。数日前の初夏の暑さから花冷えに戻ったような感じだ。(今年は花冷えの日が有っただろうか)
 河川敷の草むらにキジのオスが鳴いていた。写真に撮ろうとそっと向かって行く。気が付いたのかしばらく雑草に隠れる様に身を屈めていたが
 危険を感じたのか足早に枯れたススキの茂みに逃げたが、さらに近づくと飛んで逃げられ写すタイミングを失った。
 いつもの岸辺に着くと、まだ水嵩多い川の対岸から今年初めてウグイス≠フ鳴き声が聞こえた。
 まだ「ホ〜ホケキョ」となっていないが雨上がりのさわやかな日和に花を添えてくれているようで心も和む。
 私の姿を見付けたチュッポちゃんが真っ先に上がって来てくれた。チュッポちゃん昨日生んだタマゴをカラスにやられ、今朝は生んだ様子が見られない。
 しばらくしてオス四匹が上がって来たが、エサを啄ばむ事なく、再び上流方向へ戻って行った。
 すると葦の中からキッポちゃんが出て来てこちらの方へ向かって来た。オス四匹がキッポちゃんを「ごはんだよ〜」と迎えに行ってことになる。
 キッポちゃんがタマゴを生んだのか、陸から回って見に行くと、昨日あった場所と異なる場所に産座と判る巣の中にはタマゴはなかった。
 後でいつも堤防道路をランニングしている男の人に「今朝、カラスがタマゴを咥えて向こうの方へ飛んで行った」と教えてくれた。
 そこにはもうカラスの姿はなかった。今朝もやられてしまったのか切ない気持ちに陥る。
 食べ終えた後、上流からカルカモの小さな集団が流れに乗って20mくらい先を下る。それを見付けたツメナシ君唯一匹飛んで行き攻撃しだした。
 一匹逃げる次に他を襲う。オスを攻撃しているのか、メスを襲っているのか判らないが4〜5匹狙って暫くし何もなかったように飛んで帰って来た。
 気が付くとキッポちゃん今度は,先ほどと異なる岸辺の葦の中で見を屈めている。
 と言う事は、先ほど男の人が見たカラスが咥えて行ったのは、チュッポちゃんが生んだタマゴでキッポちゃんは先ほどから生もうとしていたのかもしれない。
 これまた、カラスに狙われやすい場所だが・・・。 


チュッポちゃんの
頭頂部で羽繕い
頭頂部の黒に対し
あごの白さが際立つ
羽繕いは気持ちよく
目を瞑っている
嘴の表も黒っぽいが
裏は、橙色で
溝がある。



チュッポちゃんの
首部で羽繕い
メスは地味な色
淡褐色濃褐色
翼部に
濃紺色際立つ


チュッポちゃん
首部で羽繕い
気持ちよさそうに
目をつむり
翼を広げ
臀部を横に曲げ
尾羽を横に
やや広げ

目撃  タマゴをカラスが・・・ 菜種梅雨で白いベールに 4月21日(月)
 三日続きの長雨で常願寺川に濁流が川幅一杯にながれ、河口では寄せる波と激しくぶつかりゴ〜と音を響かせていた。
 マガモ達は、濁った流れに逆らう様に葦の葉陰にいたが、オス4匹でメスの姿が見えなかった。
 オス達、エサを与える場所前まで来るが上がってくる気配がなく、再び上流の方へ帰りしばらくしてメスニ匹をを連れてやって来た。
  食事だと知らせに行ったのだろうか。
 二匹とも葦の中からやって来た様なので、もしやと思いそっと近づいて行った。
  やはり有った。タマゴが・・・。しかもメスニ匹ともタマゴを生んだのだ。今年もう数えて何個目になるだろう・・・。
 水嵩を増している水辺から僅か数十センチの所だ。しかもタマゴを保護する雑草や枯れたススキもほとんどないに等しい。
 いかん・・・・。いつものカラスが既に木の上で見ている。最悪の環境の中での産卵だ。
  デジカメで追って見た。


キッポちゃんの生んだタマゴ
カラスが居る木の近く
胴体で押し付けた跡が
早朝産卵か


チュッポちゃんが生んだタマゴ
水辺に近すぎるが
産卵して間もなくか

タマゴを狙うカラス
昨日、魚を食った奴だ
私が居ても狙っている


チュッポちゃんのタマゴを狙う


まずチュッポちゃんのタマゴを
咥えて,堤防越え、
近くの雑草の中で
突付き壊し始めたところだ。
産み立てにより黄味が
鮮やかだ・・・。
カラスが魚を・・・ 雨に煙る山野 4月20日(日)
 
 
 今朝は、家を出る頃小さな雨だったのに天井川の堤の上に着く頃大粒の雨と風に見舞われてしまった。
 堤から河川敷の舗装されていない道を岸辺まで車で行く。
 黒い傘さしエサ場に行くのは今年初めてと思うが、マガモ達は私の傘さす姿を見つけ臆する事無くグループ全員近づいて来てくれた。
 ところがマガモ達にエサを与えていたら一匹のカラスが・・・いつも居るあの悪賢い・・・
 魚を咥えて来てマガモ達の後ろの方でお腹を突っつき食べ始めた。
 近づいて見に行くと、近くの木の梢に飛び去りこちらを注視している。
 2〜30cmのフナで、目とお腹を食い千切られすでに息絶えていた。
 カラスが川に泳ぐフナを捕獲することは難しいと思われるので、きっとアオサギが捕ったのを横取りして来て
   この場所へ運んで来たに違いない。
 再びマガモ達にエサを与えようとその場を離れると直ちに木から下りて来てフナを突付き出した。
 お腹の内臓部分を重点的に食い千切っている。そうこうしている内にもう一匹カラスがやって来た。
 空中で牽制しあっているが奪い合いの戦いをしている様に見えない。じゃれ有っているように見える。
 やがて一匹が諦めたのかそれとも譲ったのか、堤横の水門の上で様子を見ている。
 番同士にも見えるが。
 マガモ達はカラスに我関せずと私の指先のエサを啄ばむのみだ。自分達の最も大切な卵を奪い取る悪い奴と感じていない様子がいじらしい。 
チュッポちゃんのタマゴやられる 濃淡鮮やかな山紫 4月19日(土)
 昨日、満月がまだ剣岳辺りに隠れているころ、
 常願寺川扇状地の要付近の丘陵地に有るよしみね湯〜ランド≠フ自然石露天風呂に浸かり夜空を眺めると、
 頭上には北斗七星が鮮やかに見え北極星を捜し求める事ができたが、
 10時ころの方位にきらきらと微動して輝く一際目立つ星に出会った。(星の名前は何か知りたいが・・・。)
 一夜開けて今朝は、高曇りで朝陽ガ遮られ霞みも映えず、濃淡鮮やかな立山連峰の山姿が浮かび上がっていた。
 エサ場近くの堤防上道路の横に有る用水の赤い水門の上に一匹のカラスが川原の方を向いてとまっていた。
 とっさに嫌な予感がした。まさかチュッポちゃんが生んだであろう卵がやられていないかと・・・。
 下流にいたマガモ達が私の姿を見つけエサ場に近づきつつあったが、
 昨日確認したチュッポちゃんのが屈んでいた葦の中の産座に向かった。
 河川敷の草むらを通り、岸辺に生える雑木の枝を払い避けるようにして昨日見た産座を覗き見た。
 胴体で押し付けてできた丸い土の巣の中には卵は無かった。しかも直ぐ横には卵の殻の破片が無残にも残されたいた。
 中身の黄味などは全く無く、きれいに食べられていた。カラスの仕業に違いない。
 想像するに、陸の上の方からは、蔓延る木の枝で近づく事は出来ないが水辺の方から歩いて茂みに入りこんだのに違いない。
 咥えて飛び上がることが出来ないのでこの場所で食べたのだろう。全くカラスの頭の良さに感心させられる。
 今年も雛の誕生は見られないようだ。川原に居るカルガモやキジのように自然の習性が身に着いていない家禽の悲しさなのだろう。
 人間の身勝手さにツクヅク心が痛む。
 エサ場に上がって何も無かった様に無心に指先のエサを啄ばむチュッポちゃんに,与えるエサの量もつい多くなってしまった。

僕がツメナシ君≠ナす。
なぜか右脚の左の指にツメがありません。
キッポちゃんの旦那で実力者だったのに, 
最近ハゲU号君がのしあがってきて
その地位を脅かされています。
チュッポちゃんが葦の中に 薄墨で描かれた霞みの中の稜線 4月18日(金)
 
私が、はぐれマガモのシロツメ君≠ナある。
なぜか両脚の外側のツメが白い。
翼の羽毛が色白
脚の色も鮮やかな橙黄色
黒い尾羽のカールも円周で2本も
オス達の中で一番カッコイイでしょう。
メス達にもてる筈なのに・・・
悪いことをするから嫌われる。
 昨日の県内は、日中フェーン現象の影響で28度を超える夏日となった。
 桜吹雪だった昨日の朝の白岩河畔が、今朝はもう緑の若葉がピンクの花びらより目立つようになっていた桜並木。
 橋詰から見る富山湾も波もなく穏やかな鏡のような海面に青空が写り、周囲の海岸の景色が墨絵の様に描かれていた。
 いつものエサ場にマガモ達の姿がなく、対岸の首を縮め貧相?に佇む数匹のアオサギの姿がやけに目に付く。
 マガモ達の鳴き声も聞こえないので口笛吹いて呼んでみると暫くして下流から一匹のオスガモが姿を現した。
 逸れ(はぐれ)マガモのシロツメ君だろう。グループが居ないので安心して陸まで上がって来た。
 エサを与えていると上流の方からグループの鳴き声が聞こえ、途端にそわそわして落ち付かなくなった。
 食べたいし、怖いし・・・
 やはり陸をパタパタ音を発て遠回りして川の方へ逃げ去った。
 チュッポちゃんがいない。
 キッポちゃんがオス4匹を引き連れやって来たが、エサ場に陸へ上がって来たのは、
 キッポちゃんのみでオス達は、またいそいそと上流方向へ戻っていった。
 悪役シロツメ君がチュッポちゃんが居そうな方へ向かって行ったので身の危険を感じ全員で警護に向かったのだ。
 キッポちゃんをエサ場において、オス達が向かった上流水辺の葦の中を覗いて見るとやはり居た。
 チュッポちゃんがうずくまる様にしていた。その場所は雑木がはびこり、
 またい雑草が生い茂りカラスには判り難そうな所に有り安心する。
 そっとエサ場に帰りキッポちゃんに与えているとオス達と一緒にチュッポちゃんもやって来た。
 オス達が私がエサ場に着たので食欲おう盛で女傑なチュッポちゃんの為に迎えに行ったような事になった。
 食べ終え、シロツメ君以外が私の目の前で温かい日差しを浴びて和み始めた。
春爛漫 春霞みのに稜線ぼんやり浮かぶ 4月17日(木)
 わが町水橋は、富山市の東の外れに位置する人口2万足らずの小さな町だが、
 町の中心を流れる白岩川は、富山県名所百選にも選ばれた風光明媚な地域であった。
 特に四月の桜の花の咲く頃は、町の中心に架かる東西橋から上流両岸河畔の桜、
  特に右岸桜並木の上に立山連峰が描かれる頃は町民の憩いの場所だった。
 しかし最近は、河川改修やモーターリゼーションの影響で伐採されたり枯れたり老木となり、
  また市町村合併により公園等管理者の目が 行き届かなくなり、現在はその当時の面影が僅かに
  残るのみになってしまった。
 東西橋東詰河畔の道路が、岸辺の桜と隣接する水神社の桜に両方から覆われ
  2〜30mの区間が文字通り桜のトンネルになった。
 昨夜の夜桜見物は、満開もやや過ぎていたが、真ん丸月からの明かりが花の間から漏れてきて
  感傷に浸る事ができた。
 一夜開けて今朝の桜並木は、温かい南風により桜吹雪きとなり道路が薄紫色の鮮やかな絨毯のようになっていた。
 残念ながら立山連峰は春霞みの中にぼんやりと描かれているのみだったが、
 橋から見る川面に桜と薄日がきらきら反射する光景を見て心が癒されしばし佇む。
 久し振りに常願寺川の雪解け水流れ多い川面の僅かに残った数カ所の中州にカモメ達が所狭しとまどろんでいた。
 エサ場近い水辺の住民一匹のアオサギ(私の姿を見ると逃げ去る)とハクセキレイ、                                                           
  そしてコバルトブルー鮮やかなカワセミが
  姿を見せマガモ、カワウそしてキジのつんざくような鳴き声と春爛漫の朝を満喫する事ができた。                                                                   
  エサを食べ終えた後、陸の草の上で肩寄せ合う様にして身を沈め、
  嘴を背中の羽毛の中に射しこみまぶたを閉じる。                    
 私に心を許しているのか安心したような眼を時々開け又閉じる。
 人間のうたた寝の様に時々首が垂れ下がりふと上がる様子を見て愛玩動物の様に身近に感ぜずに居られない。
 
私がチュッポちゃんで〜す。
色黒が悩み。

 ちょっと,、気が強いのが・・・
オス達には一目置かれている。
 後ろに居るでしょ、右が気弱な旦那?
  あ〜まだタマゴがお腹にあるみたい
私がキッポで〜す 今朝も春霞みが・・・ 4月16日(水)
 今年も常願寺川河口に架かる今川橋東詰めの電柱の上にホオジロがやって来た。
 まだ上手に鳴く事が出来ないのか「チィ・チィ」とさえずっているのみだった。

 堤際の草むらではキジの番がエサを求めて忙しく動き回っていた。
 いよいよ春本番の到来だ。
 エサ場に着くと私の姿を見付けたのか下流の方から一列に並んでやって来るマガモ達。
 気にかけていたチュッポちゃんも姿を現した。抱卵中ではなかったのだろうか。
 ところで妙な関係に気がつく。
 エサをやる私の一番手前にメスに2匹が居て、その後ろにハゲU号君とツメナシ君がいるが
 ツメナシ君にエサを差し出し与えているとハゲU号君がツメナシ君の首の辺りを突っつくのだ。
 今までの力関係では信じられない光景だった。 2・3日前に上下関係を確認し記載したが既に変化が起きている。
 彼らを見間違う事はない。夫々の特徴が今だ変わらないので識別は可能だ。
 やはりメスとの愛情関係により、オス間の上下関係が1夜にてもひっくり変わるのだろうか。
 メス2匹にオス4匹の相関図だが間隙を狙うシロツメ君の存在が不気味だ。
 いつも5〜6M位離れた所で様子を見ていて、みんなと近づかず離れずで何となく気にかけている様子ガ判る。 仲間に入りたいのだろう。


自己紹介
       私の名前は、キッッポちゃんで〜す。嘴の色が明るく黒い部分が少ないから名つけられました。
       色白でおしとやかでオス達にもてるのよ〜。
       真正面から見る事が出来ないから片目でじっと見つめているの〜。
       何時も悪いことするシロツメ君(右上)を2匹のオスさん(ハゲT・U号君)が追い払っています。
       雪解け水で増水している川面に青空が写っていますが、白いカモメサン達は今朝は一匹も来ていません。
       青空を写した川面に朝日が照らされたカモメサンたちの白い胴体が映し出されると凄くきれいです。
       もっとエサをくれないかな〜。でもこれ以上太りたくないし・・・。

チュッポちゃん見えず 遠くの海や山春霞みに覆われ見えず 4月14日(月)
 遠くに見えるはずの山や海が広く霞みに覆われ、柔らかい春の日差しが堤に咲く沢山の白い大根の花に浴びせられていた。
 今朝も川面にカモメ達の姿を見ることは出来なかったが、小川との合流付近に今年初めて大きな色鯉が姿を見せた。
 前日の雨でやや濁った川水だったが
   真っ白が一匹・朱色が一匹そして人面魚風の黒と金色模様の3匹がのどかに泳いでいた。
 大きな川に自然がままにのんびり優雅に動く大きな色鯉に何時も見飽きるほど?見ているマガモとは趣が異なる。
 チュッポちゃんが全く姿を見せなかった。昨日は産卵時のあの奇声を発し、
   水辺の枯れススキの根元を右往左往していたので気になっていた。
 いつもカラスが居る水辺の木に今朝は11匹のトンビが留まり、何かしらマガモ達の方を見下ろしている様子だった。
 なぜこのように沢山のトンビが居るのか判らない。私が近づいて行くと一斉に飛んで逃げ、他の木へ移って行った。
 チュッポちゃんが姿を現さないことに関係があるのだろうかちょっと心配だ。

 しかし口笛吹いて呼び寄せる事は、もし抱卵中だとトンビに悟られると思いしなかった。
悪玉シロツメ君 雨雲に覆われ山見えず 4月13日(日)
 灰色雲から小粒の雨が落ちていた今朝、白岩川河畔の満開の桜がみずみずしく鮮やかな姿を水面に写していた。
 常願寺川の水嵩も増え、カモメの姿が殆ど見えず、海岸のテトラポットの上で休んでいる事だろう。
 堤防上からエサ場を見ると何か騒々しい。下流にいたオスが水上すれすれに飛んで上流に次々と向かう。
 丁度水辺の木の陰で見えなかったが,メスを襲ったシロツメ君の敵討ちに急襲し、懲らしめているオス達の姿を想像された。
 しばらくして水面を羽根でバタツカセ逃げるシロツメ君と追いかける2匹のオス達のバトルがエサ場前で繰り広げられた。
 武闘派の2匹はハゲT号君・U号君で最後まで追激する損な役で
 最も闘争心があり、エサ場でも他のオスを突付いて排除しようとする最高実力者にツメナシ君が上り詰めている。
 ミドリッポ君は、あまり戦闘?には加わらないがハゲ君達を突付いて牽制しているところを見ると地位が上のようだ。
 去って行ったシロツメ君を見てメス2匹を中に6匹が上がって来た。
 上がって来てもチュッポちゃんが盛んに鳴いていた。あの卵を生む前の奇声に感じられた。
 食べ終えてやはりエサ場前の葦の中に入って行ったが水かさが増していて、またゴミが沢山浮かんでいたりして探し回っていた。
 ミドリッポ君が上の方でじっと心配そうに見ている。
 やがてこの場所ではだめだと思ったのか川面に下り上流方向へ泳いで行った。
 後を追うようにミドリッポ君がついて行ったが何時もの卵狙いの悪党カラスがいる木の方だ。
 産卵するメスにとって外敵のカラスのみならず仲間であったシロツメ君の襲撃が今では最も障害になってしまった。
 オス達の姿を横目に回り込むようにメス達を襲うのだからカラスより悪玉だ。
産座に卵なし 剣岳境に北の山姿鮮明に南の山並雨雲覆う 4月12日(土)
 今朝堤から東の方を眺めると僧ヶ岳が一瞬灯篭に描かれた山のような感覚に陥る。
 頂上付近の雪の面が雲を透かした薄日で明るく映え、反面岩肌が濃紺でくっきりと描き出され昨日より一層鮮明に浮かび上がった。
 間もなく南の方から雨雲が垂れ下がって来て隠れてしまった。
 反対に西の方を眺めると二上山や遥か加越の山々が視界に中に鮮やかに飛び込んできた。
 昨夜来の強い雨風により水蒸気や塵が南風により海の方へ掃き出されたのだろう。
 マガモ達は、小川から流れる枯草の屑の中を盛んに啄ばんでいた。その間に昨日キッポちゃんが居た産座を見に行く。
 やはりもうそこには卵は無かった。カモの身体位の丸い地肌の回りに刈れた葉や枝で丸く囲まれ一目で巣だと判る状態だった。
 今の時期まだ巣を隠すだけの雑草が生い茂っていなく、如何に保護色のメスでも天上のカラスには一目瞭然だと思う。悲しい習性かな。
 エサ場に現れたのは、キッポちゃんとオス達でチュッポちゃんの姿が見えなかった。何時もはエサ場近くの葦の中に卵を生むのにその場所にいなかった。
 何時もメスを襲う悪役シロツメ君が下流の方に居るのでチュッポちゃんは上流方向に居るに違いない。
 ミドリッポ君も盛んに気にかけている様だがシロツメ君が上流の方へ向かっていないので威嚇する気配が無くエサを啄ばんでいる。
 安全の為早めにエサを与え全員川へ帰す。小川との合流付近で盛んに草の実などを啄ばむキッポちゃんの姿を見るといじらしくなる。
 中州に居る沢山のカモメが強い風に乱舞する光景が気落ちした私の心を癒してくれているように思う。
 特に羽根をバタつかせなくとも風上に水平に飛んで行く姿に奇異に感じ目が注がれ感心する。 
産座の中のキッポちゃんと目が合う 青白墨の北アププスの大パノラマが 4月11日(金)
 高い雲が朝陽を遮り、春の霞みも南風で払われ、険しい稜線と穏やかな雪面のコントラストが鮮やかな立山連峰が描かれていた。
 白岩川河畔の桜も満開となり、立山連峰のパノラマを背景に、わが町の絵になる風景の一つである。
 常願寺川河口の砂浜で沢山のカモメ達が嘴で盛んに羽繕いをしているのんびりしたシーンが目に飛び込む。
 オスのマガモ達が下流の方へ泳いで行く姿を見ていたが呼び寄せず、気になるキッポちゃんの産座を見に行く。
 羽色が辺りの枯れたススキの茂みと識別が困難でぐっと睨んだところにメスの小さな可愛い目と合い、
 しまった!と思ったが出てくる気配が無く安堵する。

 そっとその場を離れ、エサ場に近づくとオス達が上がって来てくれた。そこにはチュッポちゃんの姿は無かったが、
 メスニ匹が産卵か抱卵の最中なのだろうか。そうあってほしい・・・。早々にエサ場を去ることにする。
 帰り何時もの海岸の堤を通るがハンドルの上の遥か先には
 淡い春の光に照らされた僧ヶ岳の雪面だったり、少し向きを変え毛勝岳の雪の頂だったりで気持ち良さに、つい鼻歌が口に出る。
 左手の穏やかな海には空とつながり、数隻の貨物船が空中に浮かんでいるようなのどかな春の海がそこに広がっていた。
 上市川では昨日居なかったヒドリガモが数十羽いたが殆ど番いなのかメスとオスが肩を寄せ合っているような微笑ましい光景が合った。
 何となくほっとする嬉しい朝。
 
カラスが卵を・・・ 茜色の空に浮かぶ春の山並み 4月10日(木)
 雲一つ無い抜けるような青空、久し振りに日の出前の鮮やかな稜線が描き出された北アルプスのパノラマを見る事が出来た。
 毛勝岳から北の方の朝日岳上空が青空から刻一刻茜色に変化する頃、大日岳や薬師岳の北側雪面も茜色に染まり輝き始めた。。
 冬至の頃は、別山辺りからの日の出も剣岳・毛勝岳と駆け足で北上し、今朝では僧ヶ岳も通り越しさらに北の烏帽子岳付近から顔を見せた。
 まだ水かさ多い川面には、沢山のカモメが川幅一杯に広がり流れに身をまかせ、下流にかかる今川橋辺りに近づくと飛び立ち
 水面すれすれに白い胴体を朝陽できらきらさせて上流の方へ飛んで行く光景を楽しく眺めていた。
 エサ場近くに佇む私を見つけ上流方向からマガモ達5匹がやって来た。メス一匹はチュッポちゃんだった。
 エサをやり終え川へ下りて行ったのでキッポちゃんの居そうな上流の水辺の葦の中を覗くと屈み抱卵している様子だったのでそっと引き返す。
 ところが帰ろうと堤を上り振り返るとエサ場近くの水辺から一匹のカラスが何か白いものを咥え、堤防を越え村の森の方へ飛んで行った。
 いつもチュッポちゃんが産卵している場所なので気になり見に行くと産座らしく、回りにススキの小枝や葉っぱで囲まれていた。
 今まで卵が無造作に生みつけられていたのと異なり、巣らしくなっていたのに驚いた。
 今年はもう何個産卵したことになるのだろう。それにしてもキッポちゃんの抱卵を期待したいが。
 上市川河口によってヒドリカモの様子を見に行くと水辺で唯一匹ポツンと立っているのみだった。
 他のヒドリカモ達はどうしたのだろう。打ち寄せる波は高く、テトラポットに当って砕ける波も朝日で光っていた。・・・。 
上市川河口にヒドリカモの群れが・・・ 春の嵐の余波? 4月9日(水)
 桜の蕾も膨らみ始め、春爛漫と思いきや雷鳴がとどろき強い雨風で満開の時期を待たず、散り始めた名所もあるそうだ。
 何時もは雪消し水の澄んだ川の中を小魚が泳ぐ姿を見る事ができたが,今朝の常願寺川は雪解け水で濁り,水嵩が増していた。
 昨日チュッポちゃんが葦の中で屈み産卵すのかと思っていた水辺は川水が覆い、流れ付くゴミの山となっていた。
 エサ場にマガモの姿が無く、口笛で呼んでみる。
 暫くして下流の方から唯一匹でやって来たのは、シロツメ君だ。
 久し振りにエサを差し出すと嬉しそうに指をも,啄ばむ勢いで食べ始めた。そうこうしている内に同じ下流の方から
 6匹が一列になって泳いでくる姿が見え、20m位近づいて来た時シロツメ君も察知し、慌てだし落ち付きが無くなり始めた。
 水辺から上がり始めた頃には早々に尻を振り振り川原を逃げ始めていた。ハゲ君が暫く追いかけ戻ってきた。
 護衛・戦闘役はハゲ君達だがエサ場では一番後ろで遠慮してかなかなか指先に近づいて来ない。来れないのか。
 大抵投げて与えなければ。ならない。メスニ匹は、一番前で与え過ぎになるので振り分ける様に与えねばならない。

 食べ終え今度はキッポちゃんが上流の葦の中へ座る。数日前に産卵した場所だ。
 ツメナシ君が近くの水面でうろうろしている様子が見えた。まだ産卵するのだろうか。もうすでに最初から1ヶ月近く経つのに。
 近づくのは止めよう。
チュッポちゃんが変? 彫りの深いアルプス連山 4月8日(火)
 町の中はさほどに感じなったが、開けた堤防上を自転車を漕いでも漕いでも前へ進まないほどの強い南風。
 喘ぎながらエサ場に着くの堤に着くとカモメ達数百羽だろうか一斉に飛び上がった。
 曇った灰色空に強い風を楽しむかのように水面を水平飛行するカモメ達、
 高い空を旋回するカモメ達、上昇下降するカモメ達その雄大な光景に心打たれる。
 ちょっと思ったのだが
 カモメ達が一斉に飛び立つのは、吹く風と関係が有るのではと思う。
 カモメはカワウと同じ、風上に向かって佇んでいて飛びあがるときは同一方向へ飛び上がるようだ。
 風向が変わったら向いている方向を変えなくては行けない。
 風の無いときは向いている方向は一定ではない。以上観察で感じたのだが・・・。
 今日のチュッポちゃんの動きが変だ。
 エサを食べ終えた後、鳴き声が唯一匹変で、水辺の葦の中を何かを探しているような産卵時のような動きだ。
 枯れススキの葉や小枝そして茎の屑が散らばる葦の中で座っている様子だ。まさか卵を生むのでは。
 私の位置から前5〜6m位により長居して産卵の邪魔にならない様にそっと帰って来た。
 明日卵があるかどうか楽しみだが・・・。
 
オスの首に小さな感動 薄墨で連なる山々 4月7日(月)
 春霞みで朝陽がぼんやりと透かしていた今朝、立山連邦北から南に連なる山並を一本の薄い水墨で優しく描かれていた。
 風も無くのどかな常願寺川原だった。キジのつんざくような鳴き声が近くで聞こえた。
 堤の斜面も何時に間にか緑の雑草が巾を効かせ、ムクドリの番がエサ場近くの短い雑草中を啄ばんでいた。
 毎日見る水鳥だけでなく、いろいろな野鳥が姿を現す楽しい季節になって来た。
 マガモ達も私の姿を見付けると呼ばなくても上がって来てくれる。
 屈む足元の一番前にメス2匹でオス達は啄ばみ続けるメスを突付いて排除しようとしない。
 控えめに後ろにいるハゲ君達にえさを差し出すとメス達が奪いに来てくちばしを向けて来て
 ツメナシ君は、ハゲ君達の首を突付いて「あっちへ入行け」と言わんばかりの排除にかかる。
 メスに対する愛情表現なのか、それとも凄まじいメスの食い気にあっけにとられている故なのか。
 食べ終えた後,今朝も若緑の原っぱで優しい光を浴びてうたた寝を。
 オスが嘴を背中の羽の中に射しこんで眠る姿が又嬉しい。
 まぶたの白さが陽光により様々な色に変わる首の色の中で一際光る光景は可愛い。
 黒い首、濃紺の首、深緑の首、朝陽に照らされ若草首に、紫首に・・・。オスの首の色は全員同じ色で美しい。
原っぱでうたた寝 山並みのみいまだ雲の中 4月6日(日)
 昨日1日降っていた雨も上がり,春の青空が広がって来た今朝、
 東方のまだ山を覆っている雨雲の上から朝日が射し始めた頃、マガモのいる傍の枯れたススキに
 一際鮮やかなカワセミの背中の光沢の有るコバルトブルーが目に飛び込んだ。
 飛び去る時の雪時水の川面に映える光景に今年も会えたことに大きな感動を覚えた。
 マガモ達がエサを食べ終え、川に戻り全員水を飲んで暫くして又上がって来た。
 そして目の前のまだ生え揃わない雑草の上でうつろうつろ仕出した。
 脚を曲げ身体を下ろし、嘴を背中の羽根の中に仕舞い目を瞑る。
 6匹とも同じ形で眠り始める。オスの黒緑色の頭の中に白いまぶたが鮮やかに見える。
 のどかな光景に暫く私も浸っていたがそっとその場を後にする。 
卵を探しているの? 清明に春の雨が 4月5日(土)
 桜の便りが聞かれるこの頃、わが町の桜の名所は・・・。
 わが町の中心部を流れる白岩川の両岸堤の桜並木は県下でも有数の名所だったが、
 最近は河川改修や老木による伐採で十数本残すのみとなってしまった。

 冷たい雨が降っていた今朝、東西橋詰めから見る桜並木は、つぼみの先がやや膨らんでいて
 淡いピンクがちょっと顔を出し始めたなと言う程度の開花だった。
 今朝は何時もより早く家を出たので珍しい光景を目にする事が出来た。
 白岩川左岸コンクリート堤でセグロカモメが生きている川カニを今まさに食べ様としているところだった。
 以前この日記で書いた事があるが、両岸堤に川カニの足の残骸…食べ残しを良く見かけた。
 だれの仕業かと思っていたが今朝のシーンを見て少し理解できるようになった。
 夜間河口近くの防波堤下部に上がっている川カニを夜が明けカモメが咥え、みんなと離れた所で唯一匹食べるのだと。
 しばらく見ていると・・・
 生きているカニの足を咥え盛んに振って裏返しにしている。何度も何度も振るとカニが失神するのか
 やがてカニのハサミも動かさなくなりお腹を上に向けたまま動かなくなった。
 そして腹の部分を突っつき食べ始めた。やはりカニの手よりも腹の部分が好きな様で手の残骸が残っているわけが理解できた。
 エサ場横の用水を挟んだ両岸に二組のマガモの番らしきを見ておやっ!と思って近づくと、
 高く飛んで対岸方向へ飛んで行った。形の大きさや飛び上がり方から見て飛来のマガモだと思った。
 冷たい北風吹く雨の中を口笛で呼んでいると下流の方からメス2匹きを含む6匹が水辺の葦に沿ってやって来た。
 エサを食べ終えてじっと佇むオス達を尻目にメス2匹が盛んに近くの葦の中を歩き回っている。 
 産卵しようとしている様子でなく、自分が産み落とした卵を探しているような感じが私に伝わって来た。
 無情にもその卵を食べてしまった犯人は?・・・私だからである。
シロツメ君以外現れず 今朝も春霞みが・・・ 4月4日(金)
 河口近くに架かる今川橋右岸橋詰から四方を見渡すと今朝も春霞みに覆われていた。
 富山の平野を囲む山々は勿論、富山の西北の海を囲む能登の山も霞みの中で見えず、
 水平線辺りの霞みが曇った空の色を写した海の色を空と区別できない様に覆って、
 沖に泊まる数隻の貨物船が空中に浮いているような光景だった。
 川面を見て驚く。今年最高のカモメ達の大集団が川面を彩っていた。
 1キロ先のJR鉄橋付近まで川幅一杯に2〜300羽1グループの6グループ千数百羽位の群れを作っていた。
 時々グループごとに旋回したり水面すれすれに集団飛行して移動したりするが、
 スローモションで白い布団がめくる様に一斉に飛び立ち、白い胴体が霞みを透かして射しこむ淡い陽光で銀色にきらきら輝き
 常願寺川の春の一大風物詩を一人、悦に入る。
 シロツメ君しか姿を見せず、もやもやしていた胸の中がカモメ達の心づくしの演出で心癒された。
 久し振りにシロツメ君を見つめると、5匹いるオス達の中で一番ダンディーだと思う。
 翼羽の先端部の白い部分が多く、尾羽の上向くカールも5本あり、真中の太い1本が黒く、弧の形も格好が良い。
 両脚の水掻きの色も鮮やかな朱橙々色で、緑色の雑草の上を歩くと一際映える。
 (今朝、白ツメ君の水掻きに直径2mm位の穴が空いているのに気が付く。)
 他の6匹は全く姿を見せなかった。対岸の岸辺にカルガモ数羽の姿は見えるがマガモの姿はなかった。
 口笛吹いて呼んでみるが、カモメたちの鳴き声で消え入り,彼らに聞こえないのかやって来なかった。
 カモメ達の春霞みをつんざくような鳴き声が川幅一杯に響き渡っていた。 
大丈夫か?チュッポちゃん 遠景春霞みの中 4月3日(木)
 4月は、新入生や新社会人など新しい社会への旅立ちの時期で明るい未来が開け、新鮮な気分で胸高鳴る季節で有るが、
 朝の風景は霞みがかかり,形はぼんやりと色彩は淡白く同化してしまい、見る人になんとなくすっきりしない気分にさせることが多い。
 常願寺川堤から見る辺りの野山や海の景色は春霞みに覆われ、見上げる空も靄が覆いかぶさりうっとうしい気分の朝だった。
 エサ場前の川面も潮が満ち沢山のカモメ達も浅い上流の中州で、風が無いので各々を向き身を休め、
 マガモ達やアオサギの姿も無く、今だ残る冬枯れしたススキの茎のみがやたら目に付き静寂さを感じさせた。
 車を降り歩いて行くと上流の水面に波紋が広がって行くのが見え、近づいて来る様子が判った。
 口笛で呼んだ訳ではないが、立ち込めた靄の影響で車のドアの開閉の音が響き渡ったのかマガモ達に聞こえたのだろう。
 メス2匹を含む6匹がやって来た。昨日姿を見せず安じられたキッポちゃんも元気にやって来たが抱卵中か否か判らない。
 数日メス達は1日おきに姿を現しているが卵を温めている事を望むが可能性ははなはだ少ないように思われる。
 少しでも可能性が残っている限り探しに行き,確かめる事はしない方が良い。
 ところで今朝、チュッポちゃんがエサを食べている時、両翼を身体に仕舞い込まず少し開き、尾羽も扇子のようにを開いたままで、
 時々背伸びするように羽ばたきを行った。なぜか判らない。
 食べ終えてもなかなか川へ帰らず、陸の草むらで脚を曲げ屈み、首を背中の方に曲げ嘴を仕舞い目を瞑っていた。
 体調が悪いようにも見えないがただ一匹ここに居るのは危険が多過ぎると思い川へ追いやった。
 やはり先に下りて行っていたミドリッポ君が迎えに来る様に近づいて来て、いっしょにみんなが行った下流の方へ行く。

 下流の方には、数組のカルガモのグループがいるが、近づきつつあるのだろうか。
キッポちゃん姿見せず 雲低く垂れ山見えず 4月2日(水)
 傘をさすほではない小雨が,低く垂れた灰色雲から落ちていた今朝、
 河川敷にこんなに沢山咲いていたのかと思う程黄色い花が目に付いた。
 陽が射し明るい朝は気が付かなかったが、今朝のように曇った暗い日には、一際目に鮮やかに見えたラッパ水仙の花だった。
 エサ場近くの木の梢に何時になくカラスが沢山止まって居た。すでに男の人がエサを与えに来たのだろうか。
 そう思いつつ水辺に着き辺りを見渡すがマガモの姿も無く、泳いでできる波紋も見当たらなかった。
 パン屑も見当たらないので男の人はまだ来てないようだが、カラスが多くいる事に不安が頭をよぎる。皆元気なのだろうかと。
 久し振りに口笛を吹いて呼んで見る。
 下流の水辺には葦が茂っているが木が殆どなく、身を護るには柳やクヌギが生えている上流の方が良い。
 呼び続けるとやはり上流の方からまずシロツメ君が姿を現し上がって来た。
 辺りにライバルのオス達の姿も見えず安心して啄ばんでいたが上流の水面に波紋が広がって行くのが見え、
 近づくオス達の姿に気が付き慌てて陸の上を走り去る。
 やって来たのは、キッポちゃんを除く5匹だった。まずハゲT号君が逃げて行ったシロツメ君を威嚇するように追いかける。
 安心?しているのかしていないのか何時もの貪欲なチュッポちゃんの啄ばむ姿だった。
 もっとも昨日はやって来るのが遅くてエサに有り付けなかったので私の指をも食い付く今朝の勢いだった。
 控えめのミドリッポ君に与える時はチュッポちゃんを右側に引き付けさっと反対側に差し出し与える。
 カラスが近くに居るのでエサ屑も残してはいけない。「もうないよ〜」と言って立ち上がると恨めしそうなチュッポちゃんだったが
 仕方なさそうに先に下りて行ったオス達の後を追って上流方向へ泳いで行った。
 今日はキッポちゃんは全く姿を見せなかったが抱卵していると思うが、生みつけている場所が一個一個違っている事が気になる。
 1日一個産卵し、数個を生み終え抱卵すると思っていたがここに居るマガモ達は異なっている。
 と言うより生まれながらにして本能を失っているのかもしれない。人間の手でこの世に生を受けた為に本来の生態を受継ぐ事無く。
 昨日はチュッポちゃんがやって来るのが遅かったが今朝はオス達とやって来た。
 カラスが高い場所から見ているのが気にかかったが下流の方より安全だと私は思ったが・・・。 
優しいミドリッポ君 春霞山を覆う 4月1日(火)
 水辺に咲くネコヤナギの芽は、我が家のオス猫の体毛と同じ銀鼠色で特に青空を写した水面を背に
 朝日に輝くその沢山の子ネコと一斉乱舞するカモメと共に朝の楽しい光景の一つだった。
 2・3日、朝の陽光が霞みに消されネコヤナギに気もかけずに居たら、今朝チュッポちゃんが居なく近くの水辺の葦の中を探していて
 何時の間にか銀蝋色だった芽から緑の羽が覆い被さる様に生え代わって可愛さが無くなっている事に気が付く。
 冬枯れしたススキの葉や幹の屑が積もった根元にはすでに緑の雑草が顔を出し新しい春の息吹が感じられた。
 私の姿を見て先ず上がって来たのは、近くに居たシロツメ君だったがキッポちゃんとオス達が上がって来たので、エサを求めることなく
 離れて行き、こちらの皆がえさを啄ばむ様子を遠巻きにしばらく眺めていたが陸伝いに上流の方へ歩いて行ってしまった。
 チュッポちゃんが姿を見せなかったが、ミドリッポ君がエサを食べていた時何かを感じたのか突然上流方向へ水平に飛んで行った。
 唯一匹居るチュッポちゃんに危険を察し優しいミドリッポ君の愛情表現に違いない。しばらくして2匹一緒にこちらの方へやって来た。
 がすでにエサも無く、辛い仕打ちだが背を向けてエサ場を後にした。
 堤の上から見ていると下流の方へ行った皆の後について行った。上流の葦の中に居たチュッポちゃんは抱卵していたのではないのだろうか。

   

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